水たまり シロクマ文芸部
水たまりの中には小さな王国があって…
そんな書き出しのお話しを読んだ記憶がある。
内容は忘れてしまったが、トキメキながら読んだのだと思う。小学生の頃でしたか。
それとは別に、思い出すのは…
私の思い出の中の水たまりです。
昔はまだ舗装されていない凸凹道が多く、雨の日や雪の日の長靴は必需品だった。
長靴を履いているのだから、たくさんの水たまりの中にもドンドン足を踏み入れる。
ジャブジャブと音を立てながら歩くのも非日常的でワクワクした。
小学校に着く頃には長靴の中にも水がたまり、ここもジャブジャブ状態。下駄箱の中に入れる前には長靴の中の水を一応出しておく。下校時までに乾くことは無かったが。
私達の通学路を牛や馬も利用していた。その道は小学校ができたことで田んぼの一部が道になったのだった。
だから農耕用の牛や馬も利用する道でもあった。彼らの落とし物もよく目にした。今にして思えば懐かしい。踏まないように、気をつけながら歩いた。
また、水たまりは小さな生き物達との出会いの場でもあった。アメンボやミズスマシ、カエルなどを目撃することも多く、何度も足を止めた。
道は、そんな水たまりのオーナーとして元気でハツラツとしていたような気もする。
今、道にドラマを感じることは無い。小さな道でもきれいに舗装されており、個性も無い。穴ボコに躓いて転ぶなど殆どないだろう。子供の頃はよく転んだ。
それでも、あの頃のあの道。もう一度会いたいとも思う。歳のせいかしらね。古い友人のような気がする。
私の水たまりの思い出。キュンとした暖かさがあるような。
水たまりに映ったあの頃の自分の姿が見えて来るような気がした雨の日の午後。雨もそろそろ小休止しそうですよ。
了 705文字
※私達は長靴と言っていましたが、今ではレインブーツとも言われていますね。私にはやはり長靴が一番ピンときますけどね。
この話は、60年以上昔の私の思い出です😄
小牧幸助さんの今週のお題『水たまり』からはじめる私の記憶です。よろしくお願いいたします。
