人工生命と進化論的計算手法について①ー生物の進化に似せてー
今でこそ、遺伝的プログラミング、人工生命、進化型ハードウェアなどの分野があるが、遺伝的アルゴリズム(Genetic Algorithms,GA)の歴史は存外に浅いものである。
このシリーズの日記では、最適化理論の話だけでなく、生物学、集団遺伝学、数理生態学など触れながら「進化」について学んでゆく過程を描いた日記noteとしたい。
進化論的計算手法は、生物の進化のメカニズムを真似て、データ構造を変形、合成、選択するアプローチであり、最適化問題の解法や有益な構造の生成を目的とするものである。
進化論的計算手法のアイデア自体は、1970年頃から在ったのだが、コンピュータや人工生命(生物指向システム)の注目により飛躍的に発展した。
人工生命は、「生物のような行動」と、分析的な手法に変わる合成的な手法を用いて生命現象を研究する。
私たちが生命の行動を創造するメカニズムを発見するのは、「既存の生命のより深い理解」と「一般的な適応能力を持った人工物の生成」のためである。
生命のような複雑な現象をコンピュータでモデル化することにより、生物の振る舞いを予測し、その上で生物の振る舞いを工学的に利用することが期待されている。
実際、最適化問題の解法やプログラムの自動合成、バイオインフォマティクスなどに進化型アプローチは応用され、有用性が確認されている。
物理で扱う統計的メカニズムは、進化を考えるときの集団の振る舞いに似ている。
そこで、進化メカニズムの基本になっている集団性に焦点をあて、進化論的計算手法について考えてゆきたい。
現在、進化論的計算手法に関する研究課題には
①生物学と情報科学の統合
②進化学の知見の導入
③Alife(人工生命)とBlief(Biology Life)の双方向の交流
④進化論的計算の理論的基盤の確立
がある。
進化論は進化が一回限りであり、人間の寿命を超えたタイムスケールの事象であるため検証可能な理論を構築しにくいとされてきた。
しかし、進化論手法は、単なる最適値の探索のみならず、高度な進化のメカニズムに基づいて動作するため、工学的な探索方法と生物の理論の関連を理解することは有益であろう。
また、それにより集団遺伝学などの生物学的な知見から理論構築が可能になり、Bliefへの貢献も可能になると私には思われる。
進化論的手法は、生物の進化のメカニズムに似せて、データ構造を変形、合成、選択し、最適化問題の解法や有益な構造の生成を目指すものである。
生物の遺伝子の「変異、遺伝、自然選択」と同じように人間も人工物を「変異、遺伝、自然選択」させ、最適な人工物を作ってきた。
次回のこのシリーズの日記では、進化論的なアプローチに基づく計算方法について考えてゆきたい。
ここまで、読んで下さり、ありがとうございます。
今日も、頑張り過ぎず、頑張りたいですね。
では、また、次回。
※見出し画像は、マグリットの「ゴルゴンダ」からです😌
