極めて私見での女子校のすゝめ
女子校出身者としては、先日日経に載っていたこの記事に反応せずにはいられない。
女子別学のメリットいかせ 鶴光太郎氏 - 日本経済新聞
子どもの数が減ってるから私学も生き残り大変だよね、女子校が共学になるなんていう少女マンガの題材みたいなこともチラホラ。でも、女子校は女子校の強みを活かして頑張ってるよ、みたいな内容なんだけど。
特筆すべきは、女子が男女別学で育つと、共学と比べてリーダーシップと学力(特に数学)が伸びる、というもの。一部抜粋します。
女子別学のプラス効果は、理数系科目が苦手というステレオタイプ、リーダーは男子がやるべきだという性別役割意識、さらには学業への妨げになりうる異性への意識からの解放などから生じると説明されることが多い。そして、マイナス効果は、異性との交流が少なくなることで、職場での異性の同僚との意思疎通に支障をきたすとの指摘もある。
しかし、共学校出身で優秀な女性ほど、あうんの呼吸で男性を立て、一歩引くことを意識する場合が多いかもしれない。むしろ、別学で自信・自己効力感を高め、異性と積極的にやり合うことができるようになることこそ、新たな意思疎通のあり方ではないか。
本文では複数のエビデンスを示しつつも、筆者の思想強めの文書なのでどこまで鵜呑みにしていいのかとは思う。でも。女子校出身者としては、「わっかる〜!!」と思っちゃうのもまた事実。
私は中高女子校で大学は共学というクチだったけど、大学に入学したての頃、どうして女の子達が男子に遠慮して本音を言わないのか、理解ができなかった。
男子の目を意識して行動するということを学んでこなかった、ただそれだけのイタイやつと言えばそれまでなんだけど。でも、それが中高という多感な時期を過ごすうえでどれだけ「生きやすさ」に繋がっていたのか計り知れない。少なくとも、私が通っていた学校にはスクールカースト、容姿によるヒエラルキーなど存在しなかった。
ゆえに、のびのびと、勉学なり部活なりリーダーなりに勤しむことができるというのは至極まっとうな意見だと思う。
しかしこの記事の面白いところは、「男子は、男子のみの環境だろうと共学の環境だろうと勉学およびリーダーシップについて有意な差が見られなかった」ということ。
何ということだ。男子は女子がいようといまいとすくすくと自らを育てることができ、女子は男子がいる環境だと性別意識に縛られて本領発揮できないということなのか?不公平じゃないか。
まあ、でもなんとなくわかるのは、勉強ができるのもスポーツができるのもリーダーシップがとれるのも、男子であればモテ要素なのに女子にとってはモテ要素たり得ないということなのだろう。ちくしょう。なんて不条理。
とここまで悪態をついたところで、結局のところ共感するのは、西原理恵子さんのエッセイ「女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと」で書いていた「女だからって男に依存せず、遠慮せず、自分で稼いで自立して生きろ。王子様を待つのではなく、幸せは自分で掴め」というメッセージ。発売当時、夢中になって読んでこれを一生のバイブルにしようと誓った記憶が鮮明に蘇ってくる。
そしてこの記憶とともによみがえってくる強烈な思い出。高校の時の国語の授業でのこと。森鴎外の「舞姫」っていうクソ男の話(エリートが留学先で踊り子と恋に落ち関係を持ち、彼女を妊娠させた挙句、彼女を捨てて帰国する決断をし、彼女は狂乱してしまうという、まあざっくりいうとそんなお話)を読んで、「男なんてこういうどうしようもない生き物なんだから、あんたたちは男なんかに振り回されない自立した女になるのよ」という、当時の国語の先生の持論まみれの授業を受けたことを今でも鮮明に覚えている。あの授業は、確かに、共学ではできない。でも、聞いておいてよかった、と今でも思う。
まあそれはそうとて、男は男で「男らしさ」という呪縛にとらわれて大変なんだという話もある。そうだよな、と思う。
男の子を育てて思うのは、男の子は別に、世の中が望むような「男らしさ」を持って産まれてきているわけではない。むしろ幼児の頃は、男の子のほうが泣き虫で言語発達も遅いし、完全に女の子に支配されている印象だ。
それでも小学生になり、中学生になり、思春期なると女の子はどこからか遠慮する生き物になる。本当はできるのに、能ある鷹は爪を隠すかのごとく。勉学よりも容姿を磨くことに励み、選ばれる側になることを何よりも望む。
(男の子の話をしようとしたのに結局女の子の話に戻っとる)
多様性の時代だしね、どんな価値観があってもいいんだよ。でも、どうしたって女子は選ばれてなんぼ、みたいな偏った考えが主流となってしまうような環境に身を置かなければならないのなら、余計なバイアスがない環境で多様性をはぐくむなら女子校の方がいいんだろうな、という気がする。
まあ一方で社会に出たらどうしたって男性と一緒にやっていかなければならないし、だったら早めにそういう環境に慣れておいた方がよくない?というのも一理あるし、いやいやそれが女子にとって生きづらい場なのであればその環境に置かれる時間はできるだけ短い方がいいでしょ、という考えもまた真理だし。すいません、共学の経験がないのでだいぶステレオタイプな偏見まみれの共学像になってます。多分、実際はそんなことないです。私が学生だった頃から時代も変わってるかもしれないしね。
だから、それぞれにメリットデメリットはあるわけで。完璧な環境も正解もないんですけどね。
ということでこの辺りで結論にします。
娘さんを、男に媚びるではなく、対等に歩むのだ、という女性に育てたい親御さんには、絶対的に女子校がおすすめです!
ここまで書いて、そんな親御さんいるのかしらとちょっと不安になったけど。いや、きっといるはずだ。いるに違いない。いる・・・よね?
以上、私見まみれの女子校のすゝめでした。
