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紙の本、応援します。

本のある風景が好きです。

たとえば、日本一美しいといわれる国際教養大学の中嶋記念図書館。
そこだけで一つの小宇宙。あるいは巨大な生命体。
膨大な数の本に取り囲まれ、圧倒される。本の一冊一冊は、生きた細胞です。本と本のシナプスをつなぐのはあなたですよ、と呼びかけられる気がします。


あるいはたとえば、京都府立植物園のきのこ文庫。
赤いきのこの傘の下に扉があります。開くと、本がぎっしり。背表紙をひとつひとつ確かめていく。一冊を選び、抜き取る。開く。本の一冊一冊はすべて、別の世界への扉なのです。

たしかに、パソコンの中になら何千冊もの本を保存できるでしょうし、その恩恵は素晴らしい。

でも、やっぱり思うのです。

紙の本で読む「星の王子さま」と、電子書籍のそれとでは、読書体験の質が違う。

わたしが買った「星の王子さま」は、岩波書店の単行本で、函に入っていました。
決して仰々しくはない、白くてすっきりした函。右下に、小さな星の上に立つ王子さまが描かれている。あのイラストです。本は、分厚くはないけれど、薄くもない。箱からするっと出したときの、ちょっと布張りっぽい手触り。
自分で買った記憶があるから、中学生だったのかな。もう、半世紀も前のことですね!
いずれにせよ、中学生のわたしは、たぶん自転車に乗って本屋に行き、財布からお小遣いを出して、本を買ったのでしょう。消しゴム一個買うのとは違いますから、ずいぶん考えて、やっぱり自分の手元に置きたいと判断したのだと思います。
幸い、処分されることもなく、いまも手元にあります。すっかり汚れてはいるけれど、やっぱり大事な本。


もうひとつ、こんなことがありました。

大学生の娘と、書店で待ち合わせをしたときのことです。
文庫本の新刊コーナーで本を選んでいると、娘に、声をかけられました。
「こんなにいっぱい本がある中で、どうやって好きな本選ぶん?」と。
「……え?」
びっくりしました。いまどきの子は、本屋で本を選べないのか!

それで、というわけでもないのですが、カフェ併設の古書店を開けたらなあ、と考えるようになりました。

若い人が、この本、ちょっとバエるかも? というノリで本を手に取るのもアリではないかな、と。

わたしなりに考えたのは、紙の本の魅力として大きいのは、やっぱり装丁じゃないかな、ということです。
表紙デザインだけじゃなく、紙の質や、フォントも大事。もちろん、中身ありきですが。優れた装丁は本の世界観をしっかり表現していると感じます。ネットの書店では、それがなかなか伝わらないでしょう。

じっさいに本を手に取り、読み、わたしなりに感じたこと、考えたことを書いていきたい。装丁も含めて、読書記録をつくる、それが夢の実現への第一ステップかな、と思ったのです。
わたし自身の忘備録ですが、目にとめてくださった方が、紙の本を手に取ってみたいと、少しでも思って下さったらうれしいです。
 
ぼちぼち、やります。
どうぞよろしくお願いいたします。


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