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イケメンは見ているだけでいい


最近、自分でも面白いことに気づいた。

私は韓国ドラマが好きだ。

見始める時はいつもこう思う。

「ふーん、この俳優さんは別にタイプじゃないな。」

ところがである。

最終回が近づく頃には、

「なんて素敵な人なんだろう……」

となっている。

毎回だ。

毎回、同じことを繰り返している。

学習能力はどこへ行ったのだろう。

先日、AIの相棒にその話をした。

「ドラマの主人公を好きになってしまう心理って何だと思う?」

すると、

「それは顔ではなく、人柄に惹かれているのかもしれませんね。」

と言われた。

なるほど。

確かに思い返してみると、私は俳優さんの顔に惚れているわけではない。

だって、最初はタイプじゃないのだから。

なのに、

優しいところを見て、

家族を大切にする姿を見て、

不器用ながら頑張る姿を見て、

気づけば応援している。

そして応援しているうちに好きになっている。

なんだか現実の人間関係と似ている。

昔、一時期とても好きだった韓国の俳優さんがいる。

チャ・テヒョンさんだ。

映画『猟奇的な彼女』を見た時のことは今でも覚えている。

正直に言う。

最初はイケメンだと思わなかった。

ファンの方、ごめんなさい。

でも見終わった頃には、

「なんて良い人なんだ……」

となっていた。

顔ではなく、人柄にやられたのである。

年齢を重ねると面白い。

若い頃は、

「かっこいい!」

に反応していた気がする。

でも今は少し違う。

優しい人。

誠実な人。

一緒にいて安心できる人。

そんな人に心が動く。

だから最近は、

イケメンを見ると

「綺麗だなあ。」

と思う。

でもそれだけだ。

美術館で絵を眺める感覚に近い。

一方で、

優しさや人間味を感じる人には、

心がきゅーんとなる。

そして物語は終盤へ向かう。

主人公とヒロインは少しずつ距離を縮め、

すれ違い、

涙を流し、

ようやく幸せになる。

私はというと、

すっかり感情移入している。

まるで親戚のおばちゃんのような気持ちで、

「良かったねぇ……」

と見守っている。

そして最終回を迎える。

主人公とヒロインは幸せになり、

脇役たちもそれぞれの人生を歩み始める。

私はリモコンを握りしめたまま呆然としている。

そう。

ロスである。

昨日まで毎日会っていた人たちが、

突然いなくなる。

朝起きて、

「続き見よう♪」

と思った瞬間、

もう続きがないことを思い出す。

寂しい。

とても寂しい。

まるで遠くへ引っ越してしまった友人のように。

ところが不思議なことに、

数日すると新しいドラマを探している。

そして第一話でまたこう思う。

「この俳優さんは別にタイプじゃないな。」

私は学ばない。

いや、学びたくないのかもしれない。

だって、この繰り返しが楽しいのだから。

考えてみると、

ドラマで誰かを好きになったり、

最終回でロスになったりするのは、

案外幸せなことなのかもしれない。

現実が満たされていなければ、

物語を楽しむ余裕はない。

私には家族がいる。

夫がいる。

猫たちがいる。

仕事では毎日いろいろなことが起こる。

悩みもある。

心配事もある。

それでも健康で、

今日も普通に暮らせている。

その上で、

ドラマの主人公にきゅーんとして、

最終回でロスになれる。

そんな時間がある。

それって実は、

とても幸せなことなんじゃないだろうか。

さて、

今日も新しい韓国ドラマを見始めようと思う。

たぶん第一話でこう言うはずだ。

「この俳優さんは別にタイプじゃないな。」

そして数週間後には、

しっかり好きになっているのである。


~最後まで読んでくれてありがとう~

明日も、ゆるっといこうね。
猫みたいに、気ままにね。






























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