「ちいさなステップのゆくえ。(8月17日)」
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まだ日中には夏の熱狂だけど、朝夕は、肌をサラリと撫でてゆく風に、秋の気配をうっすらと感じる。
お気に入りのカフェの、陽だまりが心地いい窓際の席にて。
温かいお茶の湯気をふうふうと見つめながら、あなたとこうして、ゆっくりおしゃべりできる時間を楽しんでいる。
日々の喧騒を向こうに置いて、自分のリズムで呼吸を整える。
素直な自分に戻れる。
そんな落ち着いた時間って、大切にしたいものですよね。
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私ね、お茶をひとくち飲みながら、ふと思うことがある。
あなたにもぜひ、聞いて欲しいお話。
最近の「noteの街」でよく目にする、あの素敵なバトンリレーのこと、知っていますか?
「あなたの素敵なところ、見つけたよ」って指名し合って、優しさを次の人へ繋いでいく、ペイ・フォワードの企画。
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お祭り好きの私にとっても、なんだか心がポカポカして、本当に良い企画だなあと思う。
一人でコツコツと文章を書く時間って、時に少しだけ寂しいもの。
「見ているよ」って誰かに声をかけ合える横並びの安心感は、何物にも代えがたい温かいお守りになります。

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でもね、その温かい輪を、少しだけ離れたところから眺めているうちに、
私の心のなかの「ちいさな天秤」が、ほんの少しだけ揺れたの。
"1人が3人へ、その3人が9人へ。"
それはまるで、楽しげなステップが、いつの間にか街中を巻き込む大きなフォークダンスになっていくような、
ものすごい膨張のパワーを秘めているでしょう?
もし、私のところへ同時に2つも3つもバトンが届いたら、どうしよう?
せっかくの善意を、私のところで止めてしまったら申し訳ないな……。
そんな風に、ふと「優しい義務感」が胸をよぎった瞬間、
あ、これって、ちょっとだけ息苦しいかもしれない、と気付いてしまったのよね。
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大樹の木陰の広さ。
みんなで並んで座っているのは、
とっても温かくて、迷子にならない安心感がある。
けれど、誰かが作った大きな"仕組み"に、
私の歩幅や、たまに立ち止まり考え事をして、はてさてと首を傾げてみる自由。
そんな気まぐれなリズム、"私らしさ"まで預けてしまうと、
「私」が、どこかへ隠れてしまうような怖さも、ほんのり感じてしまうの。
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みんなで何かを創るときも、たった一人で立つときも。
私はやっぱり、自分の足で、自律してステップを踏んでいたいな、と思うのだけど、あなたはどうかしら?
ヴァイオリンとピアノが奏でる美しいアンサンブル。
お互いにもたれかかるのではなく、それぞれが自分の音をしっかり響かせ合って、
初めて極上のハーモニーが生まれることを忘れてしまわないように。

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誰かのギブ(与えること)を原動力にして、雪だるま式に大きくしていくお祭りも、もちろん楽しい。
けれど、うっかり足を踏み込んだ途端に、大きな濁流に飲み込まれ、グルグルとかき回されてしまう前に、
「この私の手の届く、まことに小さな広がりの中にある誠実さ」を、
自分の手のひらの中で、もっと大切に、育むようなギブの形があってもいいんじゃないかな、って思うのです。
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だからね、もし私の戸口にその終わらないバトンが届いたなら、
私は「ありがとう」と両手で大切に受け取って、
私のところで、そっと優しく仕舞い込もうと思っています。
誰かを困らせないために、暴走する優しさの連鎖をここで綺麗に受け止める、
誇り高き「アンカー(終着点)」に、あなたや私がなってみるのも、
なんだかちょっと粋だと思いませんか?
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みんなの笑顔の中、踊るのはとっても素敵。
だけど、「じゃあ、私はどうやって歩こう?」
立ち止まって自分の足元を見つめる時間も、同じくらい愛おしい。
たぶん、正解なんて、どこにもない。
でも、あなたや私の心に一瞬だけ見えた影のこと、気にするほどでもないような不安の正体。心の片隅にそっと置いていてね。
まもなく、ひと心地つける静かな秋がやってくる。
あなただけの心地よいリズムを大切に。
今日も、良い一日になりますように。
(🎹MIYABI)
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