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ONE PIECEとドラゴンボールを知らない

若い世代、不利すぎる。
通らないといけない「名作」が多すぎる。


映画好きなんです、漫画好きなんです〜
と言うと、当然「何が好き?何見たの?」みたいな話になる。

そこで、例えば漫画だったら「ドラゴンボール」「ONE PIECE」
映画だったら「バックトゥザ・フューチャー」や「スターウォーズ」

他も沢山あるけど、そのあたりを通っていないと知られた瞬間、
「え?好きなのにあの辺見てないんだ(笑)まだまだだねー」「ま、世代じゃないか(笑)」

という空気を醸し出される。
誇張じゃなく、本当に。味わったことのある人も多いと思う。

相手が大して映画や漫画好きでない場合も、自分がその名作の世代なだけで、「まだまだだね」と言われる。


きーーーーー!!!むかつくーーーーーー!!!

いっぱい見たよ!映画!年100本見るし、新作も見てるよ!
『ショーシャンクの空に』も『スタンドバイミー』だってもちろん見たよ!!!


でも!ふと、クエンティン・タランティーノ監督の作品を見たことがないとか、そういえば『レオン』見てないとか、『ターミネーター』も見たことないとか、漏れが少しあっただけで!


「あ〜(笑)」
みたいなあの感じ!!!!!!


映画以外でも言い尽くせないほどいっぱいある。
そりゃそうだろ!名作は時間が経てば増えていくだろ!自分が世代だから見てただけやん!それなのに!


若い世代の作品好きにとっては、
「これ通ってないと一人前とは言えないね」
みたいな必修科目が多すぎる!!


新作で見たい作品もどんどん増えるし、見て当たり前な「名作」とされる作品は膨大な量あるし……。


そりゃあ、"タイパ" を求めもするでしょう、と思う。誰から課された訳でもないけれど、世間の空気として作り上げられた高いハードルが、確かに存在するんだから。


もちろん人にもよるだろうけど、私は、作品を楽しむというより、何かに追われるように見るときがしばしばある。

「見た」という記録をつけるために見ているのかもしれないな、と思うこともある。


そりゃあ、見てる間は、めいっぱい作品を楽しんでいる。リスペクトもある。

でも、見たい作品、見なきゃいけない作品が多すぎて、追いつかない。追いつかないと、好きだと言えない。

誰に言うわけでもないけど、自分自身に対して、示しがつかない。



本当は、名作を、見なきゃいけないんじゃなくて、見たいだけなのに。
でも、新しい作品も見たい。
たまには好きだった作品を見返したい時もある。

それなのに、頑張っても「にわか」にしかなれない。

娯楽が多くて、見るものが多くて押し潰されるなんて、馬鹿みたいな時代だなと思う。馬鹿みたいに幸せで変な時代だな、と。



小説でもそう。
私は、本を読まなかった時期がまるっと存在するので、その時期の有名作で読んでいないものがかなりある。

というか、生涯読書量としては、「本好き」の中ではかなり少ないほうだと思う。そのコンプレックスもある。


SNSを見ていても、「本好きだけど、あまり読んでないから本好きって名乗るの恥ずかしい…」というポストを見かけることがちらほらある。

首がもげるくらい頷きたい。

でも、そりゃあ上には上がいる。キリがない。
だから、「好き」は自分の尺度で勝手に名乗るしかない。


自分に厳しい人は他人にも厳しい。
(そのぐらいでよく好きって言えるなぁ…)と思ってしまうこともあるかもしれないけど、自分の中の冷笑を抹消していくしか、自分が助かる道はない。


世間の空気だと思っている分厚い壁は、大抵の場合、様々な環境の中で生きていくうちに、自分が作り出した壁だったりする。


自分で自分の首を絞めるようなんて、時間の無駄だ。

とはいえ、そう簡単に消し去れるものでもない。

本好きが「本屋大賞ノミネート作全部読んだ!」とか、出演した動画のコメントで「年100くらい大したことないだろ」とか、そんなのを見かけるたびに、ぐー、っとなる。


きっと、それぞれの界隈で同じようなことが行われてるんだと思う。
アイドルなら、昔の時期を知らないことや、配信を全部追えないことをコンプレックスに感じたりする人もいるだろう。


もちろん、自分のペースで追って何のプレッシャーも感じない人も沢山いるはず。
そんな方々は、きちんとしたメンタリティを築けていて、本当に素晴らしいです。そのまま元気に生きていてほしい。

ただ、間違っても、理解出来ないからと言って、こんなことで悩んでいる人を蹴飛ばしたりはしないでくださいね…。


自分自身にかけたい言葉でもあるけど、
全ての人が、健やかに趣味を満喫出来ますように
と、常々思っているので。


わたしは健やかになるために、極力読んだ本、漫画、見た映画を他人に教えないことにしました。
誰に言うでもない、これは自分だけのための時間なのだ、と言い聞かせています。


ここからは、わたしが通っていない名作について。

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