麗しのパーム・スプリングス
今回はロサンゼルスからの東にある避寒地パーム・スプリングスを紹介します。
「パーム・スプリングス」という地名を聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょう。ハリウッド・セレブの別荘地、ノスタルジックな街、砂漠、ゴルフ場、中にはプレミアム・アウトレットだったり、無数の風車が立ち並ぶ谷というイメージを持っている方もいると思います。
多くの日本人にとっては、よく知らない場所かもしれません。
パームスプリングスは、ロサンゼルスから車で3時間ほど東に行ったところにある砂漠のオアシスです。LAの住人にとっては、セレブの別荘地という印象が強いと思います。確かにパーム・スプリングス郊外には巨大な別荘が立っています。それらの多くはミッド・センチュリー・モダンの建築様式で作られていて、独特の街の景観を作り出しています。ここに寒い冬にロサンゼルスから別荘族が移住してきます。有名なところではキム・カーダシアン一家の別荘がよくテレビや雑誌を賑わしています。とても美しい建築で誰もがあのような別荘に住んでみたいと思うでしょう。

お金持ちが集まるパーム・スプリングスというイメージは間違いではないですが、実は日本からの観光客も楽しめる観光地でもあるのです。ロサンゼルスなど西海岸の観光に飽きた方は日帰りでもアクセスできるので、是非パーム・スプリングスを目的地の候補に入れていただきたいです。
では、パーム・スプリングスの魅力について探ってみましょう。

街について
ロサンゼルスの東170キロに位置する砂漠の街です。ロサンゼルスからは車でインターステート10号線を3時間くらい東に走ります。途中、大きなプレミアム・アウトレットがあり、ここまでは日本人観光客がよく訪れます。そこから30分程走り、峠を越えると広大な砂漠が現れます。そこの端にある街がパーム・スプリングスです。かつてはただの砂漠だったのでしょう。この砂漠には川が流れていて泉も湧いています。水源があるのでいつしか人が集まり大きな街に発展しました。一気に発展したのは60年代です。フランク・シナトラなどハリウッドの芸能人が別荘を建て、冬の時期をこの砂漠で過ごしたのです。砂漠は別荘地が増え、ゴルフ場ができ、歓楽街が誕生しました。この頃のミッド・センチュリー・モダンが独自に進化して今もパーム・スプリングス独特のデザインが残っています。
面白いのはこの60年代に建てられた建物が模倣、進化して今でも次々と同じような雰囲気の建物が建設されている点です。行政が指示しているわけでもないようですが、新築でもちょっとノスタルジックでフラットな屋根を持つ平屋建ての建物が並んでいる光景は、古き良きアメリカ、そしてパーム・スプリングスを感じさせてくれます。
ダウンタウン
ダウンタウンには、レストランやブティックなどが並んでいます。ダウンタウンで食事をし、買い物をするだけでも楽しいでしょう。
レストランは、ステーキ店やメキシカンなどさまざまな料理店が並んでいます。食事はロサンゼルス・クオリティです。美味しいですし、価格は比較的安いです。さまざまなタイプのレストランがあるので、長期間の滞在でも食事に困ることはありません。
冬でも暖かいので水着や半袖シャツなどが年中置いている衣料店も見受けられます。高級店からお土産店まで幅広いラインナップとなっています。
ダウンタウンには無料のパーキングがたくさんあるので、車はそこに停め街歩きができます。メインストリートは、かなり長いので全部を歩くと時間がかかります。そして暑いので疲れます。水分補給を忘れないでください。

観光
パーム・スプリングスでの観光はそれほど多くありません。近くの山の頂上に行くゴンドラ、ジョシュア・ツリー国立公園くらいでしょうか。これらも見る価値はあるのですが、パーム・スプリングスに行ったらホテルでのんびりするのが良いでしょう。

ゴルフ(午前中)をしたり、プールでのんびりしたりするのが、一番の過ごし方ではないでしょうか。

ホテル
パーム・スプリングスには豪華なリゾートホテルから安いモーテルまで宿泊施設がたくさんあります。おすすめは豪華リゾートでゴルフをしたりプールサイドでのんびりしたりする旅です。広い部屋、素晴らしいホスピタリティ、部屋からの美しい景色などリラックスできる要素が多く、価格はLAと比べると安いです。お忍び感もあるので人目を気にしなくて良いのも魅力です。
私がパームスプリングスで宿泊するのは「別荘」と言いたいところですが、そうはいきません。個人的なベストホテルはリッツ・カールトンです。美しいロビー、素晴らしいオープンンテラスのレストラン、ダイナミックな景色、広い部屋と全てが満足で、価格が比較的安いです。このホテルで数日のんびりして、ランチやディナーついでにダウンタウンを散策するだけで気分はセレブです。こういう雰囲気を味わうことができるのは、ここパーム・スプリングスの豪華リゾートくらいではないでしょうか。

風車の谷
パームスプリングスの街の手前に谷があります。そこは太平洋からの風が狭められて風力が集中する場所です。ここに風車を立て風力発電をおこなっています。風車の数が数百、数千あり、まさに「風の谷」を作り上げています。

この風車の中を見学するツアーもありますが、周辺の道路を車で走るだけでも素晴らしく、ついつい車を止めて見入ってしまいます。ロサンゼルスからパーム・スプリングスに行くときは必ずこのお風車の中を通りますので、見るべきポイントとして覚えておいてください。
砂漠の駅
パーム・スプリングスへのアクセスは車か飛行機になります。一応アムトラックの駅もありますが、1日1本走るアムトラックは夜到着となります。さらに駅は街から離れた砂漠の中にみポツンと建っていますので、もしアムトラックでパーム・スプリングスに行く場合は、駅からの車の手配を事前にしておくべきです。駅前にタクシーサービスなどはなく携帯の電波もつながりにくいです。駅自体も砂で埋まってしまっていることもあるので、列車でのアクセスはお勧めしません。

パーム・スプリングス。日本人にはなかなかピンとこない場所です。特に観光するわけでもなく、何か話題があるわけでもありません。砂漠の中に造られた楽園都市ですが、若者がパーティをするわけでもなく、街にはどちらかというと大人から老人を多く見かけます。ゴルフ場は素晴らしいのですが、いつも空いています。プールもたくさんありますが空いているのです。ダウンタウンは活気がありますが、ホテルのレストランはいつも静かです。時々富裕層の家族の子供が騒いでいるくらいです。
このような特に特徴があるわけではない場所が何故アメリカ人富裕層に人気があるのでしょう。それはロサンゼルスから静寂を求め、人の目を避け、普通の生活ができる場所だからだと思います。街を歩いていると有名人が犬の散歩をしていたり、スーパーで買い物をしていたりする光景に出逢います。でも誰も彼らを見て騒ぐこともなく見て見ぬふりをしています。
そしていつも暖かく光が満ちあるれているので、幸せを感じます。
こういう「いるだけ」で幸福感を得られる場所は、世界中多くはないでしょう。
日々忙しく働き、重圧に耐える日本の生活から時には解放され、パーム・スプリングスで数日間のんびり過ごすことが、お金に変え難い経験になるのではないでしょうか。
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