肩書きを手放して気づいた、FIRE後に広がるフラットな世界
FIRE後の生活が不安な人へ
FIREをしようと決めたものの、本当に進めていいのか迷っている。
周囲にFIREした人がいないため、実際のFIRE後の生活がどのようなものかイメージできない。
仕事をやめると、人との関わりがなくなってしまうのではないかと不安になる。
そんなときは、FIREコミュニティに参加して、実際にFIREした人の話を聞いてみるのが良いと思います。
FIREを決意したきっかけとなった本
私がFIREを決意したとき、FIRE関連の本をたくさん読みました。
FIREを実行した人がどのような生活を送っているのか、その決断をしてよかったと思っているのか、そして後悔していることがあるとすればどのようなことなのかを知りたかったからです。なかでも、私の決断を後押ししてくれたのは、寺澤伸洋さんの『君たちはFIRE後どう生きるか』でした。
そこで紹介されている20人のストーリーには、それぞれが異なる方法で資産を築き、さまざまな思いでFIREを決意した過程が描かれていました。
また、その人たちが一日をどのように過ごしているのかも紹介されています。この本を読むことで、「できたらいいな」という願望だったFIREが、現実的で具体的なものとしてイメージできるようになりました。
その後、直接FIREした人の話を聞けるコミュニティがないか調べていたところ、この本の著者である寺澤さんのFIREイベントを見つけ、参加してみることにしました。そこで寺澤さんをはじめ、リアルなFIRE民の方々から直接話を聞くことができました。
FIREオフ会に参加してわかったリアル
初めてFIREオフ会に参加したときは、少し緊張しました。どんな人たちが集まるのだろうと思いながら会場に入りましたが、参加者は皆FIREに関心があり、価値観が近い人たちばかりだったので、すぐに打ち解けて話すことができました。自己紹介のときに「FIREしました」「近々退職予定です」と伝えると、皆さんが拍手をしてくれます。
FIREオフ会には、さまざまな年齢層の方が参加していますが、上下関係はまったくありません。職場のように、シニアが若者に偉そうにタメ口をきくようなこともありません。
会社員時代に要職を務めていた人も、そうでない人も、会社員ではなかった人も、男性も女性も、皆がただ「FIREした仲間」というだけでフラットにつながっています。会社の中のヒエラルキーが苦手だった私には、とても心地よく感じます。
地位も年収も関係ない、FIREコミュニティというフラットな世界
同窓会などの場に行くと、「◯◯くんは大手企業の役員になったらしい」とか、「◯◯さんは弁護士になったんだって」など、仕事でその人のすごさが語られることがあります。
その人が今どのような立場にいるのか、どれだけ成功しているのかで、その人の価値が測られているように感じます。学生時代に肩を並べて学んだ同級生が、大人になって肩書きや年収によって階級を分けられてしまうのです。
「同窓会は自慢大会なので行きたくない」という人もいます。どんな仕事をしているのかで、マウントを取られていると感じてしまうからです。
FIREコミュニティでは未来の話をする
FIREコミュニティには、これまでに輝かしいキャリアを積んできた人も多くいます。ですが、そうした人たちが自分の経歴を誇るような場面は見たことがありません。以前どんな仕事をしていたかについて話すことはありますが、それにこだわる人はいません。
SNSで多くのフォロワーを持つインフルエンサーが参加していることもありますが、そのような人たちも驚くほど自然体です。もしこのような場で過去の栄光や、自分の影響力を自慢するような人がいれば、かえって浮いてしまうでしょう。
FIREした人、FIREを志している人は皆、今を生きている印象があります。
FIRE仲間の話題は、「いつFIREしたのか」「これからの人生で何をしたいのか」「今どんな活動をしているのか」「どんな投資をしているのか」といった、現在と未来の話ばかりです。
この雰囲気の中にいると、学生時代に皆が対等だった頃の感覚を思い出します。肩書きも上下関係もなく、ただ飲んだり話したりして、その場を楽しむことができます。属性や職位で立ち位置を決められていた会社員時代には、すっかり忘れていた感覚です。
役職定年前に考えたい FIREで自由を得るという選択
私は、役職定年を迎える人こそ、経済的に実行可能であればFIREを検討した方がよいと思います。
定年を迎えて再雇用された元部長が、かつての部下に電話番を命じられ、それに耐えられず退職したという話を聞きました。また、再雇用になって給料が激減し、人事部から「頑張らないでください。給料に見合った仕事をしてください。再雇用とはそういうものです」と言われた人もいます。
60歳なんてまだまだ元気なのに、そんな扱いに耐えながら会社にとどまるのは、あまりにももったいないです。まだ体力も意欲もある50代・60代の貴重な時間を、もっと有意義に過ごす方法はきっとあるはずです。
もちろん、経済的な基盤が整っていなければ難しいですが、もしその準備ができているなら、組織にしがみつかずに自由な道を選ぶことができます。年齢を理由に外部から格下げされることに甘んじるのではなく、自分の価値を自分で再定義できるのです。
50代になれば、今社内で一定の地位があったとしても、制限時間が迫っています。だからこそ、早めに自分の生き方を自分の手で選べるよう、準備をしておくことが大切だと感じます。
自己肯定感が下がる前に抜け出すという選択
私は会社を辞める直前、組織の都合で実質的に降格の扱いを受けました。裁量と権限を奪われたことで、モチベーションは大きく下がり、気力も自己肯定感も失われました。形式的な肩書きは維持されていたものの、こんなブルシットジョブ(=クソどうでもいい仕事)に人生の貴重な時間を奪われたくはないと強く思いました。
おそらくこれは、役職定年を迎える人の感覚に近いのではないかと思います。新卒で入社し、転職もせず一社に身を捧げてきた人ならなおさら、何十年も会社に尽くしてきた報いがこの扱いなのかと、心が折れてしまうでしょう。
このような状態で会社に居続けてしまうと、その組織での立ち位置が自己評価として自分の中に固定されてしまいます。そして一度、自己肯定感が大きく下がってしまうと、それを回復するには時間がかかります。
だからこそ、自分の価値を見失う前に抜け出すという選択肢を取れるよう、あらかじめ準備をしておくことが大切だと思います。経済的な自由を手にすることは、単なるお金の話ではなく、自分の心と尊厳を守るための手段なのです。
FIREは「経済的自由」だけでなく「肩書きからの自由」でもある
会社を辞めてFIREすると、基本的には無職になります。何かの用紙に職業を書かなければならないときなど、肩身が狭く感じる場面もあります。
それでも、会社という階層社会から離れることで、誰にも指示されず、自分で選んで生きる自由を得られた喜びを思えば、大したことではありません。
FIREは、経済的な自由であると同時に、肩書きからの自由でもあります。過去の話ではなく未来について語り合えるこの空気の中で生きられることに、私は大きな心地よさを感じています。
FIRE後のもうひとつの居場所
FIRE後は、このnoteが私の居場所の一つになっています。noteを書くようになったご縁で、こちらのコミュニティにも参加させていただいています。
平日の昼間にぶらぶらしていると、不安や罪悪感を覚えてしまう瞬間もあります。それでも、コミュニティのチャットで平日に楽しくお出かけしている書き込みを見かけると、「これでいいんだ」と安心できます。
FIRE研究所では、定期的に新メンバーを募集しています。現在、10月22日まで新メンバーを募集していますので、ご興味のある方はこちらの記事を覗いてみてくださいね。
おわりに
こうして二つのコミュニティに関われていることは、FIRE後の私にとって大きな支えになっています。どちらの場でも、価値観の近い仲間と出会い、刺激を受け、励まされてきました。
ひとりでFIREを歩むのではなく、同じ方向を見て進む人たちがいるという安心感が、私の生活を豊かにしてくれています。
それぞれの場で出会えた人たちに、心から感謝しています。
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