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手作業プロット作りは、デジタル多重録音に似ている

はい。タイトルの通りです。以上です。
でも補足させていただきます。

鈴木慶一の発見

鈴木慶一さんという、私の好きなミュージシャンがおります。
このお方は1970年に文学的フォークロックのようなテイストでデビューし、75年には重要バンド、ムーンライダーズの活動をはじめます。

しかし、1980年頃に安価な機材が現れると、自宅で多重録音(宅録)できるようになり、制作手法が一変。繰り返しこう言ってます。

「カセットの4トラックMTR(TEAC 144)を買って自宅に置いた時、一番びっくりしたし感動したのは、一昨日録音した自分の演奏に合わせて、今日の自分が音を重ねられることだった。
時間を飛び越えて、過去の自分とデュエットというか、セッションしているような感覚になって、これはたまらなく面白いなと。
そこから完全に宅録にのめり込んでいったんだよね」

鈴木慶一 自伝・インタビュー集『録音された記憶』等


名言すぎます……!

後にライダーズは編集音楽に突き進みます。
当時の宅録機材はアナログテープ録音機でしたが、
90年代以降のハードディスクレコーダーや、
00年代以降の DAW(PC音楽制作アプリ)も本質は同じ。
10年代のスマホアプリ、私も使っていた GarageBand も同じ感動があったので、慶一さんに『うんうんそうですよね!』と共感したくなります。


GarageBand の音楽制作画面


Excelによるプロット構成と似ている

で、最近私がやっているのは小説執筆の準備段階です。
AIを極力使わず、いにしえの Excel 表 でセリフや行動をあれこれと、
ドラッグ&ドロップして調整してます。
進んでは戻りで、「本文書いちゃえば?」 と何度も悶々としています。

でも、この二つの画面って、似てませんか?

Excel の自作プロットシート画面

はっきり言って前日に書いたネタなんて、使えないものもザラです。
ネタとしてのセリフやイベントを貼り込むけど、どうやったら横軸(時間経過)と縦軸(人物・出来事)が上手くつながるのか……位置を変えたり、対比になるリアクションを考えたり、足し算引き算する。
眺めて想像したり脳内で演じてみて、うーんこれおかしいなとか。

「これは天才!」と思った翌日には 「おいおい、しゃーないな」 となります。
でもそれが、『過去の自分とデュエット、セッションしている』ようで。
あーだこーだ弄ってるうちに、思わぬまとまりや方向が出た時の楽しさよ!


まとめ ︎︎執筆開始にはまだ遠いが

こうした、素材を録音したミュージシャンが翌日にMIXアレンジの人に切り替わるのにも似た、物語のアイデアをもとにシナリオを多重調整する作業の持つ、共感覚に私はしびれます。
めんどくさいんだけど、そこがいいの境地

これはしょせんデモであり、最終的には人間の手で執筆しなくてはいけない。
だけどその過程が、『たまらなく面白いなと』思えてきた気がして。感動しています。
これをやりたかったんだよ!