見出し画像

少子化とマッチングアプリ。出会いを増やす仕組みと、その裏側をFIRE投資家・ADHD投資家として考える。

日本の少子化について考えていると、結局のところ「子どもを持つ人が増えるには、まず結婚する人、そしてその前に出会う人が増えなければならないのではないか」と思うことがあります。

もちろん、結婚しなくても子どもを持つ人はいますし、結婚したから必ず子どもを持つわけでもありません。

それでも日本では、結婚と出産の結びつきが比較的強いため、婚姻の動きは出生数を見るうえで無視できない指標です。

2026年1月から5月までの出生数は28万2,222人となり、前年同期を0.4%上回りました。1~5月の累計が前年を上回るのは2015年以来、11年ぶりです。

まだ「少子化が終わった」と言えるような数字ではありませんが、長く減少を続けてきた出生数が、わずかながら前年を上回ったことは気になります。

しかも、2026年1~4月の婚姻件数も前年同期を1.8%上回っています。婚姻の増加と出生の増加が同じ方向を向いていることは、少し興味深いところです。

韓国を見ると、さらに考えさせられる

少子化について考えるとき、私は韓国の状況も気になります。

韓国は日本以上に出生率の低下が進んできました。

2025年の韓国の出生数は25万4,457人で、前年より6.8%増加しました。合計特殊出生率も0.80まで上昇しています。

0.80という数字は、依然として非常に低い水準です。

ただ、ここでも面白いことが起きています。

韓国では2025年に婚姻件数も大きく増え、それが出生数の増加につながったとみられています。つまり、日本と韓国の両方で、「結婚が増えると、その後に出生も少し増える」という動きが見えてきたわけです。

もちろん、これだけで少子化が解決するわけではありません。

むしろ私は、「一時的に数字が上向いたこと」よりも、「これが何年続くのか」のほうが重要だと思います。

そこで、マッチングアプリが気になる

最近の社会を見ていて、昔と大きく変わったと感じるものの一つが、男女の出会い方です。

昔なら、学校、職場、友人からの紹介、地域のつながりなど、人と知り合う場所が比較的身近にありました。

今は、そうした自然な出会いの機会が減っています。

そこで登場したのが、マッチングアプリです。

こども家庭庁の調査では、最近結婚した既婚者に「結婚相手とどこで出会ったか」を尋ねたところ、マッチングアプリが25.1%で最も高い割合でした。職場や仕事関係、友人・知人の紹介などを上回っています。

これは、かなり大きな変化だと思います。

マッチングアプリは、単なる遊びの道具というより、すでに「人と人が出会うための社会的なインフラ」の一つになりつつあるのかもしれません。

私がマッチングアプリを面白いと思う理由

個人的な感想ですが、マッチングアプリの良いところは、会う前にある程度のことが分かることだと思います。

年齢。

住んでいる場所。

仕事。

趣味。

結婚についての考え方。

休日の過ごし方。

子どもについての考え方。

もちろん、プロフィールに書かれていることが全部本当とは限りません。

それでも、何も情報がない状態で突然出会うより、最初にある程度確認してから話をすることができます。

これは、私のようにADHDの特性がある人間からすると、意外とありがたい仕組みです。

私は、人がたくさんいる場所で、その場の雰囲気を読みながら相手のことを少しずつ理解していくよりも、最初に情報を整理してから相手と話したほうが楽です。

「まずプロフィールを見る」

「少しメッセージをする」

「話が合いそうなら会ってみる」

という順番が決まっている。

この「順番がある」というところが、個人的にはいいと思います。

人間関係まで効率化するのはどうなのか、という意見もあるでしょう。

私も、それは分かります。

でも、そもそも出会う機会がなくなってしまった社会では、こうした仕組みに頼ることも悪いことではないと思います。

ただし、便利なものには必ず裏側がある

一方で、マッチングアプリには怖い面もあります。

特に気になるのが、ロマンス詐欺です。

警察庁によると、2025年11月末までに認知されたSNS型投資・ロマンス詐欺は13,209件、被害額は1,550.6億円に達しています。

そして、その中でマッチングアプリを最初の接触手段とするケースも大きな割合を占めています。

「恋愛」という、人の感情を利用してお金をだまし取る。

これは非常に悪質です。

しかも最近は、

「将来のために一緒にお金を増やそう」

「私が使っている投資サイトを教える」

「暗号資産をやってみない?」

など、恋愛と投資を組み合わせた手口もあります。

FIREを目指している人間としては、ここは絶対に気をつけたいところです。

好きになった人から勧められると、普段なら警戒するような話でも信じてしまう可能性があります。

だから私は、

恋愛とお金の話は、できるだけ切り離したほうがいい

と思っています。

そして、これからは「怪しいマッチングアプリ」も増えるかもしれない

もう一つ気になっているのが、マッチングアプリの細分化です。

若い人同士だけではなく、

「中高年向け」

「シニア向け」

「再婚を考えている人向け」

「既婚者向け」

「友達探し」

など、さまざまな目的を掲げたサービスが増えていく可能性があります。

これは一見すると、とても自然なことです。

50代、60代になってから新しい友人やパートナーを探したい人もいるでしょう。

配偶者と死別した人や、離婚して新しい人生を始めたい人もいます。

そうした人にとって、インターネット上で同じ目的を持つ人を探せることは、決して悪いことではありません。

しかし、その一方で、「中高年」「高齢者」「既婚者」など、特定の人を対象にした怪しいサービスが増えてくる可能性もあります。

特に注意したいのは、出会いそのものよりも、

「登録料」

「高額なポイント」

「投資」

「暗号資産」

「副業」

「海外送金」

など、お金のやり取りが前面に出てくるサービスです。

「恋愛」という言葉を使っていても、実際には別の目的で運営されているケースがないとは言えません。

既婚者向けのサービスについても、利用者それぞれの価値観がありますから、一概に良い悪いとは言えません。

ただ、そこに詐欺や個人情報の悪用などが入り込めば、話は別です。

便利になればなるほど、「誰が、何のために運営しているサービスなのか」を見る必要が出てきます。

投資とマッチングアプリは、意外と似ている

FIREを目指してきた私からすると、マッチングアプリと投資には少し似ているところがあります。

どちらも、最初に情報を集めます。

そして、候補を絞ります。

その後、詳しく調べます。

最後に、自分で判断します。

投資でも、最初から全部を信じてはいけません。

会社の説明だけではなく、決算資料を見たり、ニュースを確認したり、他の人の意見を聞いたりします。

マッチングアプリでも同じではないでしょうか。

プロフィールだけを見て相手を信用するのではなく、時間をかけて話してみる。

実際に会ってみる。

おかしなところがないかを見る。

そして、何よりもお金の話が出てきたら、一度立ち止まる。

この「一度立ち止まる」という習慣は、投資でも人間関係でも大切だと思います。

ADHDだからこそ、「仕組み」がありがたい

ADHDの特性がある私にとっては、マッチングアプリの「仕組み化」そのものが興味深いです。

人との出会いは、本来かなり偶然に左右されます。

ところがマッチングアプリでは、その偶然をある程度整理できます。

もちろん、人間を条件だけで選ぶことはできません。

実際に会ってみなければ分からないこともたくさんあります。

それでも、

「どんな人なのか」

「何を目的としているのか」

「どこに住んでいるのか」

といった情報を最初に確認できる。

これは、コミュニケーションが得意ではない人にとって、一つの助けになる可能性があります。

だから私は、マッチングアプリを完全に否定する気にはなれません。

むしろ、少子化や未婚化が進んでいる現在だからこそ、こうしたサービスが果たす役割は今後さらに大きくなるかもしれないと思っています。

ただし、「便利だから安全」とは限らない

ここが一番大切です。

マッチングアプリは、出会いの可能性を広げます。

同時に、詐欺師にとっても「効率よく人と接触できる場所」になってしまう可能性があります。

つまり、

良い面と悪い面が同時に存在する。

これはマッチングアプリに限った話ではありません。

インターネットも、SNSも、AIも同じです。

便利な技術が登場すると、それを良いことに使う人もいれば、悪いことに使う人もいます。

実際、マッチングアプリ事業者と警察との間でも、ロマンス詐欺を防ぐための連携が進んでいます。2026年には警察庁とマッチングアプリ事業者の連携も進められています。

私は、こうした取り組みは必要だと思います。

利用者自身が注意するだけでは限界があります。

サービスを提供する側にも、「怪しい利用者をどう見つけるのか」「被害をどう防ぐのか」という責任があります。

人口減少の時代だからこそ、「出会い」を考えてみる

少子化というと、どうしても大きな政策の話になりがちです。

しかし、その前に一人ひとりの人生があります。

誰かと出会う。

付き合う。

結婚する。

一緒に暮らす。

子どもを持つ。

そうした人生の選択の積み重ねが、最終的に出生数という大きな数字になります。

だから私は、マッチングアプリも少子化を考えるうえで無視できない存在になってきたと思います。

ただし、マッチングアプリだけで少子化を解決できるわけではありません。

出会いが増えても、その先の生活が成り立たなければ結婚や子育てにつながりません。

それでも、「そもそも出会う機会がない」という問題を少し解消する可能性はあります。

そして、その裏側には詐欺という大きな問題もあります。

FIRE投資家としては、資産を守ることも大切です。

ADHDの特性を持つ人間としては、自分に合った仕組みを使うことも大切です。

そして一人の生活者としては、便利なものを便利なまま使い続けるために、少しだけ疑うことも必要だと思います。

出会いは増やしたい。
でも、怪しい人には近づきたくない。
人とのつながりは大切にしたい。
でも、お金の話には慎重でありたい。

結局のところ、このくらいの距離感がちょうどいいのかもしれません。

マッチングアプリは、少子化の救世主ではありません。

でも、昔とは違う形で、人と人をつなぐ場所になっています。

そしてこれからは、若い人だけではなく、中高年や高齢者など、さまざまな世代が利用するようになるでしょう。

その分、サービスの選択肢も増え、便利になる一方で、怪しいサービスや詐欺的な利用も増える可能性があります。

だからこそ私は、

「人との出会いには前向きに、お金の話には慎重に」

これくらいが、これからの時代にはちょうどいいのではないかと思っています。

少子化という大きな問題を考えながら、そんなことをふと思いました。


注釈

※日本の出生数・婚姻数は厚生労働省の人口動態統計速報をもとにした報道を参照しています。速報値は後の確定値と集計範囲が異なる場合があります。

※韓国の2025年の出生数・合計特殊出生率は暫定値です。出生数は25万4,457人、合計特殊出生率は0.80でした。

※マッチングアプリに関する25.1%という数字は、こども家庭庁の調査における「最近5年間に結婚した既婚者」の回答です。

※ロマンス詐欺の被害件数・被害額は警察庁が認知したものです。実際の被害全体を完全に表すものではありません。



いいなと思ったら応援しよう!

ちわこ@ADHDの投資家(気持ちはFIRE) ADHD気質で投資に疲れていた私が、長期・分散投資で落ち着いて続けられるようになった記録です。共感いただけたら、チップで応援してもらえると嬉しいです。

この記事が参加している募集