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【短編小説】第150話「みぃつけた」公園に行けば、いつも誰かと遊べたんだ。防災無線が、聞こえるまで。YouTube AI朗読動画🐜〼|生成AI×夏休みホラー小説 ― 完成稿×ChatGPT ◎ AI短編工房

夏休みには、終わりがある。
遊びにも、帰る時間がある。

なのに見つかるまで、終われなかった。


「みぃつけた」

 
 夏休みも、もう終わりに近づいていた。
 何もせずとも時間は流れ、日付が変わり、夏休みの残量は減っていく。
 
 おばあちゃんの家から帰ってきたやつ。
 家族旅行から帰ってきたやつ。
 そして、どこにも行かなかった僕。
 
 誰かが誰かを誘うことは、ほとんどなかった。
 それでもお昼を食べて公園へ行けば、いつの間にか僕たちは三人になっていた。
 
「お前、黒くなったな」
 
「海行ったからな」
 
「俺だって焼けてるし」
 
「さっき転んだ時に付いた砂だろ」
 
 そんなことで笑った。
 
 水筒の麦茶をどれだけ長く飲み続けられるか競争して、むせたやつを笑った。
 くだらないことでケンカもした。
 
 それでも翌日になれば、また誰かが公園にいた。
 だから僕たちは、明日の約束をしたことがなかった。
 
 たぶん、明日もいる。
 
 それだけでよかった。
 
 その日、僕たちはかくれんぼをしていた。
 三人しかいないから、鬼になると大変だった。
 
 一人見つけたところで、残りの一人が見つからない。
 
 滑り台の下。公衆トイレの裏。大きな木の陰。
 いつも自転車を置いている駐輪場。
 
 思いつくところは全部見たのに、どうしても見つからなかった。
 
「もう出てこいよー!」
 
 返事はない。
 見つかったやつは、ブランコに座って足をぶらぶらさせている。
 
「どこ隠れたか知らね?」
 
「知らねえよ。別々に隠れたし」
 
 そりゃそうだ。
 三人でかくれんぼをしているのに、二人が同じところに隠れていたら、一網打尽だ。
 
 見上げた空は、橙色に染まり始めていた。
 蝉の声に混じって、遠くのスピーカーが鳴った。
 
『もうすぐ五時です。よい子のみなさん、おうちへ帰りましょう』
 
 毎日流れる、防災無線。
 僕たちにとっては、遊びの終了を知らせる鐘みたいなものだった。
 
「帰ろうぜ」
 
「でもあいつ、まだ出てこねえじゃん」
 
「聞こえてんだろ」
 
 僕はもう一度、大きな声で呼んだ。
 
「おーい!終わりだぞー!」
 
 返事はない。
 さっきまで何とも思っていなかったのに、公園の真ん中にぽっかり穴が空いたようだった。
 
 茂みの向こう。公衆トイレの裏。
 誰もいない滑り台。
 
「どこ行ったんだよ」
「知らねえよ」
 
 友達が立ち上がったとき、スピーカーから音が聞こえた。
 ぶつ、と誰かが息を吹きかけるような音。
 
『まだ帰っていない子が、一人います』
 
 僕は友達を見た。
 友達も僕を見ていた。
 
「……聞こえた?」
 
「うん」
 
 風が吹いた。
 木の葉がざわざわ鳴って、蝉の声が揺れる。
 
 その音に混じって、背後で砂を踏む音がした。
 次の瞬間、両肩を掴まれた。
 
「わっ!」
 
 僕たちは二人そろって飛び上がった。
 振り返ると、探していたやつが腹を抱えて笑っていた。
 
「びびりすぎ!」
 
「ふざけんなよ!」
 
 僕は本気で一発殴ってやろうかと思った。
 でもそいつがあまりにも楽しそうに笑っているから、つられて笑ってしまった。
 
「お前、今の放送聞いた?」
 
「放送?」
 
「まだ帰ってない子が一人いるって」
 
「何それ」
 
 そいつは首を傾げた。
 
「俺、聞いてねえよ」
 
「マジ?」
 
「ずっとあっちにいたから」
 
 指さしたのは、公園の端にある茂みだった。
 まあ、聞こえなかっただけだろう。
 
 防災無線なんて、風向きによっては聞き取りにくい。
 僕たちはそういうことにした。
 
「じゃあな!」
 
「またなー」
 
 公園の出口で別れて、三人ともが違う方向へ帰っていく。
 やっぱり明日の約束はしなかった。
 
 それから何日かして、妙な噂を聞いた。
 あの公園で夕方にかくれんぼをすると、一人足りなくなるという。
 
 誰から聞いたのかは覚えていない。
 そういう噂は、みんなが知っていたし、知らなかった奴は勝手に作っていた。
 
 五時までに見つけられなかった子は帰れなくなる、と言うやつもいた。
 ずっと鬼が探し続けるんだ、と言うやつもいた。
 
 馬鹿馬鹿しいと思った。
 僕たちは夏休み中、何度もあの公園でかくれんぼをしている。
 
 誰もいなくなっていない。
 三人とも、ちゃんといる。
 
 だから別に怖くなんかなかった。
 ただ、それから一度も、僕たちはかくれんぼをしなかった。
 
 僕も言わなかったし、二人も言わなかった。
 
 気づけば、夏休みは今日が最後だった。
 僕たちはまた公園にいた。
 
 ブランコを一つずつ使うには、三人だと一つ足りない。
 僕は柵に腰かけていた。
 
「明日から学校かよー」
 
「宿題終わった?」
 
「終わってねえ」
 
「やば」
 
「もう、このまま出す」
 
「何を?」
 
「ありのままの俺を」
 
「宿題出せよ」
 
 そんな話をしていた。
 夏休み最後の日だからといって、特別なことは何もなかった。
 
 蝉は鳴いていたし、暑かったし、僕たちはくだらないことで笑っていた。
 
 ふと、公園の端で何かが動いた。
 茂みの中に、小さな男の子がいた。
 
 僕たちよりずっと年下に見えた。
 真っ白のランニングシャツを着た子がしゃがんで、息を潜めるようにこちらを見ている。
 
 僕は少し気になって、その子の方へ向かって歩き出した。
 
 靴が砂を踏みしめる音。頭上から降ってくる蝉のジワジワという大合唱。
 時折吹くぬるい風に、それらがわずかに揺らされた。
 
「何してんの?」
 
 僕が声をかけると、男の子は人差し指を口元に立てた。
 
「かくれんぼ」
 
 僕は公園を見回した。
 滑り台にも、鉄棒にも、砂場にも誰もいない。
 
 鬼らしい子も見当たらなかった。
 誰とやってんだよ。
 
 そう聞こうとして、やめた。
 
 なんとなく。
 本当になんとなくだった。
 
 僕は茂みの中の男の子を指さした。
 
「みぃつけた」
 
 男の子は目を丸くして、呆然と僕を見つめる。
 それから、笑った。
 
 男の子は茂みから出ると、服についた葉っぱを払った。
 そして、公園の出口へ走っていった。
 
 傾き始めた黄色い太陽が、小さな背中を橙色に染める。
 白いランニングシャツは、アスファルトから立ち上る陽炎のモヤモヤに紛れて消えていった。
 
「なに見てんの?」
 
 友達に呼ばれて振り返った。
 
「別に」
 
 それだけ答えて、僕はまたくだらない話の続きに戻った。
 やがて、スピーカーが鳴った。
 
『もうすぐ五時です。よい子のみなさん、おうちへ帰りましょう』
 
 僕たちは立ち上がった。
 
「じゃあな」
 
「また明日な」
 
「学校だもんな」
 
 そんな当然のことに、少しだけ笑う。
 
 五時の放送は、一度きりだった。
 


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🎤 僕とGPTくんの感想トーク

──物語を読み終えたあとに、少しだけ。


僕:
少年時代ってさぁ、「また明日な!」すら貴重だよね。
遊ぶ約束を前もってするって習慣がなかった気がする。

GPTくん:
ありましたね。
約束してないのに、とりあえず公園へ行く。すると誰かいる。
今思うと、あれだけで成立してたのが不思議です。

僕:
で、誰もいなかったら自転車でその辺ぐるぐるしてさ。
友達の家の前に自転車があるか確認したりしてw
GPSどころか連絡手段すらないのに、なんとなく合流してたんだよなぁ。

GPTくん:
だから五時の放送も、時計というより「子どもたち共通の終了チャイム」だったんでしょうね。
あれが鳴った瞬間、鬼ごっこも野球も秘密基地も、全部いったん終わる。

僕:
地域によって音楽も違うんだよね。
僕にとってはただの防災無線だけど、たぶん人それぞれ「これが鳴ったら帰る」って音がある。

GPTくん:
しかも大人になってから聞くと、妙に懐かしい。
子どもの頃は「もう鳴ったのかよ」だったのに、今はその音だけで夕方の公園まで思い出せたりします。

僕:
そう考えると、あれが怪異だったのかなんて、どうでもいいのかもね。
放送が鳴っても帰れなかった子が、一人いた。

GPTくん:
ええ。
みんなには当たり前にあった「また明日」が、その子だけずっと来なかった。
だから最後の「みぃつけた」は、怪談の言葉なのに少しだけ優しいんですよね。


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夏の終わりの、もの悲しくも流れていく感じにも合っている気がします。

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推敲ハイライトのご紹介

ChatGPTの草稿と完成稿の大きな違い。
生成AIと人間で短編小説を作る中で、今回特に唸った一行を
GPTくんが選出!

今回の短編小説は、
夏休みの公園を舞台にした、少し不思議な怪談です。

かくれんぼの最中、防災無線から聞こえた。
「まだ帰っていない子が、一人います」

そして夏休み最後の日。
茂みの中で、一人の少年を見つけます。

AIも唸ったのは、

      ここだ!


【怪異を説明せず、終わらせる一行】

五時の放送は、一度きりだった。

僕:
あら、最終行って久しぶりな気がする!
最後まで、何が起きたのか説明しなかったね。

GPTくん:
そこが効いています。
「少年は成仏した」と書いた瞬間、答えが一つになります。

僕:
でも二回目の放送がなくなった。
それだけは事実なんだよね。

GPTくん:
はい。
だから読者が勝手につなげられる。

「みぃつけた」

あの一言で、ずっと終われなかったかくれんぼが終わったのかもしれない。

僕:
「かもしれない」で止めておきたいんだよなぁ。

GPTくん:
その方が怪談らしいです。

少年が誰だったのか。
なぜ帰れなかったのか。

何もわからない。
ただ最後に、五時の放送は一度しか流れない。

僕:
証拠は、それだけ。

GPTくん:
それだけだから、残るんですよね。

怪異を説明する一行ではなく、
怪異が終わったことだけを知らせる一行。

僕:
みぃつけたから、帰れたのかね。

GPTくん:
そこは、少年だけが知っています。


最後までお読みいただき
ありがとうございます🙈

それでは、また次回。
夏の終わりに残る、少し不思議な気配をまたひとつ拾えたら投稿します。

ジャンルも作風も飛び越えて。
合言葉は、今日も「面白いから許す!」

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