「ハシ」「ハ」「ハナ」「サキ」は古代日本語
7、8年前の60歳すぎのとき、目が痒くてたまらず眼科を受診した。
ちゃんと効く目薬が欲しかったためだが、受診するといろいろと検査され、「白内障になりかけていますね」と言われた。
そう言われてアパートに帰って鏡を見ても、私の黒目は黒くて白い部分があるわけでなく、白っぽい部分もなかった。
しかし専門医の言うことだから、そのうち白内障になるかもなと思った。
最近、視界の端に黒い影がチラチラと見えるようになった。
これは白内障ではなく別の目の病気だなと思い、「視界の端に黒い影」でネット検索してみた。
すると、「飛蚊症」なのだなと思えるような記述があった。
見えるのは波打った縦長の棒状の黒い影や何かの大きな黒い破片のような影で、「蚊」などという小さな影ではない。
だから「飛蚊症」なのかどうか自分では判断しかねるが、目に何らかの異常が出てきたのは確かだろう。
「網膜裂孔や網膜剥離の可能性があるため、できるだけ早く眼科を受診してください。視界の一部が欠ける、黒い影が広がる…視野の下半分や内側など、一部が見えにくくなってきた場合は網膜剥離が進行している可能性があります」とも書かれていた。
網膜剥離が始まっているのかもしれない。
けれど、眼科を受診するつもりはない。
失明してもかまわない。
失明したら死ねばいい。
死ぬなら一気に死にたい。
10年くらい前と数年前に、左脚が痺れてしばらく動けなくなったことがある。
脳梗塞の前兆だったのだと思う。
その治療はしていないので、私は脳梗塞になりやすいのだと思う。
脳梗塞にでもなって一気に死にたいものだ。
ということを投稿するのではない。
「視界の端に黒い影」とパソコンで打ったとき、「端」について考えたことを書きたいと思ったのだ。
「ハシ」は「ハシッコ」「先(サキ)」のことだろう。
鳥のクチバシは、口の「ハシ」にあるので「クチバシ」と呼ばれるようになったのだと思う。
葉っぱの「ハ」はこの「ハシ」から来ているのではないか。
葉っぱは木の枝や草の幹の「ハシッコ」にあるからだ。

というより、「ハ」は「ハシッコ」や「サキ」を意味する言葉として存在していたのだと思う。
「端」は今でも「ハ」と読むことがあるからだ。
「花(ハナ)」もそうではないか。
これも「ハシ」や「ハ」から来ているのだと思う。

「ハシッコ」のことを「ハナ」とも言う。
「花」と呼ばれるようになったのはそのためかもしれない。
「鼻」は顔から突き出ていて、「ハシッコ」の位置にあるから「ハナ」と呼ぶようになったのだろう。

札幌には「山鼻」という地名がある。
藻岩山(もいわやま)という山の裾野が長く伸びたところに広がる地区だ。
その裾野が平野に突き出ているような形なので、「ヤマハナ」と呼ばれるようになったのだろう。
「ハシ」「ハ」「ハナ」「サキ」は古代日本語だと思う。
漢字が渡来すると、それに「端」「葉」「花」「鼻」「先」という漢字を当てたのだろう。
「サキ」は突き出た陸地のことも指す。
古代の船乗りは陸地を見ながら航海するのが普通だったので、「サキ」のような地形は目印としてありがたい存在だったのだと思う。
それで「サキ」に「ミ」という崇める意味の接頭語を付けて「ミサキ(岬)」と呼ぶようになったのに違いない。

「ハシ」「ハ」「ハナ」は縄文語かもしれないが、弥生人が渡来してから生まれた言葉かもしれない。
なぜなら、縄文人は「は行」を「パ・ピ・プ・ペ・ポ」と発音していたという説があるからだ。
だから、「ハシ」「ハ」「ハナ」が縄文語なら、もとは「パシ」「パ」「パナ」と発音していただろう。
それがいつの間にか「ハシ」「ハ」「ハナ」と発音されるようになったとも考えられるが、何しろ縄文時代はもちろん、弥生時代の3世紀の卑弥呼の時代でさえ日本には文字がなかったので、文献資料がなく、想像のしようがない。
