ヴァンス副大統領のUFO=悪魔説(本当に本人が言った!)を検証
アメリカの現副大統領ヴァンスが、「UFOは悪魔」だと言った。この日本人からしたら、非常にすっとんきょうな解釈も、アメリカ人は真に受ける人がいるし、キリスト教の歴史においてもそれが信じられてきた経緯があるので、このNoteでは解説していく。
NEW - U.S. Vice President Vance on UFOs: "I don't think they're aliens, I think they're demons."pic.twitter.com/5vHdxyUUbJ
— Disclose.tv (@disclosetv) March 27, 2026
米国で「UFO/UAPは悪魔」説がどれくらい信じられているか
2026年3月下旬にJD Vance副大統領が「UFO/UAPはエイリアンではなく“悪魔”だと思う」と述べた件について、米国民のうち「その主張を受け入れる(信じる)」人の割合を、2020〜2026年の世論調査と宗教・政治調査を組み合わせて推計した。発言自体は保守系ポッドキャスターとの対談で報じられている。
結論として、全国では「信じる」8.8%(95%推計区間: 5.9–11.7%)、「懐疑的(可能性として開くが確信しない)」15.8%(12.6–18.8%)、「信じない」75.4%(71.5–79.7%)という推計になった。この推計は、直球で「UFO=悪魔」を問う全国調査が見当たらないため、近接する設問(悪魔の実在信念、UFOの起源に関する認識、党派・投票行動、宗教的ナショナリズム、政府・メディア不信)から透明な仮定を置いてモデル化した結果だ。
サブグループでは、トランプ支持層と白人福音派で「信じる」が高く、民主党支持層で低いという構図が最も安定している。例として、2024年大統領選でトランプに投票した層を「MAGA/トランプ支持」の近似とすると、「信じる」13.6%(8.8–18.4%)で、ハリス投票層は4.7%(3.1–6.6%)に下がる。 さらに白人福音派は「信じる」13.3%(8.3–19.7%)程度と推計される一方、その他の層は8.1%(4.7–11.5%)程度となる。
強いドライバーは、まず「悪魔(超自然的悪)」を実在とみなす割合が党派で大きく異なる点で、2025年の調査では「悪魔は存在する」に同意するのが共和党56%・民主党32%で差が大きい。 一方で「UFOはエイリアンか」という認識は党派差が比較的小さく(例: 2025年11月の調査で“UFOはおそらくエイリアン”は民主党34%・共和党26%)、悪魔信念のほうが「悪魔説」受容の分岐に効きやすい。
背景と問いの定義
対象の主張は、「UFO/UAPをエイリアンではなく悪魔(demons)と解釈する」という宗教的フレーミングだ。報道では、Vanceが「キリスト教(より広く“偉大な宗教”)には説明困難な“天上的存在”や善悪がある」という文脈で語ったとされ、本人はUFOファイルに“夢中/obsessed”とも述べている。
同時期、トランプ大統領がUFO・UAP・エイリアン関連の政府文書の公表を指示する意向を示したという報道があり、「開示」そのものが政治ニュースとして循環している。 さらに同じ週末に全米で反トランプの大規模抗議「No Kings」行動が展開されたとの報道もあり、政治的アジェンダ競合の中でUFO話題が可視化されやすい環境だった。
なお米政府の公式調査側は、少なくとも近年の報告では「地球外技術や地球外訪問の証拠は確認されていない」「多くは誤認などで説明される」という立場を繰り返していると報じられている。 この「公式には否定寄りだが、社会的には疑念が強い」ギャップが、霊的・陰謀論的フレーミングの受け皿を作り得るため、本推計では“政府やメディアへの信頼”も補助変数として扱う。
ここでの問いは、「米国民のうちどれくらいが“UFO/UAPは悪魔”という説明を受け入れるか」であり、単に“悪魔がいるか”“UFOがいるか”ではない。したがって、直接質問の世論調査が見つからない場合は、関連設問から推計する必要がある。
データセットと観測指標
結論から言うと、「UFO=悪魔」をそのまま問う2020〜2026年の全国代表調査は確認できなかった。そのため、近接する一次データを優先し、次に学術研究を補助線として使った。モデルの基礎は、同一母集団で取得された「悪魔の実在信念」と「UFOの起源認識」をそれぞれ使えるYouGov全国調査(2025年10月・11月)で、政治・宗教ブレイクダウンはPRRIやPew、党派構成はGallupを用いた。
以下の表は、使用した主要データソースを、期間・サンプル・変数・三分類への対応関係としてまとめたものだ。

ヴァンスのUFOデーモンをどれくらいのアメリカ人が信じるか?
どれくらいのアメリカ人がヴァンスのUFO=悪魔説を信じるかは、結論だけ言うと、全米平均では約9%、MAGA近辺では1割強、保留層まで含めると2割前後、という見積もりがいちばんしっくりくる。トランプ本人がこの言い方を繰り返し始めたら、そこからさらに数ポイント上振れする可能性はあるけど、それはまだ別の段階。なお、ヴァンス本人は実際に「I don't think they're aliens. I think they're demons」(彼らはエイリアンだとは思わない。彼らはデーモンだ)と言っている。
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