聞き手が場の空気を作る
ちゃんと話を聞いてくれていると、うれしいものである。
会社の朝礼でもそうだ。
人の話をしているとき、相手がうなずいてくれていると、
「ちゃんと聞いてくれているんだな」
とわかる。
先日の卒業式でも同じことを感じた。
祝辞の中で、私はこう投げかけた。
「自分の手を見てください」
すると、卒業生たちが一斉に自分の手を見た。
その瞬間、
「おお、ちゃんと聞いてくれている」
と感じた。
話し手としては、とてもありがたい瞬間である。
もちろん、話す側には責任がある。
相手が聞きたくなるように話す努力は必要だ。
しかし、それと同じくらい大事なのが「聞く側の姿勢」だと思う。
もし本当に聞いているのであれば、
うなずく、目を見る、少し表情を変える。
そんな小さなリアクションがあるだけで、話し手は孤立しない。
逆に、反応がまったくないと、
「届いているのだろうか」と不安になる。
コミュニケーションとは、
話すことだけで成立するものではない。
聞くこと、そして聞いていることを伝えること。
その両方があって、はじめて成り立つのだと思う。
話し手に主導権があったとしても
その場の雰囲気を作るのは
聞き手次第でもある。
