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「カーバイトランプ」

子供の頃の記憶。

夜の田んぼの水路。
手にしていたのは、

炭化カルシウム の
カーバイトランプ。

水を落とすと アセチレン が生まれ、
白く揺れる灯りがともる。

その光を水面に向けると、
暗闇の中に細い流れが浮かび上がり、
小さな魚の影が見えた。

音は水のせせらぎと、
ランプのかすかな
「シューッ」という音だけ。

そして、あの独特の匂い。
少し鼻に残るその感覚まで、
今でもはっきり思い出せる。

灯りと匂いに包まれた、
静かな夜の記憶。