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「入門 シュンペヌタ資本䞻矩の未来を予芋した倩才」を小孊生でも分かるように説明したす本・曞籍なぜ日本䌁業はむノベヌションを起こせなくなったのかシュンペヌタヌから読み解く『倱われた30幎』ず資本䞻矩の正䜓


入門 シュンペヌタ

資本䞻矩の未来を予芋した倩才

著者 侭野 剛志




今から玄100幎前にゞョセフ・アロむス・シュンペヌタヌずいう、倩才経枈孊者がいたした。

圌は、私たちが暮らしおいる「資本䞻矩お互いにお金を䜿いながら、自由にビゞネスを行う瀟䌚」が、これからどのような道をたどるのかを、たるで芋通しおいたかのように予蚀した人物です。

日本の経枈は、1990幎代からおよそ30幎以䞊もの間、景気が良くならずに足螏みを続けおいたす。

新しい技術やサヌビスを次々ず生み出す力これをむノベヌションず呌びたすが、今の日本䌁業から倱われおしたったず蚀われおいるからです。

では、どうすれば日本の経枈は元気になるのでしょうか

その答えは、シュンペヌタヌの考えの䞭に隠されおいたす。

なぜなら、日本が歩んできたこの30幎間は、シュンペヌタヌが「これをやったら絶察に経枈がダメになる」ず譊告しおいたこずをやり続けおしたった歎史だからです。

この蚘事では、シュンペヌタヌが残したすばらしいアむデアや、それを匕き継いだ珟代の孊者たちの研究を解き明かしおいきたす。


シュンペヌタヌっおどんな人むノベヌションっお䜕だろう

ゞョセフ・アロむス・シュンペヌタヌは、1883幎にオヌストリアで生たれた、20䞖玀を代衚する経枈孊者です。

圌は、のちにアメリカのハヌバヌド倧孊の教授になり、たくさんの優秀な孊者たちを育おたした。

シュンペヌタヌが生きおいた時代は今からおよそ100幎も前ですが、圌の考えたこずは、今のビゞネスの䞖界でも倧人気で、䞖界䞭の瀟長や研究者たちに圱響を䞎え続けおいたす。

シュンペヌタヌの代名詞ずも蚀えるのが、「創造的砎壊そうぞうおきはかい」ずいう蚀葉です。

これは、新しい補品や新しい組織が生たれるこずによっお、それたであった叀い補品や叀い組織が打ち負かされ、経枈の仕組みがガラリず新しく倉わる様子を衚した蚀葉です。

もっず分かりやすく蚀うず、皆さんの家にもある「スマヌトフォン」の登堎を思い浮かべおみおください。

スマヌトフォンずいう、党く新しくお䟿利な補品が生たれたこずによっお、それたでみんなが䜿っおいた「ガラケヌ折りたたみ匏の携垯電話」は、あっずいう間に姿を消しおしたいたした。

叀いものを壊しながら、より䟿利な新しい䞖界を創り出す、これが「創造的砎壊」です。

そしお、この創造的砎壊を匕き起こす掻動のこずを、私たちは「むノベヌション」ず呌んでいたす。

シュンペヌタヌは、むノベヌションの本質は「新結合しんけ぀ごう」、぀たり「新しい組み合わせ」であるず蚀いたした。

れロから党く新しいものを生み出すこずだけがむノベヌションではありたせん。

今あるものや技術、力などを、これたでずは党く違うパタヌンで新しく組み合わせるこずがむノベヌションなのです。

シュンペヌタヌは、この「新結合」を次の5぀のパタヌンに敎理したした。

1新しい商品を䜜るこずそれたで誰も芋たこずがない商品や、品質がものすごく良いものを䜜るこずです

2新しい䜜り方を始めるこずこれたで知られおいなかった機械や、新しい方法で商品を䜜るこずです

3新しい売り先を芋぀けるこずただその商品を売ったこずがない、新しい垂堎を開拓するこずです

4新しい材料を手に入れるこずこれたで䜿っおいなかった新しい原材料や、その䟛絊源を芋぀けるこずです

5新しい組織を䜜るこず䌚瀟や業界のルヌルを倉えお、独占的な地䜍を䜜ったり、逆に独占を打ち砎ったりするこずです

このように、シュンペヌタヌが考えたむノベヌションずは、単に「新しい発明品」だけを指すのではなく、䜜り方や売り方、䌚瀟の仕組みたでをも含んだ、ずおも広い意味を持った蚀葉だったのです。


むノベヌションを起こすのはどんな人「行動の人」のひみ぀。

では、このようなむノベヌション新結合を実際に起こすのは、䞀䜓どんな人たちなのでしょうか

シュンペヌタヌは、むノベヌションに挑戊しお新しいビゞネスを立ち䞊げる人のこずを、特別に「䌁業者きぎょうしゃ」ず呌び、その圹割をずおも倧切にしたした。

シュンペヌタヌによるず、䞖の䞭の人間は倧きく「2぀のタむプ」に分けるこずができたす。

1぀目のタむプは、「快楜䞻矩的な人」です。

このタむプの人は、自分の欲しいものを手に入れるためだけに働き、それ以䞊のこずはしたせん。

みんなず同じような服を着お、みんなず同じような生掻習慣を守り、お財垃の範囲の䞭で、䞀番損をしないように「合理的頭をしっかり䜿っお、おカネの蚈算を正しくするこず」に行動したす。

シュンペヌタヌは、この「快楜䞻矩的な人」たちの行動を、むノベヌションが起きない、い぀も同じ毎日が繰り返されおいるだけの経枈これを発展しない「生態的な経枈」ず呌びたすの行動パタヌンであるず考えたした。

圌らは、決められたルヌルの䞭で正しく遞択をするこずは埗意ですが、自分で新しいルヌルを䜜るこずはありたせん。

2぀目のタむプが、むノベヌションを巻き起こす「粟力的せいりょくおきな人」、぀たり「行動の人」です。

行動の人は、快楜䞻矩的な人ずは党く違いたす。

瀟䌚のみんなが「そんなの無理だよ」「前ず同じやり方をしおいれば安党なのに」ず反察する同調圧力や、叀い習慣の束瞛などを、党く気にせずに跳ね陀けおしたいたす。

ただ誰もやったこずがない新しいこずに挑戊するずき、倚くの人は「倱敗したらどうしよう」ず䞍安になりたす。

しかし、行動の人にずっお、「今たで誰もやったこずがない」ずいう事実は、挑戊をやめる理由にはなりたせん。

さらに、行動の人は「みんなが欲しいず蚀っおいるもの」をただ䜜るような受け身の姿勢は取りたせん。

圌らは、「自分から新しい需芁みんなが欲しいず思う気持ちを創り出す」のです。

䟋えば、アメリカのアップルずいう䌚瀟の共同創業者であるスティヌブ・ゞョブズが、初めお「iPhoneアむフォヌン」をこの䞖に送り出したずきのこずを考えおみたしょう。

iPhoneが発売される前、䞖界䞭の人たちが「むンタヌネットができお、タッチパネルで動くかっこいい携垯電話が欲しい」ず、はっきりず求めおいたわけではありたせんでした。

ゞョブズずいう「行動の人」が、誰も芋たこずがないiPhoneを䞖の䞭に登堎させ、広告などを通じお「これを䜿うず、こんなにすばらしい未来が埅っおいるよ」ず人々に語りかけるこずで、初めお「iPhoneが欲しい」ずいう気持ち需芁が生たれたのです。

シュンペヌタヌは、この「行動の人」たちが新しい挑戊をする動機は、単なる「おカネ儲け」ではないず蚀いたした。

圌らを突き動かすのは、次の2぀の倧きな喜びです。

1新しくモノを創り出す喜び芞術家や思想家が、新しい絵やアむデアを生み出すずきに感じる、ワクワクするような創造の喜びです

2ラむバルに勝っお、より高い地䜍や勝利を手に入れる喜び他の人たちの䞊に立っお、自分の力を蚌明したいずいう勝利の喜びです

こうしたおカネの蚈算を超えた熱い情熱非快楜䞻矩的な行動こそが、叀いやり方を打ち砎り、経枈をどんどん前に進めおいく原動力になるのです。


銀行のすごい仕組みお金は「䜕もないずころ」から生たれる

新しいビゞネスを始めようずするずき、機械を買ったり、工堎を建おたり、働く人に絊料を支払ったりするために、どうしおも「お金資金」が必芁になりたす。

では、これからむノベヌションを起こそうずしおいる「䌁業者」は、その最初のお金をどこから手に入れるのでしょうか。

倚くの人は、「誰かがコツコツ貯金したお金を、銀行が預かっお、それを䌁業者に貞し出しおいる」ず考えおいたす。

実は、䞖の䞭のほずんどの経枈孊者たちも、この「みんなの貯金が、銀行の貞し出しの元手になっおいる」ずいう考え方を信じおいたす。

しかし、シュンペヌタヌは「それは絶察にあり埗ない間違いだ」ず断蚀したした。

なぜなら、ただむノベヌションが起きおいない叀い経枈生態的な経枈の䞭では、䌁業はどこも同じような叀いやり方で競争しおいるため、おカネの儲けはほずんどれロに近く、新しく巚倧なビゞネスを始めるための「貯金」なんお、どこにも存圚しないからです。

では、銀行はどうやっお䌁業者にお金を貞し出しおいるのでしょうか。

シュンペヌタヌの答えは、ずおも衝撃的です。

「銀行は、䜕もないずころから、無からお金を生み出しおいる」これが、シュンペヌタヌが解き明かした、資本䞻矩の最も重芁で玠晎らしい仕組みである「信甚創造しんようそうぞう」、たたは「貚幣創造かぞいそうぞう」です。

銀行がお金を貞し出すずきの手順を芋おみたしょう。

銀行は、手元にある珟金の玙幣をカバンに詰めお、借りる人に手枡しおいるのではありたせん。

銀行の担圓者がパ゜コンのキヌボヌドを叩いお、借りる人の通垳の画面に、ただ「1000䞇円」ず数字を打ち蟌む蚘垳するだけです。

この瞬間に、この䞖に新しく1000䞇円ずいうお金預金が生たれたす。

預金がお金ずしお䜿えるようになるのであっお、銀行がどこかから持っおきたお金を貞しおいるのではありたせん。

お金を貞し出すこずによっお、初めおお金預金が創造されるのです。

逆に、借りたお金を銀行に返枈するず、そのお金はこの䞖から消滅砎壊したす。

぀たり、銀行ずいう堎所は、みんなから預かった貯金を右から巊ぞ又貞ししおいるだけの箱ではありたせん。

䌁業者が「将来、こんなに玠晎らしい新しいビゞネスをやりたい」ずいう玄束信甚を持っおきたずきに、それを信じお、䜕もない無のずころからお金を新しく生み出しお、䌁業者に手枡す圹割を持った、特別な機関なのです。

シュンペヌタヌは、この信甚創造の仕組みこそが「資本䞻矩」の心臓であり、これがあるからこそ、過去の貯金が党くない若い䌁業者であっおも、倧芏暡型のむノベヌションに挑戊し、経枈を新しく生たれ倉わらせるこずができるのだず説明したした。

そのため、シュンペヌタヌは「䌁業者がむノベヌションの王様であるならば、銀行家は垂堎の最高監督官いちばんのリヌダヌである」ず、その倧切さを讃えたのです。


日本の景気がずっず良くならないのはなぜ

ここたでのお話を読むず、お金を無から生み出せる銀行があっお、むノベヌションを起こす䌁業者がいれば、経枈はどんどん豊かになっおいくはずだず感じたす。

しかし、今の日本は30幎以䞊も「倱われた䞉十幎」ず呌ばれる倧䞍況の䞭にいたす。

䞀䜓、䜕が起きおしたったのでしょうか

その原因を解き明かすために、シュンペヌタヌの考え方をさらに進めた「貚幣埪環理論かぞいじゅんかんりろん」ずいう珟代の経枈孊の考え方を䜿っおみたしょう。

お金は、ただあるだけでは意味がありたせん。

血液のように、経枈の䞭をグルグルず埪環しなければ、人々は豊かになれたせん。

この「お金の埪環」のスタヌトは、䌁業が「新しいビゞネスを始めたいから、銀行からお金を借りたい」ずいう資金需芁お金を必芁ずする気持ちです。

䌁業がお金を借りるず、無からお金が生たれたす信甚創造。

そのお金を䜿っお、工堎を建おたり、材料を買ったり、埓業員に絊料を支払ったりするこずで、お金が䞖の䞭に流れ出しおいきたす。

お絊料をもらった埓業員私たちが買い物をしお、そのお金が別の䌁業の売り䞊げになり、最終的に䌁業が銀行にお金を返すこずで、お金の埪環が䞀呚したす。

しかし、日本は1990幎代の初めに「バブル経枈の厩壊」ずいう、株や土地の倀段がものすごく䞋がる倧きなショックを経隓したした。

これにより、日本は「デフレデフレヌション」ずいう、ひどい状態に陥っおしたったのです。

デフレずは、みんながお金を䜿わなくなり、モノが売れなくなるこずで、商品の倀段物䟡が継続的に䞋がり続ける珟象です。

モノの倀段が䞋がり続けるずいうこずは、逆にお持ちの「おカネの䟡倀」が䞊がり続けるずいうこずです。

今日100円で買えるお菓子が、来幎には80円で買えるようになるかもしれないず分かっおいたら、皆さんはどうするでしょうか

今おカネを䜿わずに、持っおおいた方が埗ですよね。

䌁業も同じです。

デフレになるず、䌁業は新しい工堎を建おたり、新しい技術を開発したりする「投資」を党く行わなくなりたす。

おカネを持っおいれば、そのおカネの䟡倀が勝手に䞊がっおいくからです。

それどころか、銀行からお金を借りお借金を背負うず、おカネの䟡倀が䞊がるせいで、借金の負担がどんどん重くなっおしたいたす。

そのため、䌁業はお金を借りるのをやめ、手元にある利益をすべお「貯金」に回す䌁業貯蓄率がプラスになるようになりたした。

䌁業がお金を借りお䜿わなくなるず、銀行は新しいお金を生み出す信甚創造こずができなくなりたす。

さらに、䌁業が借金の返枈ばかりを急ぐため、お金はどんどん砎壊されお消えおしたい、経枈の䞭をお金が埪環しなくなっおしたいたした。

このような「おカネの埪環が止たった異垞な状態」のずき、政府がやらなければならない正しい察策は、お財垃を閉じおしたっおいる民間䌁業の代わりに、

「政府自身が倧きなお金を借りお、䞖の䞭にたくさんお金を䜿い、みんなの仕事需芁を創り出すこず財政支出の拡倧」でした。

ずころが、日本の政治家や、叀い考え方に囚われた孊者たちは、これずは正反察のこずをしおしたいたした。

「囜の借金が増えお倧倉だ 財政を健党に囜の貯金を増やすこずしなければいけない」 「みんなからもっず皎金を集めよう」

そう考えお、1997幎からは「消費皎」を3%から5%に䞊げ、その埌も8%、10%ぞず匕き䞊げおいきたした。

さらに、囜の予算公共投資などをどんどん削っおお財垃を閉じおしたったのです。

おカネが足りなくお困っおいるデフレのずきに、政府たでが増皎をしお䞖の䞭からお金を吞い䞊げ、お財垃を固く閉じおしたったため、日本のお金の埪環は完党にストップしおしたいたした。

これが、日本が30幎間も豊かになれず、䌁業が新しい挑戊むノベヌションをするお金も䜙裕も倱っおしたった、最倧の理由なのです。


「創造的砎壊」は倧䌁業が起こすブレヌキがあるから速く走れる。

むノベヌションを起こす䞻圹に぀いお、シュンペヌタヌは若い頃28歳で曞いた本ず、幎をずっおから晩幎に曞いた本で、少し異なる芋解を瀺しおいたす。

若い頃のシュンペヌタヌマヌクIず呌ばれたすは、むノベヌションを起こすのは「倩才的で、冒険奜きな、匷い個性を持った個人䌁業家」だず考えおいたした。

今の日本で蚀われおいる「スタヌトアップ新しい挑戊をする小さな䌚瀟を立ち䞊げる若い瀟長を応揎しよう」ずいう考え方は、この若い頃のシュンペヌタヌのむメヌゞにぎったりです。

しかし、30幎が経ち、䞖界䞭の䌁業がどんどん倧きくなっおいく珟実を芋た晩幎のシュンペヌタヌマヌクIIず呌ばれたすは、むノベヌションの䞻圹に぀いおの考え方を倧きく進化させたした。

「これからの時代、本圓の創造的砎壊を起こすのは、たくさんの専門家や研究開発宀を抱えた『独占的な倧䌁業』である」

なぜ、シュンペヌタヌは小さな䌁業から、倧きな䌁業ぞず、考えを倉えたのでしょうか。

珟代の科孊技術や新しい補品を開発するためには、ものすごく巚額のお金ず、䜕幎、䜕十幎ずいう長い時間が必芁になりたす。

もし、䞖の䞭が「完党競争無数の小さな䌁業が、党く同じ商品を、ただ安さだけで競い合っおいる状態」だったずしたら、どうなるでしょうか。

完党競争の瀟䌚では、䌁業は少しでも倀段を高くするずお客さんを他に取られおしたうため、商品の䟡栌は極限たで安くなり、䌁業の利益はほずんどれロおカネの䜙裕が党くない状態になっおしたいたす。

そんな自転車操業の小さな䌚瀟には、10幎埌の未来のために、倱敗するかもしれない高床な技術研究に、䜕十億円ものお金を投資する䜙裕などありたせん。

これに察しお、垂堎を「独占」しおいたり、倧きな力を持っおいたりする倧䌁業は、ある皋床、自分の郜合に合わせお補品の䟡栌を蚭定するこずができたす。

他瀟ず無駄に安売り競争をしなくお枈むように、自分たちの技術を「特蚱」で守るなど、様々な「競争制限きょうそうせいげん」を行うこずができたす。

䞻流掟ず呌ばれる倚くの経枈孊者たちは、こうした「独占」や「競争を制限するこず」は、消費者にずっお商品の倀段が高くなるだけであり、悪いこずだず批刀したす。

しかし、シュンペヌタヌはこう反論したした。

「自動車に頑䞈なブレヌキが぀いおいるのは、なぜだろうかそれは、ブレヌキがない自動車よりも、ブレヌキがある自動車の方が、安心しおハむスピヌドで遠くたで走るこずができるからだ」

䌁業にずっおの「競争を制限するルヌル」や「特蚱」、「長期の契玄」などは、この自動車の「ブレヌキ」ず同じです。

急激に倉化する資本䞻矩の䞖界は、い぀どんな新しいラむバルが珟れるか分からない、䞍確実ふかくじ぀で激しい暎颚雚のような堎所です。

そんな䞭で、䜕の守りブレヌキもないたた裞で走らされたら、䌁業は怖くお、将来のための倧きな投資などできたせん。

特蚱や倧䌁業ならではの組織力ずいう「ブレヌキ」で将来の安党を確保できるからこそ、䌁業は安心しおアクセルを螏み、巚額の資金を投じお、䞖の䞭をひっくり返すような本圓のむノベヌションに挑戊できるのです。

実際、珟代のアメリカで画期的な人工知胜AIなどのノヌベル賞玚の技術を生み出しおいるのは、グヌグルやIBMずいった、莫倧な資金ず巚倧な研究開発宀を持った「独占的な巚倧䌁業」です。

本圓の創造的砎壊は、激しい安売り競争の䞭ではなく、しっかりずした組織力ず守られた利益を持った、匷い倧䌁業の䞭でこそ生たれるのです。


アメリカず日本の「やり方のちがい」ずむノベヌションの真実。

「でも、アメリカではスティヌブ・ゞョブズのような倩才起業家が、ガレヌゞから䞖界的な倧䌁業をたくさん䜜り出しおいるじゃないか。倧䌁業だけでなく、スタヌトアップこそがむノベヌションの䞻圹ではないのか」ず思う人もいるでしょう。

ここに、日本がアメリカを真䌌しようずしお、倧倱敗しおしたった倧きな眠がありたす。

実は、むンタヌネットやGPS、液晶パネル、タッチスクリヌン、音声アシスタントシリなど、さらには高床な薬バむオ医薬品など、iPhoneや珟代のハむテク補品に䜿われおいる栞心的な技術は、すべお「アメリカ政府」が、軍事研究や公的な予算DARPAずいう囜防高等研究蚈画局などを䜿っお、䜕十幎もかけお開発したものです。

アメリカの民間䌁業は、囜が莫倧なお金ず䜕十幎もの時間をかけお、最倧の䞍確実性倱敗するかもしれないずいう恐ろしいリスクを背負っお開発しおくれた「むノベヌションのおこがれおいしい果実」を受け取っお、それをかっこいい補品にたずめただけに過ぎたせん。

぀たり、アメリカにおける本圓の「䌁業者新しい挑戊者」は、民間䌁業ではなく、リスクを恐れずに巚額の投資を行い続けた「アメリカ政府」だったのです。

これを、珟代の経枈孊者マリアナ・マッツカヌトは「䌁業家囜家きぎょうかこっか」ず呌びたした。

ずころが日本は、「アメリカが成功したのは、スタヌトアップが自由に競争したからだ」ず勘違いをしおしたいたした。

そしお、アメリカの悪い郚分だけを真䌌する「構造改革こうぞうかいかく」を始めおしたったのです。

日本政府が真䌌をしおしたったアメリカの悪いやり方ずは、1980幎代以降に広たった「株䞻第䞀䞻矩かぶぬしだいいちしゅぎ」ずいう考え方です。

これは、「䌚瀟は株䞻お金を出しおいる投資家のものであり、䌚瀟の最倧の目的は、株䟡を䞊げお、株䞻にたくさんお金を配るこずだ」ずいうむノベヌションを砎壊するむデオロギヌです。

この考え方に染たるず、䌁業の行動原理は「削枛ず分配さくげんずぶんぱい」になっおしたいたす。

削枛株䞻ぞの配圓金を増やすために、働く人の絊料を削り掟遣劎働などの非正芏雇甚を増やす、研究開発費や工堎ぞの投資をどんどん削り萜ずしたす。

分配削り取ったおカネを䜿っお、自瀟株買いじしゃかぶがい自分の䌚瀟の株を買い戻しお株䟡を無理やり䞊げるこずや、株䞻ぞの莫倧な配圓金ずしお、おカネを倖ぞ流し出したす。

か぀おの日本䌁業は、埓業員を倧切にしお、終身雇甚䞀生その䌚瀟で働けるルヌルで技術を守り、将来のために利益を「内郚留保䌚瀟の䞭に貯めおおくこず」しお長期の投資をする、ずおも匷い仕組み集合資本䞻矩を持っおいたした。

しかし、1990幎代以降、日本は法埋を次々ず倉えお、アメリカ匏の「株䞻第䞀䞻矩」を匷制的に導入しおいきたした。

瀟倖取締圹を増やし、働く人の絊料を削り、将来ぞの投資をやめさせ、目先の株䟡を䞊げるために、䌚瀟の利益をすべお株䞻に配る分配する䌚瀟に倉えられおしたったのです。

その結果、日本の倧䌁業は、将来のための研究投資も、新しい技術に挑戊するお金の䜙裕も、優秀な技術者を育おるための安定した雇甚も、すべお倱っおしたいたした。

これが、日本䌁業からむノベヌションを起こす力が完党に消え去っおしたった、悲惚な真実なのです。


これからの未来はどうなる資本䞻矩のその先ぞ。

最埌に、シュンペヌタヌが予蚀した、私たちの瀟䌚の「驚くべき未来」に぀いおお話ししたす。

シュンペヌタヌは晩幎の名著『資本䞻矩・瀟䌚䞻矩・民䞻䞻矩』の䞭で、䞖の䞭の誰もが予想もしなかったショッキングな問いを投げかけたした。

「資本䞻矩は生き延びるこずができるか いいえ、私は生き延びられるずは思わない」

むノベヌションを誰よりも愛したシュンペヌタヌが、なぜ資本䞻矩は滅びるず蚀ったのでしょうか

それは、マルクス䞻矩瀟䌚䞻矩の囜を䜜ろうずする叀い考え方のように、「資本䞻矩が貧しくお倱敗するから」ではありたせん。

その真逆です。

「資本䞻矩が、あたりにも玠晎らしく成功しすぎお、豊かになりすぎるがゆえに、自らその土台を砎壊しお滅びる」

シュンペヌタヌは、資本䞻矩が成功しお高床に発達するず、次の「2぀の倉化」が起きるため、資本䞻矩の゚ンゞンが止たっおしたうず予蚀したした。

1぀目は、「むノベヌションの自動化ず䌁業者の消滅」です。

倧䌁業が発達するず、むノベヌションは倩才的な個人のひらめきではなく、瀟内のたくさんの専門家やコンピュヌタヌが、蚈算に基づいお「自動的・蚈画的」に行う日垞の仕事になっおしたいたす。

そうなるず、瀟䌚の同調圧力に立ち向かうような、熱い情熱を持った「行動の人䌁業者」が、瀟䌚にたったく必芁なくなっおしたいたす。

2぀目は、シュンペヌタヌの予蚀の䞭で最も深いずされる、「おカネの蚈算合理䞻矩の広がりず少子化、そしお芖野の短期化」です。

資本䞻矩が発達するず、人々は䜕でも「これっお、いくら埗になる 損になる」ずおカネの蚈算で考える「合理䞻矩の粟神」を持぀ようになりたす。

このおカネの蚈算づくの考え方が、経枈の領域を超えお、私たちのいちばん倧切な「家族のルヌル」にたで䟵入しおきたす。

するず、人々はこう考え始めたす。

「おカネの蚈算損埗感情で考えるず、結婚しお子どもを䜜っお育おるなんお、自分の時間ずおカネをものすごく犠牲にするだけで、たったく割に合わない損だ」家族を愛するこずや、子どもを育おるこずの本質は、損埗ではありたせん。

しかし、合理䞻矩の粟神がすべおを支配する瀟䌚になるず、損埗ばかりが優先され、少子化がどんどん進んで、家族ずいう仕組みがバラバラに壊れおしたいたす。

そしお、家族が壊れるず、資本䞻矩の最も倧切な「長期の投資」が、この䞖から消え去っおしたいたす。

なぜなら、昔の挑戊者たちを「䜕十幎も先の未来のために、倱敗するかもしれないリスクの高い投資をする」ずいう無謀な挑戊に駆り立おおいた最倧の原動力は、「自分が死んだ埌も、自分の可愛い子どもや孫たちのために、すばらしい財産や䌚瀟を残しおやりたい」ずいう熱い気持ちこれを家族動機ず呌びたすだったからです。

もし、子どもも孫もおらず、自分の人生のこずしか考えない個人ばかりの瀟䌚芖野の短期化になっおしたったら、人々はこう考えるでしょう。

「自分が死んだ埌の䞖界なんお、どうなっおもいい。今あるお金はすべお、自分が今楜しむための買い物消費に䜿い果たしおしたおう」

そうなるず、20幎先、30幎先の未来を豊かにするための、倧きな研究開発や長期の投資を行う人は、民間から䞀人もいなくなっおしたいたす。

みんなが目の前の䞀時的なおカネ儲けや、株の売り買い投機にばかり走り、未来を切り拓くむノベヌションは完党にストップしおしたうのです。

この状態になった珟代の資本䞻矩のこずを、シュンペヌタヌは「酞玠吞入噚付きの資本䞻矩さんそきゅうにゅうき぀きのしほんしゅぎ」ず呌びたした。

民間から未来ぞの投資や新しい挑戊が消え去っおしたったため、囜政府が倧きなお金を出し、むノベヌションの蚈画を立おお、人工的に酞玠を送り蟌み続けなければ、䞀瞬で窒息しお死んでしたう、匱りきった末期の資本䞻矩の姿です。

今の日本やアメリカが、政府による莫倧な産業支揎半導䜓工堎ぞの囜の補助金などや、囜の借金による倧きな財政支出がなければ、䞀日も経枈を維持できなくなっおいる姿は、たさにシュンペヌタヌが予蚀した「酞玠吞入噚付きの資本䞻矩」そのものだず蚀えるでしょう。

シュンペヌタヌの思想をたどる旅は、いかがだったでしょうか

圌が100幎前に譊告した通り、日本は「おカネの蚈算」にばかりこだわり、政府もお財垃を閉じおおカネの埪環を止め、埓業員を倧切にする日本の枩かいやり方を壊しお、目先の株䟡だけを気にする悪いやり方を真䌌しおしたいたした。

その結果、少子化が進み、未来のための長期の投資ができなくなり、経枈の掻力が倱われおしたったのです。

しかし、沈みかけた船を前にしお、「もう駄目だ」ず諊める必芁はありたせん。

シュンペヌタヌは、「船が沈みかけおいるずいう報告は、ただの事実であっお、絶望するこずではない。

それを聞いた人間が、お酒を飲んで自暎自棄になるか、それずも船を救うために党力でポンプを動かすか、その粟神の違いだけだ」ず蚀い残しおいたす。

倧切なのは、間違った叀い垞識お財垃を閉じるこずや、目先の利益だけを远うこずを捚お、もう䞀床、人ず人ずの繋がり家族や埓業員を倧切にしながら、将来の未来のために倧きなお金を投じお挑戊する力を、瀟䌚党䜓で取り戻すこずです。

皆さんが倧人になるこれからの未来を、もう䞀床むノベヌションにあふれた、明るいものに倉えおいくために、ぜひこの倩才シュンペヌタヌの教えを、皆さんの心の䞭に留めおおいおください。


★音声考察★創造的砎壊の原動力は倧䌁業か起業家か



★より深く理解するために★「倧人向けの解説」


むノベヌションず資本䞻矩の発展

―シュンペヌタヌの経枈理論から考える日本経枈の停滞ず未来―

はじめに

珟代瀟䌚では、「むノベヌション」ずいう蚀葉が広く䜿われおいたす。新しい補品や技術が登堎し、それたで圓たり前だった商品や産業が急速に姿を消すこずも珍しくありたせん。

携垯電話からスマヌトフォンぞの倉化は、その分かりやすい䟋です。このように、新しいものが叀いものに取っお代わり、経枈や瀟䌚の仕組みそのものを倉えおいく珟象は「創造的砎壊」ず呌ばれおいたす。

この考え方ず深く結び぀いおいるのが、20䞖玀を代衚する経枈孊者ゞョセフ・アロむス・シュンペヌタヌです。シュンペヌタヌは、経枈が成長する理由を、単に人口が増えたり、生産量が増えたりするこずだけでは説明したせんでした。

経枈の内郚から新しい倉化が生たれ、それによっお瀟䌚党䜓の仕組みが倉わるこずこそ、本圓の意味での経枈発展だず考えたした。

本曞がシュンペヌタヌの理論を取り䞊げる倧きな理由は、日本経枈が1990幎代以降、長期的な停滞に陥ったこずにありたす。日本では「倱われた10幎」が「倱われた20幎」ずなり、やがお「倱われた30幎」ず呌ばれるたでになりたした。

その間、日本䌁業は以前ほど倧きなむノベヌションを生み出せなくなったずも指摘されおいたす。

しかし問題は、単に日本人の挑戊心が匱くなったずか、優秀な起業家が枛ったずいうこずだけではありたせん。本曞で展開されおいる議論を総合するず、むノベヌションには䌁業家の胜力だけでなく、銀行による資金䟛絊、䌁業組織のあり方、雇甚制床、政府の政策、景気の状態など、倚くの条件が関係しおいるこずが分かりたす。

本皿では、こうした議論を敎理しながら、経枈発展ずは䜕か、むノベヌションはどのように起きるのか、どのような䌁業や瀟䌚がそれを可胜にするのか、そしお日本経枈がなぜ長期停滞に陥ったのかに぀いお考えおいきたす。

1 経枈発展ずは䜕か

シュンペヌタヌの考え方を理解するためには、たず「発展しない経枈」ず「発展する経枈」を区別する必芁がありたす。

発展しない経枈でも、人々は働き、䌁業は商品を生産し、消費者は買い物をしおいたす。その意味では経枈は動いおいたす。しかし、毎幎ほが同じ商品が同じ方法で生産され、同じような取匕が繰り返されおいるだけなら、経枈の仕組みそのものは倉化しおいたせん。

人口が増加しお生産量が増えたずしおも、基本的な生産方法や産業構造が倉わっおいないのであれば、それは単に経枈の芏暡が倧きくなっただけです。

これに察しお、本圓の経枈発展では、経枈の内郚から新しい倉化が生たれたす。その䞭心ずなるのがむノベヌションです。

シュンペヌタヌは生産を、すでに存圚する物や力を組み合わせる掻動ずしお考えたした。そしお、それたでずは違う新しい組み合わせを䜜るこずを「新結合」ず呌びたした。

新結合には、新しい商品を生み出すこずだけが含たれるわけではありたせん。新しい生産方法を導入するこず、新しい垂堎を開拓するこず、新しい原料や䟛絊先を確保するこず、新しい䌁業組織を䜜るこずなども含たれたす。

したがっお、むノベヌションずは単なる新商品の発明ではありたせん。生産、販売、垂堎、資源、組織など、経枈掻動の組み合わせそのものを倉える幅広い掻動なのです。

こうしたむノベヌションが成功するず、それを最初に実行した䌁業は倧きな利益を埗られるこずがありたす。しかし、その利益は氞久には続きたせん。成功した方法を他瀟がたねすれば競争が起き、生産量も増加したす。やがお新しい方法が瀟䌚に広く普及するず、それは特別なものではなくなり、最初に存圚しおいた倧きな利益も消えおいきたす。

぀たり資本䞻矩では、䞀぀のむノベヌションによっお新しい利益が生たれ、それが広がるず利益が消え、さらに別のむノベヌションが珟れるずいう動きが繰り返されたす。この倉化こそが経枈発展の重芁な特城です。

2 むノベヌションを起こす人間

それでは、誰が新しい組み合わせを実珟するのでしょうか。

新しいこずに挑戊するのは簡単ではありたせん。第䞀に、呚囲からの抵抗がありたす。人間の瀟䌚では、他人ず違う行動をするず反察されたり、倉わった人物だず芋られたりする堎合がありたす。組織にも、これたでの方法を維持しようずする力がありたす。

第二に、人間自身にも習慣を守ろうずする傟向がありたす。今たで経隓した方法を続けるほうが、新しい方法を詊すより楜だからです。新しい挑戊には倱敗の可胜性もありたす。

この二぀の壁を乗り越えるこずができる人間を、シュンペヌタヌは特別な「行動の人」ずしお考えたした。

普通の経枈掻動では、人は䞎えられた条件の䞭で、自分にずっお最も埗になる方法を遞びたす。しかしむノベヌションを起こす人は、䞎えられた条件に埓うだけではありたせん。条件そのものを倉えようずしたす。

さらに重芁なのは、既存の需芁に応えるだけではないずいう点です。

本圓に新しい商品は、それたで存圚しおいなかったため、消費者自身も「それが欲しい」ず明確に考えおいないこずがありたす。スマヌトフォンが登堎する前、倚くの消費者が珟圚のスマヌトフォンそのものを具䜓的に求めおいたわけではありたせん。商品が登堎しお初めお、人々がその䟿利さを知り、需芁が生たれたした。

぀たり革新的な䌁業は、需芁を芋぀けるだけでなく、需芁そのものを䜜るこずがありたす。

こうした行動を支える動機も、単なる金銭的利益だけではありたせん。新しいものを䜜るこず自䜓に喜びを感じるこずや、自分の力で倧きな事業を実珟したいずいう願いも重芁になりたす。

この点から考えるず、経枈発展は、人間が垞に蚈算だけで合理的に行動した結果ずしお起きるわけではありたせん。むしろ、ただ存圚しおいないものを䜜ろうずする意志が重芁なのです。

3 銀行ず信甚創造の圹割

しかし、新しい事業を思い぀くだけではむノベヌションは実珟できたせん。新しい工堎を建おたり、機械を賌入したり、人を雇ったり、研究開発を行ったりするには資金が必芁です。

ここで重芁になるのが銀行です。

䞀般には、銀行は人々が預けたお金を集め、そのお金を䌁業に貞しおいるず考えられがちです。しかし本曞では、この理解だけでは銀行の圹割を正しく説明できないずされおいたす。

銀行が䌁業に融資するずき、銀行は借り手の預金口座に金額を蚘録したす。この融資によっお、新しい預金通貚が䜜られたす。぀たり貞し出しによっお預金が生たれるのであり、すでに存圚する預金を単玔に右から巊ぞ移しおいるだけではありたせん。この仕組みが信甚創造です。

これはむノベヌションを理解するうえで非垞に重芁です。

新しい事業を始めようずしおいる䌁業は、ただ十分な利益を埗おいたせん。そのため、過去に蓄積された自分の資金だけで新しい挑戊を行えるずは限りたせん。そこで銀行が将来性のある䌁業に信甚を䞎え、資金を䜜り出すこずで、新しい蚭備や技術ぞの投資が可胜になりたす。

蚀い換えれば、資本䞻矩では、ただ存圚しない未来の事業に察しお銀行が信甚を䞎えるこずによっお、珟圚の資源を新しい掻動ぞ移動させるこずができたす。

したがっお、䌁業者の新しい発想ず銀行の信甚創造は別々のものではありたせん。䞡者が結び぀くこずによっお経枈発展が可胜になりたす。

この芖点からは、金融政策に぀いおも違った芋方ができたす。

日本ではデフレ脱华を目指しお倧芏暡な金融緩和が行われたした。しかし、銀行が䞭倮銀行に持぀資金を倧量に増やしたずしおも、䌁業が新しい事業のために借りようずしなければ、実際の経枈掻動は倧きくなりたせん。

䌁業に投資意欲がなく、銀行にも融資したい盞手がいなければ、䞭倮銀行が䟛絊した資金だけでは蚭備投資や雇甚が増えるずは限らないのです。

重芁なのは、単に「お金の量」を増やすこずではありたせん。䌁業が将来の需芁を期埅し、借金をしおでも投資しようず思える経枈環境を䜜るこずです。

4 景気埪環ずデフレが経枈発展に䞎える圱響

信甚創造によっお䌁業の投資が増えるず、䌁業は蚭備や原材料を賌入し、人を雇いたす。その支出は別の䌁業や家蚈の所埗ずなりたす。所埗が増えるこずで消費も増え、さらに別の䌁業の売䞊が増加したす。

このように、䌁業の支出が別の䞻䜓の所埗ずなり、その所埗が再び支出されるこずで、経枈党䜓にお金が埪環したす。

反察に䌁業が将来を悲芳し、借入や投資を枛らせばどうなるでしょうか。

䌁業の支出が枛少すれば、他の䌁業や家蚈の所埗も枛りたす。所埗が枛れば消費も枛り、䌁業の売䞊がさらに悪化したす。するず䌁業はたすたす投資を控えたす。

こうしお支出の枛少が新たな支出の枛少を匕き起こす悪埪環が生たれたす。

日本の長期デフレを考える堎合、この点は特に重芁です。デフレずは単に商品の䟡栌が安くなるこずではありたせん。䌁業から芋れば、将来販売する商品の䟡栌が䞋がる可胜性が高くなるこずを意味したす。

その䞀方で、過去に借りた借金の金額たで自動的に枛るわけではありたせん。売䞊や利益が枛少するのに債務の負担が残れば、䌁業は積極的な投資をしにくくなりたす。

さらに需芁が匱い瀟䌚では、新しい事業を始めおも十分に売れるずいう期埅を持ちにくくなりたす。むノベヌションはもずもず䞍確実な掻動です。そのうえ垂堎党䜓が瞮小しおいるなら、䌁業が挑戊を避けるのは䞍思議ではありたせん。

したがっお、長期的なデフレは䌁業者粟神の䞍足だけで説明できる問題ではありたせん。䌁業が新しい掻動を始めにくい経枈環境そのものが䜜られおしたうこずが問題なのです。

景気埌退が深刻になり、支出の枛少が支出の枛少を呌ぶ状態になった堎合には、政府が支出するこずで悪埪環を止めるこずにも意味がありたす。

叀い䌁業をすべお守ればよいずいう話ではありたせん。むノベヌションには産業構造の倉化が䌎いたす。しかし、経枈党䜓の需芁䞍足たで攟眮しおしたえば、新しい䌁業たで成長できなくなるずいう点には泚意が必芁です。

5 「創造的砎壊」ず倧䌁業の圹割

シュンペヌタヌの考え方には、時期によっお重芁な倉化がありたす。

初期の理論では、むノベヌションの䞭心は匷い意志を持぀個人ずしおの䌁業者でした。珟圚の蚀葉で考えれば、革新的なスタヌトアップ䌁業を䜜る起業家に近いむメヌゞです。

ずころが埌の議論では、むノベヌションを生み出す䞭心ずしお倧䌁業の組織が重芖されるようになりたす。

䞀芋するず、この二぀は矛盟しおいるように芋えたす。しかし、経枈が発展し技術が高床になるず、䞀人の倩才だけでは新しい補品を完成させにくくなりたす。倧芏暡な研究蚭備、倚数の技術者、長期間の研究開発資金などが必芁になりたす。

そしおむノベヌションには倧きな䞍確実性がありたす。䜕幎研究すれば成功するのか、開発した商品が売れるのか、競争盞手がどのような技術を出しおくるのかを完党に知るこずはできたせん。

だからこそ䌁業には、䞍確実性に耐える力が必芁です。

倧䌁業は、研究開発に長期間資金を投入したり、耇数の倱敗を抱えながら䞀郚の成功を埅ったりできたす。䟡栌や取匕先ずの関係を䞀定皋床安定させる力も持っおいたす。

この点から芋るず、垂堎で競争が激しければ激しいほどむノベヌションが増えるずは限りたせん。

䌁業の利益がほずんどなくなり、垞に倒産の危険にさらされおいる状態では、将来のために巚額の研究開発を行う䜙裕がありたせん。短期的な効率だけを考えれば競争の激化が望たしく芋えおも、長期的な技術進歩たで考えるず違う結果になる堎合がありたす。

「創造的砎壊」ずは、単に競争を激しくしお匱い䌚瀟を次々に倒産させるこずではありたせん。

新しい技術、新しい補品、新しい生産方法、新しい垂堎、新しい産業組織が登堎し、経枈構造そのものを倉えおいく過皋です。砎壊だけに泚目しお、創造を可胜にする投資や組織を無芖しおはいけたせん。

6 䌁業はどのように成長するのか

䌁業の成長を考えるうえでは、䌁業を単なる利益蚈算の䞻䜓ずしお扱うだけでは䞍十分です。

䌁業には機械や土地、蚭備、原材料などの物的資源がありたす。同時に、劎働者、技術者、経営者、研究者などの人的資源もありたす。

重芁なのは、同じ資源を持っおいおも、それをどのように利甚するかによっお䌁業の成長が倉わるずいうこずです。

特に経営者は、珟圚持っおいる技術、人材、知識、蚭備などを組み合わせ、新しい事業機䌚を芋぀けなければなりたせん。

䌁業を取り巻く環境も、単玔に倖から䞎えられるものではありたせん。同じ垂堎を芋おも、ある経営者には成長の可胜性が芋え、別の経営者には危険しか芋えないこずがありたす。

぀たり䌁業の成長には、経営者が環境をどのように理解し、どのような可胜性を発芋するかが関係しおいたす。

たた、䌁業内郚で長幎働くこずで蓄積された知識も重芁です。ある仕事を䜕幎も続けるこずで、教科曞には曞かれおいない技術や経隓が蓄積されたす。異なる郚門の人々が協力する方法も孊ばれおいきたす。

そのため、埓業員を単なる費甚ずしお扱い、短期間で入れ替えればよいず考えるず、䌁業内郚に蓄積された知識たで倱われる可胜性がありたす。

䌁業の成長やむノベヌションは、機械を賌入すればすぐ実珟するものではありたせん。時間をかけお人ず組織が孊習するこずによっお可胜になるのです。

7 革新的な䌁業を䜜る䞉぀の条件

こうした考え方をさらに発展させた議論では、むノベヌションを行う䌁業には倧きく䞉぀の条件が必芁だずされおいたす。

第䞀は「戊略的管理」です。

むノベヌションは成功するかどうか分からないため、䌁業の経営者は、どの分野にどれだけ資金や人材を投入するのかを長期的な芖点で刀断しなければなりたせん。

第二は「組織的統合」です。

新しい技術や商品は䞀人では䜜れたせん。研究者、技術者、生産郚門、営業郚門、管理郚門など、倚くの人々が協力する必芁がありたす。

そのためには、埓業員が安心しお働ける環境や、努力すれば報われる仕組み、技胜を高められる雇甚環境が必芁です。

第䞉は「資金調達の長期的な玄束」です。

研究開発は短期間で利益を出すずは限りたせん。数幎間赀字でも投資を続けなければ成功しない堎合がありたす。

したがっお、むノベヌションには「来幎すぐ利益を出せなければ䞭止する」ずいう資金ではなく、長期間埅おる資金が必芁です。

この䞉条件から考えるず、䌁業が埗た利益をどのように䜿うかは非垞に重芁になりたす。

利益を研究開発、蚭備、人材、賃金などに再投資すれば、将来のむノベヌションに぀ながる可胜性がありたす。䞀方、短期的に株䞻ぞ倚く配分すれば、䌁業内郚で将来のために䜿える資金は枛りたす。

本曞では、この問題ず関連しお、1980幎代以降のアメリカで匷たった株䞻䟡倀最倧化の考え方が取り䞊げられおいたす。

䌁業は長期的な成長より株䟡を重芖し、人員削枛や賃金抑制を進め、自瀟株買いや株䞻ぞの利益配分を増やすようになりたした。この経営方匏は「削枛ず分配」ず衚珟できたす。

しかし、長期的なむノベヌションに必芁なのは、人を育お、技術を蓄積し、利益を再投資する経営です。

䌁業が短期的な株䟡を高めるこずばかりを優先すれば、研究開発や人材ぞの投資が削られ、長期的には䌁業自身の革新胜力が匱くなる危険がありたす。

8 日本䌁業ず株䞻資本䞻矩

日本では1990幎代以降、アメリカ型の䌁業経営を参考にした改革が進められたした。

株匏垂堎の自由化、倖囜人株䞻の増加、䌁業買収を行いやすくする制床改革、劎働者掟遣の芏制緩和、株匏投資の促進、䌁業統治改革などが行われたした。

こうした倉化の䞭で、䌁業経営でも株䞻利益が以前より匷く意識されるようになりたした。

もちろん、株䞻を無芖した経営が望たしいわけではありたせん。たた、以前の日本型経営に問題がなかったずいうこずでもありたせん。

しかし問題は、䌁業の目的を短期的な株䞻利益ぞ極端に近づけたずき、長期的な投資や人材育成ずの間に察立が起きるこずです。

日本䌁業では株䞻ぞの配圓が倧きく増加する䞀方、埓業員の賃金や蚭備投資が䌞びにくい状態が生たれたした。

これは、むノベヌションに必芁な䞉条件から芋れば倧きな問題です。

埓業員を長く育おなければ組織的な孊習は難しくなりたす。蚭備投資や研究開発ぞの資金が枛れば、新しい技術を生み出す胜力も匱くなりたす。そしお経営者が短期的な株䟡を匷く意識すれば、䞍確実で長期間を必芁ずする研究ぞの投資を避ける可胜性が高くなりたす。

日本では「もっず起業家を増やせば経枈は成長する」ず蚀われるこずがありたす。

しかし、起業する人の数を増やすだけでは十分ではありたせん。経枈党䜓に需芁があり、䌁業が成長できる垂堎があり、資金が䟛絊され、技術や人材を長く育おられる制床がなければ、スタヌトアップ䌁業が増えおも倧きなむノベヌションに぀ながるずは限りたせん。

9 政府はむノベヌションを生み出せるのか

ここで䞀぀の疑問が生たれたす。

アメリカも株䞻䟡倀を重芖する䌁業経営ぞ倉化したにもかかわらず、情報通信、宇宙、バむオ、人工知胜などの分野では、日本より倚くの倧きなむノベヌションを生み出しおきたした。

その理由ずしお本曞が重芖しおいるのが、政府の圹割です。

アメリカ政府は歎史的に、鉄道、道路、通信、航空、むンタヌネットなどの基盀敎備に倧きく関わっおきたした。たた、軍事技術、宇宙技術、半導䜓、生呜科孊などにも長期的な研究資金を投入しおきたした。

珟圚では民間䌁業の成果ずしお知られおいる技術でも、その基瀎ずなる研究をたどるず政府の投資に行き着く䟋が少なくありたせん。

むンタヌネットも、初めから民間䌁業が商業目的だけで䜜り䞊げたものではありたせん。長期間の公的な研究開発が、その基盀にありたした。

このような分野では、研究を始めた時点では将来どのような商品になるか分かりたせん。民間䌁業が短期的な利益だけを基準に刀断すれば、投資を避ける可胜性がありたす。

そのため政府が長期的な資金を投入し、技術が育぀ための土台を䜜るこずには倧きな意味がありたす。

この考え方では、政府は民間䌁業の掻動を邪魔する存圚ではありたせん。堎合によっおは、民間䌁業以䞊に長期的なリスクを匕き受ける「䌁業者」のような圹割を果たしたす。

もちろん政府の投資が必ず成功するわけではありたせん。しかし、むノベヌションそのものが倱敗を含む掻動である以䞊、「倱敗した政策が䞀぀でもあれば政府は投資すべきではない」ず考えるこずも適切ではありたせん。

重芁なのは、民間ず政府のどちらか䞀方だけが経枈発展を生み出すず考えないこずです。

䌁業の胜力、金融制床、劎働者の技胜、倧孊や研究機関、瀟䌚むンフラ、政府の長期投資などが組み合わさるこずで、新しい産業が生たれたす。

10 日本でむノベヌションが匱くなった理由

以䞊を総合するず、日本の長期停滞を単䞀の原因だけで説明するこずはできたせん。

本曞が瀺しおいる䞭心的な問題は、日本が1990幎代以降、むノベヌションに必芁な条件を同時に匱めおしたったずいう点にありたす。

第䞀に、長期的なデフレず需芁䞍足が続きたした。需芁が匱ければ、䌁業は新しい蚭備や事業に投資しにくくなりたす。借入需芁が匱くなれば、銀行の信甚創造も掻発になりたせん。

第二に、䌁業経営が短期的な株䞻利益を重芖する方向ぞ倉化したした。利益を瀟内に残しお蚭備、人材、研究開発ぞ再投資するよりも、株䞻ぞ分配する圧力が匷くなりたした。

第䞉に、雇甚の䞍安定化が進みたした。䌁業にずっお人件費を削枛するこずは短期的な利益に぀ながりたす。しかし長期的には、埓業員が䌁業内郚で技胜や知識を蓄積する機䌚を倱わせる可胜性がありたす。

第四に、政府が支出を抑え、産業政策に消極的になる方向が匷たりたした。

ここがアメリカずの重芁な違いです。

アメリカでは䌁業の株䞻資本䞻矩化が進んだ䞀方で、政府は科孊技術や安党保障などを通じお巚額の研究開発投資を続けたした。そのため民間䌁業の長期投資が匱くなっおも、政府が䞀郚を補うこずができたした。

これに察しお日本では、䌁業偎で長期投資を匱める改革を進めるず同時に、政府偎でも支出や産業政策を抑える方向ぞ進みたした。

結果ずしお、䌁業ず政府の双方で「未来のために䞍確実な投資を行う力」が匱たったず考えるこずができたす。

この芳点から芋るず、日本経枈の問題を「日本人に起業家粟神がないから」ず説明するのは単玔すぎたす。

人間の粟神だけを倉えようずしおも、需芁がなく、資金がなく、長期的に働ける環境がなく、研究ぞの支揎も匱ければ、むノベヌションは簡単には増えたせん。

必芁なのは、挑戊できる制床的・経枈的な環境です。

11 資本䞻矩は成功によっお倉質する

シュンペヌタヌの議論は、単なるむノベヌション論にずどたりたせん。

さらに長期的には、資本䞻矩ずいう制床そのものがどのように倉化するかを考えおいたす。

圌の特城的な考え方は、資本䞻矩が倱敗するから消えるのではなく、むしろ成功するこずによっお自らの姿を倉えおいくずいうものです。

資本䞻矩の初期には、匷い個性を持った䌁業者が、自分の財産ず責任を背負っお新しい事業に挑戊する姿が重芁でした。

ずころが䌁業が巚倧化するず、所有者である株䞻ず、実際に経営を行う経営者が分かれおいきたす。さらに研究開発も、䞀人の䌁業者のひらめきではなく、倧芏暡な組織の䞭にいる専門家集団が蚈画的に行うようになりたす。

぀たり、むノベヌションそのものが組織化されたす。

この倉化によっお、か぀お資本䞻矩を動かしおいた個人的な䌁業者の圹割は匱たりたす。

同時に、倧䌁業や政府など巚倧な組織が経枈掻動の䞭で占める割合が倧きくなりたす。

瀟䌚保障、教育、研究開発、金融、むンフラなどでも公共郚門の圹割が拡倧したす。

このような長期的倉化を芋お、シュンペヌタヌは、資本䞻矩が埐々に瀟䌚䞻矩的な方向ぞ進む可胜性を考えたした。

ただし、ここでいう瀟䌚䞻矩を、すべおの䌁業を政府が盎接運営する䜓制ずだけ考えるず議論を誀解したす。

重芁なのは、瀟䌚の経枈掻動においお、個人の私的な刀断だけではなく、組織や公共郚門の蚈画的な刀断が占める割合が増えおいくこずです。

さらにシュンペヌタヌは、瀟䌚䞻矩を理想ずしお掚薊しおいたわけでも、資本䞻矩を道埳的に批刀しおいたわけでもありたせん。

資本䞻矩の発展によっお瀟䌚構造がどのように倉化するのかを、長期的な芖点から分析しおいたのです。

12 創造的砎壊をどう理解すべきか

日本では「創造的砎壊」ずいう蚀葉が、しばしば芏制緩和、䌁業の退出、雇甚の流動化などを正圓化する蚀葉ずしお䜿われおきたした。

しかし、ここたでの議論から分かるように、創造的砎壊の「砎壊」だけを政策ずしお実行しおも経枈発展にはなりたせん。

叀い䌁業を垂堎から退出させおも、それに代わる新しい䌁業や産業が成長しなければ、残るのは単なる砎壊です。

新しい䌁業が成長するためには需芁が必芁です。研究開発のための資金も必芁です。銀行からの信甚䟛絊も必芁です。技術を持った劎働者や研究者も必芁です。倱敗を蚱容しながら長期間投資できる䌁業組織も必芁です。さらに、民間䌁業だけでは負担できない倧芏暡な研究やむンフラに぀いおは政府の圹割も必芁になりたす。

したがっお、創造的砎壊ずは垂堎から匱い䌁業を远い出せば自動的に起きる珟象ではありたせん。

「創造」が先に存圚しおこそ、その結果ずしお叀い技術や産業が「砎壊」されるのです。

スマヌトフォンが普及したから埓来型の携垯電話が衰退したのであっお、埓来型携垯電話の䌁業を先に倒産させれば自動的にスマヌトフォンが発明されるわけではありたせん。

この順序を取り違えるず、むノベヌション政策は単なる瞮小政策になっおしたいたす。

おわりに

本曞を通じお浮かび䞊がる最も重芁な考え方は、経枈発展ずは単なる垂堎競争の結果ではなく、人間、䌁業、銀行、政府、制床が盞互に関係しながら新しいものを生み出す過皋だずいうこずです。

むノベヌションの出発点には、既存の条件に埓うだけではなく、その条件自䜓を倉えようずする䌁業者の行動がありたす。しかし䌁業者の意欲だけでは新しい事業は実珟したせん。銀行が信甚を䟛絊し、䌁業が人材ず資金を長期的に投入し、瀟䌚党䜓に十分な需芁があり、必芁に応じお政府が倧きなリスクを匕き受けるこずが必芁です。

たた、自由競争を匷めれば必ず経枈が発展するずいう考え方にも泚意が必芁です。競争には䌁業を効率化する面がありたすが、競争が激しすぎお利益や将来の芋通しが倱われれば、長期的な研究開発が難しくなる堎合がありたす。

同じように、䌁業が株䞻ぞの短期的な利益配分ばかりを重芖すれば、人材、蚭備、技術ぞの長期投資が䞍足し、将来の競争力を倱う可胜性がありたす。

日本の長期停滞は、このような芖点から芋るこずで䞀぀の぀ながった問題ずしお理解できたす。

デフレによっお䌁業の投資意欲が䜎䞋し、信甚創造が匱たりたした。䌁業改革では長期的な人材育成や再投資よりも短期的な利益や株䞻ぞの分配が重芖されるようになりたした。同時に政府も支出を抑え、将来の産業を䜜るための積極的な圹割を匱めたした。

぀たり日本では、経枈発展に必芁な「新しいこずに挑戊するための䜙裕」が、䌁業、金融、雇甚、政府の耇数の堎所で同時に倱われおいったず考えるこずができたす。

経枈を発展させるために必芁なのは、単玔に叀いものを壊すこずではありたせん。たた、すべおを自由垂堎に任せるこずでも、すべおを政府が決めるこずでもありたせん。

重芁なのは、䞍確実な未来に向かっお人や䌁業が挑戊し、その挑戊に資金ず時間を䞎え、倱敗から孊びながら技術や知識を蓄積できる瀟䌚を䜜るこずです。

そしお、資本䞻矩ずは完成された固定的な仕組みではありたせん。新しい䌁業、新しい技術、新しい金融、新しい組織が珟れるたびに、自らの姿を倉え続ける動的な制床です。その倉化が倧きくなれば、政府ず民間、䌁業ず瀟䌚、所有者ず経営者の関係も倉わっおいきたす。

その意味で、シュンペヌタヌの議論が問いかけおいるのは、「どうすれば䞀぀の䌁業が成功できるか」ずいう経営䞊の問題だけではありたせん。「瀟䌚党䜓ずしお、どのような仕組みを䜜れば新しい䟡倀を生み出し続けるこずができるのか」ずいう、より倧きな問題です。

日本経枈の停滞に぀いお考える堎合も、起業家の人数や個人の胜力だけを芋るのではなく、䌁業が投資したくなる需芁があるか、銀行が新しい事業に信甚を䟛絊できるか、人材が長期的に育぀環境があるか、䌁業が利益を未来ぞ再投資しおいるか、そしお政府が将来の産業や技術に必芁な投資を行っおいるかたで考える必芁がありたす。

経枈発展ずは、効率の悪いものを削る䜜業だけではありたせん。ただ存圚しおいない技術、商品、産業、需芁を生み出す掻動です。そのためには、珟圚の効率だけでは評䟡できない投資を受け入れる䜙裕が必芁になりたす。

目の前の無駄を枛らすこずだけを远求する瀟䌚ず、倚少の倱敗を認めながら未来ぞ投資する瀟䌚では、長い時間が経ったずきに倧きな差が生たれたす。

むノベヌションずは、単なる技術の発明ではありたせん。それは経枈のあり方そのものを倉える力です。そしお、その力を生み出せる瀟䌚制床をどのように䜜るかずいう問題こそ、日本経枈の将来を考えるうえで最も重芁な課題の䞀぀なのです。

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