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Netflixで英語を勉強するなら邦画を見よう。 え、どういうことかって? こういうことだよ

Netflixネットフリックスには非常にお世話になっている。もう足を向けて寝れないくらいお世話になっている。でも家から見て Netflix がどっちの方向なのかはよくわからないので向けちゃってるかもしれない。

それにしても、ひと月1,000円くらいで、往年の名画や話題の作品、そして Netflix制作によるスーパー高予算人気映画も見放題というのは素晴らしい。そしてドラマのエンタメ度も超高い。各国のドラマが自宅にいながら楽しめるのである。何をいまさらという声が聞こえるが、ホント凄い時代なのである。

こんなコストパフォーマンスのいい1,000円って、他にあるだろうか。今やラーメンもなかなか1,000円で食えないご時世である。ましてや映画館に行って映画を見れば、モノによっては2,000円近く取られる時代である。

いや、確かに映画館で大画面で見る映画はそれなりに良いものである。あの没入感には 2,000円を払う価値はある。しかし自分の部屋のPCや、行きつけの店の隅でタブレットで見る映画もそれはそれで良いものである。なんなら移動中なんかでも見れちゃったりするわけだし。

素晴らしきかな Netflix。そんなことを思いながら真っ暗な部屋で、全裸監督などを見ていたある日、Netflix感想文を募集するという記事を見たのである。締切は9月末となっている。

そんな訳で、私もひとつ感想文を書いてみようと思ったのだが、ここはせっかくだから、作品紹介だけでなく、Netflix を使った英語学習についても書いてみたい。

実は私、Netflix では、もちろん映画やドラマを純粋に楽しむことが多いのだが、実は英語の勉強にも非常に活用しているのである。どんなものを見てるかって? そう、意外かもしれないが邦画なのである。

「邦画で英語の勉強? なめんなよ」
という声がどこかから聞こえてきたが、ちょっと私の言い分も聞いてほしい。きっと納得して頂けるのではないかと思う。


リスニングには洋画

一口に英語の勉強といっても色々ある。いわゆるリスニング(聞いてわかる能力)の勉強というものがあるが、ネイティブが日常話す気の利いた表現も含めて理解できるようになりたい場合は確かに洋画の方が良いかもしれない。

このリスニング勉強は色んなやり方があるが、代表的なものに次のような方法がある。

1.英語の洋画を、まず日本語字幕で見て楽しみつつ中身を理解する
2.同じ映画を字幕なしで見て完璧に分かるか確認する(一回見てるので多分だいたいわかるが、おそらく何と言っているかわからないところもある)
3.同じ英語を英語字幕つきで見て、わからなかったところを文字で確認する
4.わからないところがなくなるまで見る

これをやると、結局同じ映画を3~4回は見なければならない計算になるが、本当に実力を上げたい場合は、最初はそんくらいは我慢してやらないといけない。しかし「え、そんなに時間ないよ」という貴方に朗報がある。

このやり方で何本も映画を見なければならないと思うと気が遠くなるかもしれないが、実はそんなに何本も映画を見る必要はなく、自分の大好きな厳選映画1本を、本当に字幕なしで最初から最後まで完全にわかるようにしてしまえば、それで物凄く実力が上がる。何本も流し見するより、だまされたと思ってとりあえず1本だけ集中してやってみてほしい。それで効果がなければ、文句はその時に聞こう。

だいたい映画が聞き取れないという場合には、音が聞き取れないというより、その表現や単語を知らないという場合が多い。表現を知らなければ音だけたくさん聴いても聞こえるようにはならない。でもセリフの多い映画を1本じっくりやると結構基本的な表現はカバーされるものだし、同時にそれがどう耳に聞こえるかもわかってくる。

そんな時に役に立つのが Netflix の英語字幕である。ちなみに Amazon プライムビデオでは英語字幕を表示できる映画が限られている。

まあ、このリスニング勉強の話はまた機会があればするとして、今回お伝えしたいのは、自分が話す時の語彙や表現の基本を強化する勉強の話なのである。

邦画利用のすすめ

先ほど言った洋画の中のセリフで使われている表現は、話者である登場人物の性格を描写する味付けがされていたり、その場の微妙なニュアンスを含んだものだったり、スラング寄りだったりすることが多い。同じことを言っていても若干クセのある生の英語、と言えばわかっていただけるだろうか。

そういう表現の中にはそのまま我々ノンネイティブが使うと陳腐に響くものもある。かならずしも標準的な表現ばかりではないからだ。もちろん聞いた時にわかる必要はあるのだが、自分で話す時にはわざわざ使わない方が無難なものもある。

例えば実際のビジネスの現場で、外国人の方が日本のオフィスドラマで覚えた「マジかよ」とか「了解でーす」とか「冗談きついっすよ」などと言う表現を、微妙に間違った場面で使っているのを聞いたら貴方はどう感じるだろうか。まずは標準的な日本語の、「本当?」とか「わかりました」とか「悪い冗談ですね」などという言葉で話してもらった方が、こちらとしても居心地が良いのではないだろうか。

それと同じ事が英語でもいえる。英語で表現を覚えるならばまずは一番標準的に使われている表現をものにしたい。凝った表現はその後だ。

そこで邦画の出番である。自分のお気に入りの邦画を英語吹替英語字幕でみるのである。邦画につけられた字幕の英語は、多くの場合、英語圏または英語を二次言語とする誰が読んでも誤解のない標準的かつ簡潔で平易な英語に訳されていることが多い。これこそが我々英語学習者がまずは身に着けて自分の話し方に応用するべき表現だろう。

最初から、スラングや気の利いた表現を覚えるよりは、誰にでも通じる手堅い口語表現を覚えるのが吉である。それには邦画の英語字幕を出して見るのがおすすめなのである。

そして実は、Netflixでは字幕と吹替の英語がやや異なる場合が多い。だいたい、字幕の方がシンプルかつスタンダードな表現で、吹替の方がやや口語寄りの英語になっている。最初は字幕の方を意識し、次の段階では吹替を意識するというような見方も良いだろう。最終的に二つの表現を知るとなおさら本来のその意味が深くつかめたりするのでこれもいい勉強になるのである。

そして何より、Netflixは吹替のクォリティが非常に高い。元の俳優の声に極力似ている人を当てがっているようで、本人が英語で話しているかのように聞こえてすんなり頭に入ってくるのである(当社比)。


浅草キッド ASAKUSA KiD

さて、ここで私のおすすめ映画を紹介したい。「浅草キッド」である。ご存じの方も多いだろう。浅草のストリップ劇場で前座をする売れないコメディアンの北野武(ビートたけし)が成長して行く中で経験する出会いや別れを描いた青春物語である。

主演の柳楽優弥やぎら ゆうやが北野武の青年期から晩年までを演じているが、その動き、話し方など、まるで本人が乗り移ったかのようなリアルな演技を見せている。下の写真は特殊メークを施した柳楽の後ろ姿だが、まるで本人ではないだろうか。共演の大泉洋おおいずみ よう門脇麦かどわき むぎも非常にいい味を出している。また、最近ドラマの「愛の、がっこう。」などでも注目を浴びている中島歩なかじま あゆむも友人の劇場照明係役として出ているが、これが実に初々しい。そして、監督は鬼才、劇団ひとりである。

しかし、この映画のポイントはそんな「似てる、似てない」というところではないのである。ほろ苦い青春を過ごしてきた人ならば、きっと必ず琴線に触れるシーンがあるだろう。

この映画の中には青春映画で使われる若者の表現大人の生活がらみの表現などから、様々な場面の喜怒哀楽の表現が満載である。そして何より心にグッと来るいい映画である。ぜひ一度見てほしい。

この映画、英語字幕と英語音声で見ると「おお、なるほど英語では普通こう言うのか」という表現がたくさんある。そのほとんどがほどよく標準的な英語なので自分で話す時にも安心して使えるものと言える。

ここからは印象に残る代表的なセリフを適当に見繕って、その英訳をざっと並べてみたい。若者やちんぴら、蓮っ葉はすっぱな姉ちゃんなどが話すセリフが、あまり行き過ぎた過激な表現になっていないというところもポイントである。

私とやりたいからそういったんでしょ。
But you only said that, so I bang you.

そんなわけないでしょ。
No I didn't.  Of course not.

俺、やめます。
I am quitting.

お前いったい何言ってんだ!
What the hell are you talking about!

じゃ、ここで野垂れ死ねっていうのかよ?
So, am I supposed to stay here and die miserably?

裸見たさの客笑わせて何になるんだよ。
What's the point in trying to make a  bunch of perverts laugh?

てめえ、さっきからごちゃごちゃ何言ってんだ、このやろう。
What are you blabbering about, you bastard?

俺の弟子を馬鹿にしてんのか?
Are you insulting my disciples, huh?

弟子が師匠に小遣い渡すなんて聞いたことねえぞ、ばかやろう。
I've never heard of a disciple giving his master an allowance, you fool.

なんなんだよ、お前!
Who do you think you are!

芸人だよ、ばかやろう。
I am a comedian, you fool.

と、こうやって書き出してみると、なぜか、言い争いのシーンのセリフばかりになってしまったが、映画の中では普段使える会話もたくさんあるのでぜひ一度見てほしい。


いやあ、映画ってホントにいいもんですね。



(了)


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