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⸻「家族間の問題」の先に現れた成年後見制度⸻452日


私たちが成年後見制度を考えた理由は、本人を保護することではなかった。

問題は、相続侵害や財産管理に関する紛争が存在するにもかかわらず、当事者と連絡が取れず、権利関係の整理が進まなくなったことである。

本来、争点は相続や財産であった。

しかし、当事者が入院し、意思確認が困難になると、今度は成年後見制度という全く別の制度が視野に入ってくる。

ここで気付いた。

事件は変わっていない。

変わったのは、事件を解決するために必要となる制度である。

相続侵害の問題が消えたわけではない。

抵当権の問題が解決したわけでもない。

財産目録や医療費控除の疑問がなくなったわけでもない。

それらの問題は残ったまま、今度は「本人とどう法的に向き合うか」という新しい制度が必要になったのである。

ここで私が疑問に思ったのは、

本当にこれは最初から「家族間の問題」だけだったのだろうか。

相続、財産管理、契約、成年後見。

一つの事件が複数の制度へ接続していくのであれば、「家族間の問題」という一つの分類だけでは事件全体を説明できないのではないだろうか。



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