どうかみんな笑顔でいてくれ。
娘がよく笑うようになった。
生まれたての反射的な笑顔もかわいかったけど、あやして笑ってくれるのが堪らなくかわいい。
ついあやすのに頑張りすぎて、おかしな挙動しちゃうし、それで笑ってくれるとこちらも興奮しちゃって気づくとよだれが垂れている。
社会人としては到底人前で見せられない生活を送っている。育休中でよかった。
娘が笑うと、私も絶対笑っちゃうし、
私が笑うと、娘も笑う。
なんこれ?世界平和すぎない?
赤ちゃんが国の宝ってあんまりピンときてなかったけど、こういうことなのかも。
◇
しかし、思い返すと、
大人の笑顔だって捨てたもんじゃない。
笑顔を見せる家族、友人、店員さん、同僚の前では自分も笑顔になるもの。笑顔って伝染するんだなぁ。
だから大人だって、もっと笑ってればいいじゃないか。
と思うのだけど、大人ってそうそう簡単には笑わない。
赤ちゃんの頃は純粋無垢な笑顔を振りまいて幸せにしていただろうに。寂しいもんだぜ。
学生の頃までは、場所も時間も構わず、友達とくだらないことで笑いすぎて腹をよじっていた。
それが社会人になると、笑ってはいけない場所や時間を知って、愛想笑いや苦笑い、社交辞令な笑顔ばかり上手になって、滅多に腹はよじらない。
大人として世間の常識を身につけた反面、笑顔を奪うなんて、罪深いぞ社会は。
ただ、笑顔になれば、自分も相手も幸せな気持ちになるのだから、できるだけみんな笑っていればいいのにな。
いつも眉間にシワを寄せて小難しい顔をした会社の先輩だって、笑っててくれよ。
なんて、難しいことを
すやすやと眠る娘の寝顔を見ながら考える。
なかなか笑わない大人たちの社会に戻る恐怖と娘の笑顔を堪能できる生活がずっと続いてほしいという願望が渦巻いている。
あ〜ぁ、この生活が終わっても幸せを感じたい。
どうかみんな笑顔でいてくれ。
