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子どものおもちゃなのに、子どもに届かない。

子どものおもちゃなのに、子どもに届かない。

今日は、子どもが楽しみにしていた
「ベイブレードX」の発売日。

朝から一緒に買いに行った。

僕自身も、

「買えるかなー」
「どこにあるかなー」

なんて、ちょっとワクワクしていた。

発売日に親子でおもちゃを買いに行く。

それも一つの思い出になると思っていた。

でも、最初に行ったお店で見たのは、

正直、あまりいい景色ではなかった。

オープンと同時に大人が走る。

売り場に人が殺到する。

もみくちゃになる。

大人同士が言い合いになる。

箱は潰れる。

棚まで倒れる。

そして、その横で子どもが泣いていた。

まさに地獄絵図だった。

中には、一家族で3つも4つも商品を持っている人もいた。

もちろん、その人たちが転売目的なのかは分からない。

大人がベイブレードで遊ぶのだっていいと思う。

大人にも好きなものはあるし、
自分のお金で自分が欲しいものを買う。

それ自体は何も悪くない。

転売だって、それを仕事としてやっている人がいる。

いろんな考え方があると思う。

だから、

「大人は買うな」

と言いたいわけじゃない。

ただ、目の前の景色を見て思った。

子どものおもちゃなのに、子どもに届かない。

なんだかなぁ、と。

今は夏休み。

ベイブレードだけじゃなく、
カードやゲーム、おもちゃなど、
子どもたちが楽しみにしているものがたくさん発売される。

でも、人気が出れば出るほど大人も集まる。

転売目的で買う人も増える。

一人でいくつも買う人が出てくる。

そしてさらに手に入りにくくなる。

その結果、

本当にそれで遊びたい子どもが、
発売日にお店へ行っても買えない。

それだけなら、まだ仕方ないのかもしれない。

人気商品なんだから、
全員が買えるわけじゃない。

僕が一番モヤっとしたのは、

「おもちゃを買う」という体験まで、楽しいものじゃなくなっていることだった。

本来なら、

「今日発売日だ!」

「お店に行こう!」

「まだあるかな?」

「どこに置いてあるんだろう?」

そして見つけた瞬間、

「あった!!」

って喜ぶ。

家に帰る車の中でも箱を眺めて、

家に着いたら急いで開けて、

さっそく遊ぶ。

僕は、そこまで全部が「おもちゃ」だと思う。

おもちゃって、

手に入れた物だけじゃなくて、

手に入れるまでのワクワクも含めて、子どもの思い出なんじゃないだろうか。

それが、

大人が走って、

大人が押し合って、

大人が喧嘩して、

その横で何個も商品を抱えている人がいて、

子どもが泣いている。

そんな発売日になってしまう。

誰か一人が悪いと言いたいわけじゃない。

お店にも事情がある。

欲しい人にも事情がある。

転売する人にも言い分はあると思う。

ルール違反じゃないことだってある。

でも、

「正しいか、間違っているか」だけじゃなくて、

今日の光景を見て、

僕はただ、

「あまりいい景色じゃないな」

と思った。

結局そのあと、
子どもと何店舗か回った。

そして偶然、穴場のお店を発見。

ベイブレードがあった。

「ある!!」

子どもが喜んだ。

ラッキーだった。

たぶん僕が見たかったのは、

こっちの景色だったんだと思う。

発売日を楽しみにして、

親子でお店を回って、

見つけて、

喜んで、

家に帰って遊ぶ。

おもちゃって、本来こういう顔を見るためのものなんじゃないかな。

転売が良いとか悪いとか、

そんな大きな話をしたいわけじゃない。

ただ、

子どものために作られたおもちゃが、

できるだけ、

それを楽しみに待っている子どもたちの手に届いてほしい。

そして、

「おもちゃを買いに行く」

という時間そのものが、

子どもたちにとって楽しい思い出であってほしい。

今日の発売日に、
大人たちの争奪戦を横で見ながら、

そんなことを思った。

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