高瀬さんと敗北感
高瀬隼子さん
彼女の書く物語は読み終えると、言いようのない敗北感を感じる
自分の中にある言葉にならなかった言葉が
散りばめられていて
あれはそういうことだったのかもと
気づかされる感じ
ちょっと知られたくない心の奥底を引っ張り出されて並べられていく感覚
読み終えて、今回もしてやられたなと思う
誰かを好きになる時
純粋に好きだけで誰かを思うことはどんどん無くなっていく
そこに付随する煩悩や忖度、邪念のような思考
ただの好きから湾曲していく歪な好きへ
それをいくつも見せられている感覚になった
知ってはいけない心の奥底をみている
そんなことないよ、好きはもっと綺麗なものだよ
とはこの本を読んだあとは、もう言えない
そんな敗北感がある
彼女の作品は毎度、後味がいいのか悪いのか、なんとも言えぬ感覚になる
今回読んだのは
「新しい恋愛」 高瀬隼子さん
あっ、そう言えば
やっぱり彼女の本の装丁が好きです
