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算数が定着する「復習のタイミング」を科学的に解説

「この問題、どうやるんだっけ?」

娘の一言を聞いて、
この前、一緒に解いたばかりじゃん……。

心の中でそうつぶやきながら、ひっそり肩を落としたこと。
子育て中なら、一度はあるのではないでしょうか。

でもこれは、娘が悪いわけでも、
勉強が苦手なわけでもありません。

忘れるというのは大人でもよくあることで、
人間の脳が正常だから起こる現象です。

ただ、だからといって勉強において、
忘れてしまうのは仕方ないとはいきません。

知識を脳にこびりつかせたいなら、
復習はいつやるべきなのでしょうか

結論から言うと、
復習は「翌日→1週間後→1か月後」くらいが最も効率的です。
なぜなら脳は、「忘れかけた頃」に思い出した情報を
重要だと判断するからです。

復習には「早すぎても遅すぎてもダメ」というタイミングがある

「復習はすぐやるほどいい」

実は、私は少し違うと考えています。

例えば、解いた直後に同じ問題をもう一度解くとどうでしょう。
答えや途中式が頭に残っているので、
考えなくても手が動いてしまいます。

「あ、解けた!」と思っても、
それは本当に理解したわけではなく、
記憶が残っていただけかもしれません。

逆に、何か月も放置するとどうでしょう。
今度は補助線の引き方も、公式の選び方も忘れてしまい、
「何から始めればいいんだっけ?」
という状態になります。

つまり、早すぎてもダメ。遅すぎてもダメ。
少しだけ忘れかけた頃が、
一番やるべきタイミングなのです。

復習ではなく「思い出すこと」が大事

ここで、多くの人が勘違いしていることがあります。

復習というと、
・解説を読む
・ノートを見返す
これをイメージする人が多いでしょう。

でも、記憶の研究では、それよりも効果的な方法があります。
それは、「思い出そうとすること」です。
答えを隠して、
「どうやるんだっけ?」
と頭の中を探す。

この「思い出そうとする負荷」こそが、記憶を強くします。

つまり、復習の目的は、
もう一度勉強することではありません。
思い出す練習をすることなのです

実際、テスト本番では教科書もノートも見られません。
いわば思い出すことが出来るかです。
だから普段から「思い出す練習」をしておくことが、
そのまま本番の練習にもなります。

脳は「何度も思い出したこと」を重要だと判断する

心理学の研究では、学んだことを復習しなければ、
人は比較的短時間で多くを忘れてしまうことが知られています。

一方で、忘れかけた頃にもう一度思い出すと、
記憶はぐっと強くなります。

脳には大量の情報が毎日入ってきます。
その中で、
「これは残すべき情報なのか?」
を常に選別しています。

その判断材料になるのが、
何度も思い出されたかどうか

脳からすると、
何度も引っ張り出される情報は
「この人にとって重要なんだな」
と判断するのです。

だから、一夜漬けより、
少しずつ何度も思い出す方が、長く記憶に残ります。

誰にでもありませんか。
他人にはどうでもよいことなのですが、
自分にとってはうれしかったこと、悔しかったことがあって
何年経っても、ふと思い出す出来事。

あれも結局、「何度も思い出した記憶」です。
記憶にこびりつくというのはそういう事なのかなと思っていて、
それを算数に当てはめて、
意識的に思い出す機会を作れば、
脳は「これは重要だ」と判断してくれます。

私が毎日使っている英語アプリでも、全く同じ仕組みだった

私は毎日30分ほど英語アプリで学習しています。
1回10分ほどのレッスンなのですが、
面白いのは、新しい単元をどんどん進めるのではなく、
忘れかけた頃に必ず昔の単元を出してくることです。

実際の復習スケジュールはこんな感じでした。
8/13(初日)
8/15(二日後)
8/23(1週間後)
9/6(2週間後)
10/5(1か月後)
11/4(1か月後)
12/3(1か月後)

最初は
「また同じ内容?」
と思っていました。

ただ、進めるにつれて
忘れかけた頃に復習を提案してくれる
ちょうどよい塩梅という感覚に変わりました。

新しい単元をどんどん増やすより、
「忘れそうなものをもう一度出す」ことに、
このアプリは多くの時間を使っています。

人はどうしても、新しい単元へ進みたくなります。
でも、このアプリはそこをぐっと我慢させて、
忘れかけた内容を何度も出してきます。

「復習こそ学習なんだな」と実感しながら、
今日も英語を勉強しています。

算数・数学こそ、この復習法が効く

算数や数学は、
「解き方の道筋」を覚える教科です。

例えば文章題なら、
・何を求めるのか
・どんな図を書くのか
・どの式を立てるのか
この流れを自分で思い出せるかどうかが重要です。

答えを見れば
「ああ、そうだった。」
と思えます。

でも、それではテスト本番では解けません。

自分で思い出せるようになって初めて、
本当に身についたと言えるのです。

おすすめしたい「3ステップ復習法」

もし紙の問題集で実践するなら、こんなスケジュールをおすすめします。

① 翌日〜翌々日
まだ少し記憶が残っている状態。
答えを見ずに解法を再現できるか確認します。

② 約1週間後
ここが一番重要。
「あれ?どうだったっけ?」
と脳が少し苦しむタイミングです。
この"思い出す負荷"が記憶を強くします。

③ 3週間〜1か月後
かなり忘れかけています。
ここで自力で解ければ、長期記憶にかなり近づいています。

忘れるのは「悪いこと」ではない

子どもが忘れると、
つい「ちゃんと復習した?」
と言いたくなります。

でも、算数が苦手だから忘れるのではありません。
忘れるように脳はできています。

だから必要なのは、
「もっと頑張ること」
ではなく、
忘れる前提で復習の仕組みを作ること。

この視点を持つだけで、勉強の見え方は大きく変わると思います。

算数ができるようになる人は、
「たくさん解いた人」ではなく、
「忘れかけた頃にもう一度考えた人」なのかもしれません。

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