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九九を覚えさせたかっただけ

週末、小学2年生の娘と、掛け算の九九を練習していました。

九九というのは、結局のところ口が覚えるまで何度も声に出すしかない、そういう類のものだと思います。理屈で近道できるものでもなくて、ただ繰り返す。だから私は、娘に何度も復唱させようとしました。

でも、娘はそれを嫌がります。それでも覚えないといけないからと、私は少し強引に続けさせました。そうしているうちに、娘は途中で泣き出してしまいました。

正直に書くと、その泣き声を聞いて、私はさらにイライラしてきたのです。なんで泣くんだ、こっちは覚えさせようとしているだけなのに、と。我ながら、みっともない話です。

ただ、泣きながらも、娘はまだ続けようとしていました。その姿を見て、ハッとしました。

本来こういうものは、本人のペースで、その子にわかりやすいやり方で進めることがいちばん大事なはずです。それなのに私は、大人のペースを押しつけていました。娘のためと思いながら、いちばん自分本位だったのは私のほうでした。

その日は、勉強はそこでやめにしました。

しばらくすると、娘は何事もなかったように、笑顔で私のところへ戻ってきました。さっき叱られて泣いていたことなんて、もう切り替えてしまっている。私はといえば、そんなふうに簡単には切り替えられません。 教えているつもりでいました。でも、教わっているのは私のほうです。子どもから、愛を教わっています。

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