初球でストライクを取る大切さ
初球の入りが大切、という言葉は野球をやっていた人なら一度は耳にしたことがあるだろう。
感覚的にはわかっていても、実際にどれくらい重要なのか、数字で説明できる人は少ないかもしれない。
そこで本日紹介したいDataはこちら
"How Valuable is Strike One?"
【ストライク・ワンの価値とは】
David W. Smith, SABR37 米国野球学会年次大会 発表, 2007
学術誌ではないが、1988〜2006年の約300万打席・1100万球という膨大な実データを用いて分析した研究だ。
結果
初球ストレート(見逃し・空振り・ファウルを含む)を取ると打率.232、ボールだと.277。フルシーズン換算で約3.6勝分の差。
初球ストライクを取るとその後の打者の打率が下がるといった結果だ。
ただし何がなんでもストライクを投げればいいというものではない。
ただし初球を打たれてインプレーになった場合が最も打者有利(打率.328)。「初球はストライクを取ればいいというわけではなく、甘すぎる球は禁物」という結論。
初球をとりに行くとそりゃ打者も打ってくるから打率が上がってしまうとのこと。
さあ、日本の球児たちはどのように初球を入っているのだろうか。
2026年の決勝、準決勝の3試合のデータを見てみよう。
(10球以上初球と投じた投手のみデータ化)
決勝戦 初球ストライク率

比較すると総じて智弁和歌山の方がいい数値が出た。
これだけで勝因とは言い難いが、この小さなさが勝敗を分けたのであろうか。
いずれにしても初球でしっかりカウントを稼げている証拠か。
準決勝 初球ストライク率


さすが準決勝に残る投手陣である。こちらも決勝と遜色ない数値。
天理、健大高崎がロースコアだった要因かもしれない。
つまり初球でカウントが取れていることは、早い試合展開、少ない球数にも繋がるのではないか。
どの投手も60%は超えてきている
これは補足的なデータになるが投球数もまとめてみた。
ストライク率が60%を超える投手達の投球数

一番多いのは天理の先発投手。
しかし8回投げ切って136球となるととても多い数字とは感じない。
智弁和歌山の先発投手もすでに準決勝で101球を投じていた関係もあり決勝では50球。
やはりストライクと初球に取れていれば球数も少なくなる傾向があるのではないだろうか。
その他の発表
"The Effectiveness of a First Pitch Strike"
【初球ストライクの効果】
Jacob Adkins, Samford University Sports Analytics(査読なし・学生によるブログ記事), 2018
このレポートによると、初球でストライクを取れた打席は92.7%の確率でアウトに終わるという。さらに興味深いのは、MLBチーム単位で見た場合、投手陣全体の初球ストライク率を57%から80%まで引き上げると、年間+10勝相当の効果があると試算されていることだ。
stanford大学の学生のスポーツアナリティクス記事であり、少々荒いところもあるだろうが、やはり初球のストライクは重要のようだ。
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ではこのDataをどのように考えるか。
まず中堅校が夏の短期間で7,8勝しなくてはならない。
もちろん1人で投げ切る時代ではなくなってきている。
球数は少ないに越したことはない。
初球まずストライクを取って、テンポのいい投球を心がける必要があるのではないだろうか。
シチュエーションによるが7割ぐらいはストライクで入りたい。
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