前回6失点への回答。北山亘基が真っすぐで示した意志 7/14ファイターズ振り返ろう
日本ハムはソフトバンクに2―4で敗れた。10安打を放ちながら、再三の得点機を生かし切れず、同点の九回には守備のミスをきっかけに3点を失った。攻撃、守備、選手起用と振り返る材料の多い一戦だったが、その中でも敗戦とは切り離して評価したいのが、北山亘基の投球だった。
北山は7回117球を投げ、4安打1失点、8奪三振。初回から走者を背負い、正木智也には本塁打を許したものの、大きく崩れることなく試合をつくった。
特に注目したいのは、今季初めてソフトバンクと対戦し、4回6失点に終わった5/24の前回登板からの変化である。
一球速報を基に球種割合を集計すると、前回はストレートが約41%、フォークが約28%、カットボールが20%だった。対して今回は、ストレートが約58%まで増え、フォークは約10%、カットボールも約11%まで減少している。さらにカーブは約8%から約20%へ増えていた。

前回はフォークやカットボールで空振りや打ち損じを求める割合が高かった。一方、今回はストレートを投球の中心に据え、カーブで速度差をつくる組み立てへ変わっていた。
それを象徴するのが奪三振の内容だ。今回の8奪三振のうち、5つがストレートによるものだった。ストレートを見せ球として使い、最後は変化球で仕留めたのではない。自分の最も強い球を、実際にアウトを奪う勝負球として使っていた。
この投球には、北山の気持ちの強さも表れていたように感じる。
ただし、ここでいう強さは、感情を前面に出して力任せに投げることではない。前回打ち込まれた相手に対して、自分たちが準備した方針を疑わず、実行し続ける強さである。
正木にストレートを本塁打にされた後も、北山は配球の軸を大きく変えなかった。打たれたから変化球へ逃げるのではなく、カーブでタイミングをずらしながら、再びストレートで押していった。
一度失敗した相手との再戦では、慎重になりすぎることもある。打たれない球を探すうちに、本来の長所を失ってしまう投手もいる。しかし、この日の北山は、前回の反省を「自分の球を減らすこと」ではなく、「自分の球をどう生かすか」に変えていた。
そこに今回の好投の価値があるのではないか。
もちろん、気持ちだけで抑えたわけではない。ストレートの質、カーブとの速度差、捕手との配球、ゾーン内で勝負する技術があってこその結果である。ただ、その設計をピンチでも貫き、被弾後も揺らがなかった姿勢には、投手としての確信が見えた。
この日の北山は、前回の失敗を受け止めたうえで、自分のストレートでもう一度勝負する道を選んだ。その修正と、それを最後まで貫いた意志が、7回1失点という結果以上に強く残る登板だった。
