息子に「勉強って何のため?」と聞かれて、卒業式で話したこと
実は僕、ここ2年ほどPTA会長をやっていました。
その前も含めると、合計3年間PTA役員に関わってきました。
※もともとPTAに否定的だった僕が、なぜ会長をやることになったのか。その話はまた今度書きます。
そんなこんなで、今年も卒業式で
「PTA会長の挨拶」
をしてきたので、今回はその話を書いてみます。
今回の話は、特に子供を持つ親に読んでほしい内容です。
みんなが本気で嫌がる
「PTA会長の挨拶」
僕は実は、これがやりたくて会長になったと言ってもいいくらい、この挨拶をやってみたかったんです。
スピーチをする上で、自分の中で決めていたこと。
それは、
原稿を読まないこと。
言いたいことの大枠を頭に入れて、あとは自分の言葉で話す。
この方が絶対に伝わる。
考えてみたらライブもそうだ。
譜面を見ながら演奏するより、暗譜した方が絶対に伝わる。
スピーチもライブも一緒だ。いえい。
しかし、ライブでは何人の前であろうと緊張なんかしないのに、
スーツ姿で手ぶらで、音も出さずに話すだけとなると、驚くほど緊張したことに自分でも驚いた。(驚きすぎ)
とはいえ、僕はどんな緊張でも新しい経験として捉えることにしているので、今回も楽しませてもらったわけです。
何を話すか考えた
何を話そうかと考えたときに、きっかけになったのが息子への話だった。
今年から中学生になる息子に
「勉強は、なんのためにやるのか」
これをどうやって伝えればいいかを考えていた。
(ちゃんと答えられない自分にも、少し引っかかりを感じていた)
正直、この問いは難しい。
「将来のため」
「いい学校に行くため」
そんな言葉では、どうもしっくりこなかった。
そんなときにふと思った。
人生ってRPGゲームと一緒だな。
レベルが上がらないと新しいエリアに行けない。
レベルが低いと上位ジョブになれない。
その構造が、あまりにしっくりきた。
そんなことを思いながら、当日壇上に立った。
以下が、実際に話したスピーチの文字起こしです。
スピーチ全文
※小中一貫校(9年生の卒業式)
長文ですが、当日実際に話した内容をそのまま載せます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
そして保護者の皆様、本日はお子様のご卒業誠におめでとうございます。
それから長きにわたり、 PTAにご協力ご理解のほどをいただき、本当にありがとうございました。
今日は卒業生の皆さんにちょっと一つお話を持ってまいりました。
それは人生をロールプレイングゲームに例えたらものすごくしっくりきたという話です。
9年前、皆さんは小さな小さな冒険者でした。
そんな小さな冒険者がお父さんお母さんに連れられて、学校というお城にやってきました。
ここ◯◯学園もそのお城の一つです。
この学校というお城で、皆さんは長い時間、勉強をしたり、運動したり、友達と笑ったり、時には辛いことも経験しながら、たくさんの経験値を積んできました。
そんな長い 9年間のこの旅の証として、今日このお城の王様でもあります。◯◯校長先生から、卒業証書というアイテムを受け取り、次なる町へ旅立つことになります。
この次なる街、これが高校生活になります。
高校生活、ここでもたくさんの新しい仲間たち、そしていろいろな経験値が準備されています。
経験値といってもいろいろありますよ。
勉強、スポーツ、芸術、ものづくり、音楽。
いろいろありますが、何を専攻して何を極めるか、これは皆さんの自由です。
もうすでにやりたいものがある。
そんな人はそのスキルをめちゃくちゃ磨いてください。
ちなみにここに音楽のスキルをめちゃくちゃ磨いた冒険者がいます。
その名も勇者 PTA会長です。
勇者 PTA会長は、来る日も来る日もエレキギターの練習をしました。
結果どうなったか?
エレキギターのスキルはめちゃくちゃ上がりましたが、勉強のスキルはそこまで上がりませんでした。
でも、その後、音楽というエリアが解放され、そこでもギターのスキルを磨くことにより、ギターリストというジョブにジョブチェンジすることができました。
しかし、これは好きなものを見つけられた冒険者の例なので、全員に当てはまりません。
まだ、私、僕は何をやっていいかわからない。
どうしていいかわからない。
そんな冒険者も多いでしょう。
そういう場合は、まずいろんなことを学んでください。
学校の勉強もそうです。
学校の勉強以外でも構いません。
とにかく学ぶということをやってみてください。
知らない知識を得る。
そうすると皆さんの視野がどんどん広がっていきます。
視野が広がるとどうなるか。
新しいエリアが見えてきます。
その新しいエリアの先には新しいジョブがあるでしょう。
そして何か一つでも、ちょっと気になる、やってみたい、そんなものが見つかったら挑戦してみてください。
挑戦することで、今はまだわからないけれども、自分の中にある隠れスキルが発見できることがあるでしょう。
ですので、怖いことはないです。
何でも挑戦してやってみてください。
そしてこの挑戦。
この挑戦につきものなのが失敗です。
ロールプレイングゲームでもありますね。
ボスに挑んだけど負けてしまった。
ゲームオーバーになってしまった。
さあこんな時どこからやり直しますか。
そうです。セーブポイントです。
じゃあ人生のセーブポイント。
これどこにあるか。
それは、まさに今この瞬間です。
みんなの頭の中っていうのは、今までの経験、知識、思い出、なんなら
「PTA会長の話長いな。。」 こんなことも今この瞬間瞬間ずっとセーブし続けてます。
なので、どんなに強い敵が現れて負けたとしても、そこまで頑張った経験知識、これは消えることはありません。
例えば、 1週間前まで戻ってもう一回やり直せとか 、9年前に戻って小さな冒険者からやり直せとか、そんなことはこの人生においてありえません。
今すぐ、この瞬間から何度でもやり直すことができるのです。
これは、大人になってからもずっとです。
ですので、どんな強い敵が出てきても立ち向かってやってみてください。
負けたことも、すべて皆さんの経験値として積み重なっていきます。
そして最後に
ロールプレイングゲームといえば、ラスボスですね。
さあ、人生のラスボスこれは何でしょう。
ドラゴンや悪の化身ではありませんよ。
人生のラスボス、それは
自分自身です。
どうせやってもできない。
私には無理。
そんなふうに自分の可能性を止めてしまう弱い自分です。
しかもこのラスボス、ややこしいことに生きてるうち何回も現れます。
でもこういう弱い自分に何回も勝つことで、みんなは強い冒険者になっていきます。
ここ◯◯学園で学んだこと、経験、そしてたくさんの仲間たち、そして何より皆さんには◯◯が宿ってます。
これがあれば必ず弱い自分にも勝つことができます。
卒業生の皆さん、これからの皆さんの冒険を心から応援し、
私のお祝いの言葉とさせていただきます。
令和 8年 3月 19日
◯◯学園
音楽家を目指した冒険者こと
PTA会長 べっち
スピーチ後
一番反応が良かったのは、意外にも先生たちでした。
まぁこれはこれで嬉しかった。
そのあと、息子に
「卒業式の話どうだった?」と聞いたら、こんなことを言っていた。
「じゃあ、勉強しないと初期ジョブのままってことか」
なるほどなと思った。
子供なりに、ちゃんと理解している。
今回この話を考えたのは、息子に「勉強の意味」を伝えたかったからだが、考えていく中で思った。
大事なのは、
「勉強しろ」と言うことではなくて、
学ぶことや、挑戦することを止めないことだと。
失敗してもやり直せる。
でも時間は戻らない。
だからこそ、今目の前にあるできることに本気で挑戦してほしい。
これは子供だけじゃなく、自分自身にも言えることだなと。
むしろ一番言い聞かせているのは、自分かもしれない。
今回のスピーチが、誰かの小さな一歩につながっていたら嬉しい。
PTA会長の話でした。
べっち
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