【詩小説】鳳凰(ほうおう)、恋物語り。
【鳳凰】(ほうおう)は古来の伝承に基づき「鳳」(ほう)がオス、
「凰」(おう)がメスのつがい(恋人・夫婦)であるとされています。
鳳凰堂の11世紀の創建当時から2対で対を成して配置されており
極楽浄土の景色を表現しています。
《俗説としての区別》(一部のガイドや情報では)
北側が「鳳」(オス)約98.8㎝
南側が「凰」(メス)約95.0㎝で
大きさが異なっていると言われています。
《10円玉(硬貨)の鳳凰の雌雄について》
尾のカタチ:10円玉のデザインでは、
尾が垂れているものがオス、
尾が垂れていないものがメス として描かれています。
※平等院鳳凰堂の「鳳凰」には 公式な雌雄の区別はないというこです。

ごごご
光りが満ちる平安の
白群の空の下─────────
平等院鳳凰堂の甍が光る屋根の上
一対の鳳凰(ほうおう)が向かい合う
ボクは鳳(ほう)
君に恋する狂える鳳
君の姿は見えていて
目の前には君がいて
でもボクは触れない。
私は凰(おう)
あなたに見初められた凰
あなたはすぐの そこにいて
あなたの熱い視線を感じる
私はあなたに触れられない。
ごごごご
ボク等はつがいで運命の絆
けどボクは・・・これ以上・・・
あなたには・・・近寄れない・・・
この足が動かせない。
あなたと私は似合いの夫婦
だけど・・・私はどうしても・・・
目の前 あなたに近づけない・・・
この心が動かせない。
頬に触れたい
触れられたい
抱きしめたい
抱きしめられたい
ごごごごご・・・
どどどどどど・・・
!?
ばさ ばさり ばさ ばさばさ!?
《古き文》には、かくなむ記したる─────────
そのおほなゐ
平安の都の地
おびただしく動かし
ある限りの造り物
ことごとく震るはせ
そのしるしを
この地にいみじう残し留め給ふ。
が・・・
誰も命を落とす者はなく
鳳凰堂は全くの無傷であり
人々はその光景と
命の無事に─────────
仏の慈悲のチカラを見たのだった。
しかし
何ということだろうか─────────
屋根の上に鎮座ましているはずの
2羽の鳳凰が
その場から
いなくなっていたのだ。
その後─────────
聞いた話によると・・・
地震の直後に
天に向って
仲良くツガイで飛んで行く
大きな二羽の鳥を見た
そういう噂が
多くの人々の間で
囁かれたという事である─────────。

