「遠慮」が良い介護を遠ざけることもある。デイサービスとの上手な付き合い方
「いつもお世話になっています。」
デイサービスの職員さんには感謝しています。
だからこそ、家族は遠慮してしまいます。
「忙しいだろうし……」
「これ以上お願いしたら迷惑かな……」
そんな気持ちから、本当に伝えたいことを飲み込んでしまうことがあります。
しかし、介護は遠慮ではなく「連携」が何より大切なのだと、私は改めて感じました。
便で汚れたまま帰宅した母
先日、母がデイサービスから帰宅しました。
リハビリパンツは便でいっぱいになっていました。
職員さんからは、
「トイレにお声がけしたのですが、『行きたくない』と言われました。」
という説明でした。
もちろん、職員さんも忙しい中で対応してくださっていることは理解しています。
ですが、私は一つ疑問に思いました。
「本当に、それだけで終わってしまって良かったのでしょうか。」
レビー小体型認知症では「行きたくない」が本心とは限らない
レビー小体型認知症では、
* 判断力の低下
* 動くことへの不安
* 身体が思うように動かない
* 「面倒だから」という反応
などから、「行きたくない」と答えることがあります。
しかし、それは必ずしも「トイレに行きたくない」という意味ではありません。
我が家の場合、母はアルブミン値が低く、筋力も体力も落ちています。
立ち上がること自体が大きな負担です。
本人は「行きたくない」のではなく、
「行けない」
という状態だった可能性も十分考えられます。
もう一歩だけ工夫できなかっただろうか
もちろん、無理矢理トイレへ連れて行くことが正解とは思いません。
認知症の方に強引な対応をすると、
* 強い拒否
* 不安
* 恐怖
* 次回以降の介護拒否
につながることもあります。
だからこそ必要なのは、
力ではなく工夫です。
例えば、
* 少し時間を置いて再度声をかける
* 好きな話題で気持ちを和らげる
* 「一緒に行きましょう」と安心感を与える
* 車椅子を利用して移動の負担を減らす
* 二人でゆっくり誘導する
など、本人の負担を減らしながら支援する方法も考えられます。
介護のプロだからこそ、こうした工夫を家族は期待しています。
家族は「クレーム」を言いたいわけではない
私は決して職員さんを責めたいわけではありません。
毎日、多くの利用者さんを支えてくださっていることには本当に感謝しています。
しかし、
「家に帰ってから便で汚れたままだった」
という現実を見ると、家族としてはとても悲しくなります。
だからこそ、
「次回は、こういう方法も試していただけませんか。」
という相談は、決してわがままではないと思います。
家族が遠慮して何も伝えなければ、職員さんも改善したいと思っていても気づけないことがあります。
良い関係とは、何でも言い合える関係
私は最近思うようになりました。
良いデイサービスとは、
家族が何も言わない施設ではなく、
安心して意見を伝えられる施設なのではないでしょうか。
そして良い家族とは、
文句を言う人ではなく、
利用者本人のために一緒に考える人だと思います。
遠慮だけでは、より良い介護は生まれません。
感謝を忘れず、でも伝えるべきことは丁寧に伝える。
それが利用者本人の笑顔につながるのであれば、家族として大切な役割なのだと思います。
おわりに
介護は、家族だけでも、デイサービスだけでも成り立ちません。
だからこそ、お互いに遠慮するのではなく、信頼しながら意見を伝え合うことが大切です。
「母が少しでも安心して過ごせるように。」
その共通の目標を忘れずに、これからもデイサービスと良いパートナーとして歩んでいきたいと思っています。
