2026ツールドふくしま 80km M50 -55 予選通過 レース中に思ったこと
予選通過しただけなので、レースレポートとか、かっこいいものではない。
タイトル 「レース中に思ったこと」
朝食
朝2時半起床で朝食

おにぎり×1
ベーグル×1
フルーツ×1
パックごはん2つ、フルーツを食べるのが限界で、食が細い自分はレースの朝食を食べるのがしんどい。
レーススタートは7時。
3時間前に朝食を食べるのがセオリーなので、まだスタートまで4時間ある。
スタート地点まで高速で1時間かかるので、おにぎりとベーグルは移動中に食べることにした。結局食欲はいっさい湧かず食べられなかった。
補給食

水 500ml×1
マグオン 梅×3 グレープフルーツ×2
ブーストショット カフェイン200mg
カロリー摂取量のボトルには、
モルテン320
マルチデキストリン大量
電解質ミネラル
クエン酸
が入っていてジェルを摂取しなくてもゴールまで十分走れるけど、最近の研究によるデータでは大まかに言うと、ジェルも摂取出来るだけ摂った方がパフォーマンスと脚の残り方も全く違うらしい。結局全部使った。
コース

80kmクラスは最初の平坦が全カットされて、距離は短いけど、きつい山岳区間だけ走る感じ。
自分がイメージしていた頑張るポイント
①10分登り
②直後のKOMの登り5分
③5分登り
④15分登り
⑤ゴールへの激坂スプリント1分
戦略
ない。
現状弱すぎて戦略なんてカッコいいものはなく、先頭にくらいついて予選通過50位以内を目指すしかない。
スタート会場は仙人だらけ

このレベルのレースに出てくる人はみんな体が仕上がっていて、相当トレーニングしていると一目で分かる人ばかり。ウォーミングアップでローラーに乗る人は数百人いた中で1人しか見なかった。みんな実走してアップしている。
乗り方も綺麗で
やっべ
仙人みたいな人いっぺーいるな
と思った。
このスタート地点にいる人はみんな50歳以上だけど、全員体が引き締まっている。51の自分なんて若僧である。
その中に元プロ選手の方を2名お見かけした。
ブリヂストンの藤田晃三さん
バルセロナオリンピック代表。埼玉でチーム練習を一緒にして頂いた時とフォームは変わらずペダリング効率の高い綺麗な回し方で走っていかれた。優しい先輩である。
もう1人は真鍋和幸さん
こちらもアトランタオリンピック代表。ミヤタ、ニッポ、マトリックスと渡り歩いたヨーロッパで走ってきた本物の選手。特徴は背中が水平のダイナミックポジション。何度か実業団で同じレースを走ったけど、姿勢が低いから脇の下から後ろを見る真鍋さんと目が合う、しかも目が鋭い。ウォーミングアップですでに背中は水平に近かった。歳を重ねても変わらないポジションで乗れるのは、相当乗り込んでいるのではないだろうか。面識はないけど尖ったナイフのようなイメージの大先輩。
純粋に本物のプロはいつまでもかっこいいなと思った。
スタート

スタートしての下りで一気に前に出る、まだ30秒も経過してないのに、60km/h以上出ていてクレイジーなスポーツだと思う。登りもすぐにやってくるので、マスターズにしてはバッチバチな位置取りが厳しめ。各所で体がぶつかり合いフルブレーキの音もしながら突き進む。
いきなりしんどい
名もなき登りが現れペースがカチあがる。
もう400w以上出ている。
なんでこんな序盤からと思ったら、その先から狭くて路面が悪い下り区間に突入した。
だからか〜と思ったけど、皆さん百戦錬磨感ある。
私も試走していたので、この下り区間は段差が連続しつ出てくるのをチェックしていた。段差は腰を上げないとハンドルが取られる可能性があるから、全部腰を上げて吸収。どちらかというと左サイドの段差が高く、右は低いので右に位置どりして突入した。まもなく左側で吹っ飛ぶ人→バキバキ音が響く。
ほらねっ
右ですよ右
腰あげないと体重軽い人は吹っ飛びます。
その先には連続して工事区間で狭くなる地帯。
ここは後ろで入ったら絶対ダメだと思っていたので、しっかり位置どりして10番手辺りで何事もなく通過。
かと思ったら、隣の人がまだ浮いた砂に車輪を取られて
ズッサー
ガシャガシャ
後ろは振り返らないけど、あの区間で落車があったら完全にストップしてしまうので、かなりの修羅場になっていたはず。
そんな位置どりをしている最中に、先頭から一列になっている隊列に割り込もうと、ご丁寧に手信号を出してくる人がいる。
入れるわけないでしょ。
そりゃこっちも声が大きくなりますよ
あんたさっきから何回も割り込んでるのを私見てましたよ。手信号で合図を出して入れてもらえるそういうスポーツじゃないんですよ。
漢なら足を使って位置どりしろっ
勝負の登りへ
声を荒げている間もなく、ついに勝負の10分の登りへ。両サイドからもどんどん上がってきてポジションを取るには踏んで位置キープしないと位下り続ける。気合い入れて集中した。
ペースは5倍から6倍。
つらいけどこのまま行ってくれと願った。
あと3分のとこまで来た。
先頭がゴンゴンゴンとペースを上げる
メーターを見た435w
やべー終わる
ペース全然落ちない
がまん!
何回か唱えた!
でも残り1分で
ぐはぁぁ
っとオールアウトした、、
その瞬間に先頭の人数を、薄れゆく意識の中で数えた、5の10の、、35から40か。
50人まで予選通過出来るはず
無理すんな
弱い自分が出てきて、切り替えた。
遅れたメンバーでうまく回して、あと10人の枠に滑り込もうと。
一旦降ってKOMの短い登りへ突入。
すぐそこに先頭グループがいるので、ダッシュすれば追いつくように見える。
スパーン
かっ飛んでいく人がいる。
地獄の淵から自分だけは助かりたいと、死に物狂いでダッシュしていく。
ラストチャンスである。
でもですよ、
冷静に考えてさっき遅れたのに、ダッシュして追いついても、その先5分は登るから、追いつた瞬間オールアウトしてバックファイヤーするんですよ。一瞬下ったから行ける気がするんですよね。
それで何人かバックファイヤーしていきました。

ここからの戦い
ここは冷静に諦めてペースを刻み、みんなで強調してこのグループを維持する事に集中。後ろから追いついてくる人はいないけど、前から落ちてくる人をキャッチしながら、後半のハイスピード区間に向けて出来るだけ集団の人数を増やした方がいい。登りはテンポ、平地下りは先頭交代でスピード維持して素晴らしい協調体制が築けいる。
光が抜き去った
後半の15分の長い緩斜面の登りで、バイク審判がクラクションを鳴らして抜き去った。別カテゴリーの先頭が来たのは分かった。
2名がシャーっと通り過ぎていった。
とくに苦しそうでもないし、自分達の倍くらいスピード出ているし、
速くね
光か
誰かがそう言った。
もう爆笑である。
光にしか見えなかった
富士ヒルクライムや乗鞍ヒルクライムで優勝する選手2名だった。
あれ平地のスピードだろ笑笑
猛追する第2集団
さらにそれを追い上げる選手が、我々第2集団に追いついたいてきた。3名の選手と一瞬になり最初は彼らの邪魔をしないように、後ろについていたが誰かが先頭交代に加わったのを皮切りに全員での先頭交代が始まる。
彼らも前に追いつきたいし、我々もスピードを維持したいから利害関係は一致。グランフォンドでは良くある、違うクラスごちゃ混ぜ走行。下り基調をずっと50km/h以上出して先頭交代。人数は全部で20人以上いる。
誰かが予選落ちする
先頭は多くみて40人
後ろは20人
予選通過は50人だから
この中から10人落ちる
先頭の人数は正確には分からないけど、この時はそう思っていた。
戦略を切り替える
10人に入るためには、
ここまで走ってきた感じでは、登りの足は5番手くらい。平地だと10番手くらいに感じた。
だからこのままハイスピード区間を先頭交代して足を消耗してラストスプリントに入るのはリスクがあると考えた。
もっとスピードを落としても、後ろが追いついてくる事はないし、ゴール4kmくらい手前の1.2分の厳しい登りでアタックして少人数にするのが自分にとってベストだと思った。
先頭交代には入らない
追いついきた別カテゴリーの選手が強いもんだから、みんな冷静さを失って同じスピードで足を使わされていく。自分たちだけならこんなハイスピードは維持しようとは思いもしないだろう。
自分は先頭交代に入るのをやめた。
誰も回れ入れとも言わないし、皆んな正義感の固まりで黙々と先頭交代をし距離を消化していく。
ラスト4kmの登りが来た
何が起こるのか静観していた。
別クラスの強い選手3名だけが抜けていった。
そこから集団のペースはがくんと落ちた。皆んなさっきの先頭交代でかなり消耗している。
あとはゴール前700mの登りスプリントだけに集中する。
ゴール
この集団の半分より前でゴールすれば予選通過出来ると思って登りに突入。風は右から吹いているから、皆んな風下に人を入れないように、左サイドに寄っている。僅かな牽制の間に最後尾から右サイドを上がり、5番手に位置どりしてスプリントが開始された。フロントギアがインナーに入っている選手は伸びなから、アウターに入っている選手の番手に入り絶対オールアウトしないように全開で踏んだ。登り切って3番手。この先に200m僅かな下りがある。
先頭の選手はここでオールアウトして失速。自分の前の選手はまだ伸びている、このままの順位でゴールでもいいかなと、弱い自分が出たけど、この1つの順位で運命が変わるかも!と思ってハンドルを投げ差し込み、このグループのトップでゴール。
結果は

26位で予選通過。
第2集団最後尾が54位だから、7人くらいは予選落ちしたから、あのグループから予選落ちした人もいた。
飯田から参加したメンバーも各カテゴリーで予選通過、本当に良かった。

世界選手権へ
おそらく生きているうちに1回しかないであろう日本で開催される世界選手権。優勝すれば世界チャンピオン。世界線はこんなレベルのレースではなくなる。
自分が昔フランスでレースをしていた時、同じ地域に40歳カテゴリーの世界チャンピオンがいた。ジャージは世界チャンピオンの証アルカンシェル、ビブショーツ は所属クラブ、ソックスはフランスチャンピオンのトリコロール。その価値を当時は知らなかったけど尋常じゃないくらい強かった。どう強いかっていうと、アタックは1発で先頭へ消えていく。自分達が集団先頭で何回もアタックして逃げを作るのに対して、彼は逃げが出来て1分くらい差がつくまで待って、自分だけしか行けない距離を開かせ、1発で逃げに乗っていく、もう別格。⚪︎ーピングも当然している。でもそういう連中と戦うのが世界選。チームからの給料とレースの賞金で家族を養う、マスターズプロは本場にしかいないガチプロ。
世界選手権優勝で、後に⚪︎ーピング陽性が出る人がいるが、彼らには生活がかかっている。日本でしかレースをしていないと知られる事がない世界。
世界選は自分のベストを尽くしたいとか言う人が、行く場所ではない。生きるか死ぬか。
それが8月30日ニセコで開催される。

