【ずぼら英語力】映画スターは知っているのに、動詞のstarは読めないぜ
英語のニュースを読んでいて、こんな文に出会いました。
Tom Hanks stars in the new film.
starsなんていうと、複数の星の?と思ってしまいますが、ここでのstarは動詞です。「トム・ハンクスが新作映画に主要キャストとして出演する」という意味になります。
日本語にも「映画スター」という言葉があります。それなのに、starを動詞として使う感覚には、ほとんどなじみがありません。
学校で習うのはplay
日本人が「演じる」と聞いて思い浮かべる英語は、まずplayでしょう。
He plays a detective.
彼は刑事を演じます。
ただし、playが示すのは具体的な役柄です。一方のstarは、演技の内容ではなく、作品の中で目立つ位置を占めることを表します。
He stars in the film and plays a detective.
彼はその映画に主要キャストとして出演し、刑事を演じます。
starは出演者としての立場、playは演じる役を示しているのです。
starは必ず「主役」なのか
辞書では、動詞のstarはよく「主演する」と訳されます。ただし、必ずしも物語上の主人公を演じるとは限りません。
日本語の「映画スター」も、有名な俳優という意味であって、その人がいつも主役とは限りません。英語のstarにも、「主要な出演者として登場する」という幅があります。
The film stars A, B and C.
この文も、3人全員が主人公という意味ではなく、「A、B、Cが主要キャストとして出演する」と考えるのが自然です。
主役であることを明確にするなら、play the lead role。脇役なら、play a supporting roleと言えます。
featuringとは何が違うのか
日本では、音楽で「A featuring B」という表現をよく見かけます。日本語では「フューチャリング」と発音されることもありますが、英語の発音に近いのは「フィーチャリング」です。
featureは、人や物を注目すべき要素として取り上げること。starは、その作品の看板となるような主要出演者を示します。ただし、どちらも日本語に一対一で置き換えられる言葉ではありません。
star in a film:主要出演者として出る、主演する
feature an actor:俳優を注目すべき出演者として登場させる
play a character:具体的な役を演じる
appear in a film:映画に出演する
名詞だと思っているから読めない
starそのものは、日本人にもよく知られた単語です。星、人気者、そして映画スター。ところが、英語では名詞がそのまま動詞になります。
An actor stars in a film.
俳優が映画に主要出演する。
A film stars an actor.
映画が俳優を主要キャストに据える。
日本語では「スターする」とは言わないため、英文に突然starsが現れると意味がつかめません。
難しい単語だから読めないのではありません。「知っている単語は名詞のはずだ」という思い込みが、理解を邪魔していたのです。
starを「主演する」と覚えるのは、最初の一歩としては正解です。ただし、いつでも主人公だと決めつけないこと。文脈によっては「主要キャストとして出演する」と捉えるほうが、英語の感覚に近いのです。
