🩹足の親指と、ひとつの反省
ある週末、私は冷蔵庫の掃除をしていた。
ドア側についた棚も外して、
せっせと拭き掃除。
そのときだった。
手が、すべった。
ドア側上部についていた
プラスティック棚が宙を舞う。
「あっ」
反射的にジャンプした私。
でも速すぎた。
着地したその足の上に、棚が落ちてきた。
しかも、ピンポイントで―
―裸足の親指の爪の上。

もう、悶絶。
震える。
息ができない。
声も出ない。🥶
ただ、その場で固まるしかなかった。
どれくらいそうしていただろう。
数分なのか、もっと長かったのか分からないまま――
家族が帰ってくる音がした。
「ただいま!」
息子と、夫の声。
私はとっさに、這うように、
隣の部屋へ移動した。
……というより、隠れた。
そして、無言で痛みに耐えた。
きっと「大丈夫?」「どうしたの?」と聞かれる。
でも、その問いに答える余裕はなかった。
今は..この痛みに耐えなければ…😣😰
「ひーひーふー..」「ひーひーふー..」
ラマーズ呼吸のようなものを繰り返す…
とにかく、
死にそうに痛い。痛すぎる。
キッチンからは、
ガレージに車があるから、ママはいるはずなのに、
どこにいった?
という会話が聞こえてくる。
それでも私は、
隣の部屋でひとり、静かに耐え続けた。
(この気持ち…分かってくれる人はいるだろうか....)
どのぐらいそうしていただろう…
しばらくして、ようやく痛みが少し引いた。
私は、足を引きずりながら
キッチンへ戻った。
「え? いたの?」
「どうして返事してくれなかったの?」
事情を説明すると、
息子と夫はすぐに救急箱を持ってきてくれた。
……ちなみに、冷蔵庫の片付けは、
そのあと二人がしてくれた。

私の親指はというと、
あの痛みのわりに、骨折はしていなかった。
でも――
爪が根元から取れてしまい、
完全に爪が戻るまで約5か月。
思っていた以上に、長い付き合いになった。
最初は、履ける靴を選ぶのに
とても苦労した。
ケガをしたとき
夫は何も言わなかったけれど、
実は、私はよく室内履きを履き忘れてしまい、
前から何度も注意されていた。
あの出来事以来、
さすがに絶対に履くようになった。
「反省……」
痛みと5か月の不便さを代償にして
しばらくの間、爪がなくて、
なんとも変な見た目になってしまった、
かわいそうな私の親指が
しっかり教えてくれたのだ。
皆様、室内履きは履いた方が良いです。
家の中も危険はいっぱいです。

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