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#40「仕事ができる人は、『会社を辞める理由』を感情だけで決めない」― 「嫌だから辞める」の先にある、自分でも気づいていない本当の理由を言語化する。―

Season2ではこれまで、

「仕事ができる人は何を考えているのか」

というテーマから、

レスポンス、素直さ、メモ、報連相、巻き込み力、信頼、質問、伝え方、聞き方、準備、振り返り、継続、休み方。

そして、

環境・会社・数字・一緒に働く人

まで掘り下げてきました。

仕事の解像度を上げるということは、

単純に「仕事ができるようになる」だけではありません。

自分が今いる場所を、正しく理解すること。

そして、

これからどこへ進むのかを、自分で選べるようになること。

今回は、まさにそこに関わる話です。


「もう、この会社を辞めたい。」

転職支援をしていると、

この言葉は本当にたくさん聞いてきました。

「上司が嫌です。」

「給料が低いです。」

「評価されません。」

「仕事がつまらないです。」

「会社の将来性が不安です。」

どれも、

辞めたいと思うには十分な理由です。

ただ、

私はそこで一つだけ確認していました。

「もし、その問題が解決したら、今の会社に残りたいですか?」

これを聞くと、

意外と答えが変わります。


「上司が嫌」なのか、「仕事が嫌」なのか

例えば、

「上司が嫌だから辞めたい。」

と言っていた人。

よく話を聞いてみると、

実は仕事内容そのものは好きだった。

でも、

上司との関係が変われば、

まだ頑張れる。

だったら、

「会社を辞める」以外にも選択肢があるかもしれません。

異動。

上司との関係改善。

部署変更。

働き方の変更。

もちろん、

簡単に解決できないケースもあります。

でも、

原因を切り分けないまま転職すると、

次の会社でも同じ問題にぶつかる可能性があります。


「会社が嫌い」と「今の環境が嫌」は違う

ここは、

かなり大事です。

会社そのものが嫌なのか。

今の部署が嫌なのか。

上司が嫌なのか。

仕事内容が嫌なのか。

待遇が嫌なのか。

働き方が嫌なのか。

成長できないことが嫌なのか。

評価されないことが嫌なのか。

一つひとつ分解してみる。

すると、

「会社を辞めたい」

という一つの感情だったものが、

いくつかの具体的な問題に変わります。

問題が具体的になれば、

解決策も考えられます。


「逃げること」が悪いわけではない

ここは誤解してほしくありません。

私は、

辞めること=逃げ

だとは思っていません。

本当に環境を変えた方がいいケースはあります。

無理を続けて自分を壊すくらいなら、

逃げてもいい。

合わない環境から離れることも、

立派なキャリア選択です。

ただ、

気をつけてほしいのは、

「辞めること自体」が目的になってしまうこと。

です。


「どこでもいいから辞めたい」は危険

転職活動をしていると、

「もうどこでもいいので。」

という状態になる人がいます。

これはかなり危険です。

なぜなら、

今の会社から離れることだけを考えているので、

「次の会社で何を実現したいのか」

が抜けているからです。

すると、

内定が出た瞬間、

「もうここでいいです。」

となってしまう。

そして数か月後、

「思っていた会社と違いました。」

となる。

これまでSeason2で何度も話してきた、

「転職しても同じ悩みを繰り返す」

という状態です。


私が退職理由で一番見ていたこと

転職支援をしていたとき、

退職理由を聞くと、

当然ですが、

会社への不満を話す人は多いです。

でも、

私は不満の内容だけを見ていたわけではありません。

むしろ見ていたのは、

「その経験をどう捉えているか」

でした。

例えば、

「上司が悪かった。」

だけで終わる人。

一方で、

「上司との関係で苦労しました。ただ、その経験から、自分はどんなマネジメント環境なら力を発揮できるのかが分かりました。」

という人。

同じ経験でも、

全然違います。


「他責」と「環境分析」は違う

ここも重要です。

会社に問題があることは、

当然あります。

上司に問題があることもあります。

だから、

「全部自分が悪い」

と考える必要もありません。

でも、

自分が何も変えられない人

になってしまうと、

次の会社でも苦しくなります。

大切なのは、

「会社が悪い」

で終わらせるのではなく、

「自分はこの環境から何を学んだのか」

まで考えること。

これができる人は、

転職してからも強いです。


転職する前に、この5つを考えてほしい

もし今、

「会社を辞めたい」

と思っているなら、

求人を探す前に、

一度これを考えてみてください。

① 何が一番嫌なのか

上司?

仕事内容?

待遇?

人間関係?

働き方?

将来性?


② それは今の会社で解決できるのか

異動で解決するのか。

相談で変わるのか。

自分の行動で改善できるのか。

それとも、

会社を変えないと難しいのか。


③ 次の会社で何を変えたいのか

「辞めたい」ではなく、

「次はこうしたい」

まで言葉にする。


④ それは本当に会社を変えないと実現できないのか

ここも重要です。

「成長したい」

なら、

今の会社でもできるかもしれません。

「年収を上げたい」

なら、

転職が必要かもしれません。

「マネジメントをしたい」

なら、

今の会社で機会を作れる可能性もあります。


⑤ 次の会社でも同じことが起きたらどうするか

これを考えておく。

例えば、

「上司と合わないから辞める。」

なら、

次の会社でも上司と合わなかったら?

「仕事が忙しいから辞める。」

なら、

次の会社も忙しかったら?

ここまで考えると、

自分が本当に求めているもの

が見えてきます。


転職は「嫌なもの」から逃げるだけではない

私が転職支援をしてきて、

ずっと大切だと思っていることがあります。

それは、

転職の目的を「会社を辞めること」にしないこと。

転職は、

今の会社を否定するためだけのものではありません。

次の自分をつくるための選択肢です。

だから、

「今の会社の何が嫌なのか」

だけではなく、

「次の会社で何を実現したいのか」

まで考えてほしい。


そして、ここでSeason1につながります

Season1で、

「転職は短距離走」

という話をしました。

私は今でも、

その考え方は変わっていません。

ただし、

短距離走だからといって、

何も考えずに走ればいいわけではありません。

走る前に、

方向を決める。

そのために、

自分を知る。

市場を知る。

会社を知る。

そして、

選択肢を比較する。

だから私は、

最初から一社に絞りすぎないこと

も伝えています。

複数の会社を見ることで、

初めて、

「自分が何を大切にしているのか」

が見えてくることがあります。


最後に

「辞めたい。」

そう思ったら、

無理に我慢する必要はありません。

でも、

その感情のまま求人を探し始める前に、

一度だけ立ち止まってほしい。

「私は、何が嫌なんだろう?」

そして、

「本当は、どうなりたいんだろう?」

ここまで言葉にできれば、

転職はかなり変わります。

「今の会社から逃げる転職」ではなく、

「自分の未来へ進む転職」

になるからです。

仕事の解像度を上げるというのは、

会社のことを詳しく知ることだけではありません。

自分自身の解像度を上げること。

これが、

キャリアを考える上で一番大切なのかもしれません。


次回予告

「仕事ができる人は、『転職理由』を未来の言葉で話す」

― 「なぜ辞めるか」より、「次に何を実現したいか」でキャリアの印象は変わる。―

面接で、

「退職理由を教えてください。」

と聞かれたら、

あなたは何と答えますか?

「上司と合わなくて。」

「給料が低くて。」

「会社の将来性が不安で。」

もちろん、

本当の理由を隠す必要はありません。

でも、

伝え方を間違えると、自分の可能性まで小さく見えてしまいます。

次回は、

  • 企業が退職理由で本当に見ていること

  • ネガティブな退職理由をどう整理するか

  • 「他責」に聞こえる人・「前向き」に聞こえる人の違い

  • 退職理由と志望動機をどうつなげるか

  • 私が「この転職理由なら応援したい」と感じた人の共通点

について、本音で解説します。

過去の不満を説明するだけでは、未来は伝わらない。

次回は、

「辞める理由」を「次に進む理由」へ変える方法

から、さらに転職の解像度を上げていきます。

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