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HSPの「陽の当たらない場所」で輝く強み

こんにちは、キャリートのキャリアコーチ深井です。

キャリートは、HSP気質の方でも安心して受けられるキャリアコーチングを提供しているところが特徴のひとつです。

このコラムnoteでは、HSP気質を自認する私が、「自分ってやっぱりHSP気質だよなあ、めんどくさいなあ」と思いつつも、そのめんどくさい自分と一緒に、いい感じに日々を過ごすヒントをお伝えしていきます。




8月も終わりに近づいてきましたね。

私は毎年ヒグラシの声が聴こえると、「夏も後半戦だなあ」なんて少ししんみりします。そして、むかしの夏の思い出をふと思い出すことがよくあります。

今年思い出したのは、大学時代に入っていたサークルでの出来事でした。

サークル活動はとても楽しかったのですが、素晴らしい強みをもっている仲間たちに、どこか劣等感を抱えていました。

でも3年生の夏、ある出来事をきっかけに、自分に少し自信をもつことができました。自分には「陽の当たらない場所でこそ輝く強み」があるのだな、と思えたからです。


🌞


私が入っていたのは、地域の子どもたちと一緒に、キャンプや外遊びをするサークルでした。

でも今振り返ると、なんであのサークルに入ったのか謎です。だって私は、アクティブでも、大勢でワイワイするのも、子どもと遊ぶのも得意ではないのです。おそらく、「自然のなかで、面白い仲間と過ごせそう」というざっくりした理由で入ったのだと思います。

サークルでは年間を通して様々なイベントを開催していました。なかでも毎年8月に3泊4日、40名ほどの子どもたちを連れて行く夏キャンプは、1年で最も大きなイベントでした。

サークルの仲間たちは、それぞれの得意分野を活かし、子どもたちを楽しませ、自分自身もキャンプを楽しんでいました。

体力自慢で運動が得意な先輩は、一日中子どもと鬼ごっこや木登り。虫の研究をしている後輩は、虫捕りをしながら専門知識をわかりやすくレクチャー。子守が得意な同期は、小さい子たちの見守り役。

ほかにも、カリスマ性がありリーダーシップのとれる人、器用に道具を使って工作を教えられる人、エンターテイナー気質で絶えず子供を笑わせている人などなど。

みんな、野外での活動や、子どもたちとのコミュニケーションに役に立つ能力や知識をもっていて、それを活かすことで周りの人の役に立ち、子どもたちも自分自身も楽しませていました。

しかし私はと言えば……最初に書いたとおりです。

この場所で活かせる強みがない。
これが私がサークルで抱えていた「劣等感」でした。


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しかし3年目の夏、初めて「これが私の強みかも?」と思えた出来事がありました。

キャンプ2日目の夜のことです。夕食の手作りピザを食べ終え、子どもたちは順番にシャワーを浴びに行っていました。19時くらいだったと思います。

テントエリアのすぐそばには小さな東屋があって、私はそこでしばし休憩していました。日中の暑さが少し和らぎ、夜風が気持ちよかったのを覚えています。星もよく見えました。

そこに、同期の男子が女の子を一人連れてやってきました。彼女はたしか小学3年生でした。

暗いなか、なぜわざわざこちらに歩いてくるのだろうと不思議でしたが、東屋のライトの下に2人が行き着くと、さらに疑問は深まりました。女の子は泣いていて、同期の男子は困り顔だったのです。

泣いている理由を聞くと、彼女はこう答えました。
「急に涙が止まらなくなっちゃったの」

困り顔の男子も「どうしていいか分からなくて……」とさらに眉を下げました。そして、彼女に頼まれて私を探しに来たのだと言いました。

なんで私なんだろう、と驚きました。

泣いている女の子は、私が1年生のときからイベントに来てくれていた子だったので、確かによく知ってはいました。でも取り立てて彼女に慕われるようなことをしていたかと言えば、思い当たる節がありません。他のメンバーの方が、よほど彼女と親しいはずだと思えました。

それでも泣いている女の子を無碍にするという選択肢はありません。彼女は私の隣に座り、同期の男子は持ち場に帰っていきました。

彼女は「なぜだか涙が出てきちゃうの」と繰り返しながら泣いていました。しゃくりあげるでもなく、絞り出すでもなく、淡々と同じペースで、絶え間なく涙をこぼしていました。

どうしたらいいか、わかりませんでした。同期の男子と同じくらいか、それ以上に私は戸惑いました。なので、黙って隣に座っていました。

そのときふと、自分の子どもの頃を思い出しました。私も、地域の子どもたちで行くキャンプに参加したことがありました。そして隣に座る彼女と同じように、夜にすっかりさみしくなって、泣いたことがありました。

彼女は、端的に言えばホームシックになってしまったのでしょう。20歳だった当時の私は、そのさみしさが、いずれ過ぎ去り、なんでもなくなってしまうものだと知っていました。

でもそのさみしさが、小学3年生の子どもにとっては、とても一人では抱えきれないほど不気味で恐ろしいこともまた、知っていました。

彼女の涙が止まるまで、どれくらいの時間が経ったのかは覚えていません。いつしか彼女は泣き止んで「もう大丈夫」とつぶやきました。そして二人で、テントへ帰りました。

もしかすると、やさしく肩を抱いてあげたり、色々と話を聴いてあげたりと、できることは他にもあったのかもしれません。「ただ黙って隣にいる」ことが正解だったのか、今考えてもわかりません。

ただこのとき、私は初めて、キャンプで誰かの役に立てたと感じました。

アクティブさも、知識も技術も、深い母性もない。
カリスマでもエンターテイナーでもない。

だけど、ふとさみしくなってしまった人のそばにいることはできる。みんなが楽しそうななか、ひとり不安や孤独に見舞われてしまった人が、強がらずにいられる場所になれる。

目立たないかもしれないけれど、自分にも役に立てることがあるという感触を、たしかに得た出来事でした。


🌝



自分には他の人たちのような強みがない。
自分は役に立たない。

これを読んでいるあなたは、そんなふうに感じた経験があるでしょうか。もしかすると、いま働いている職場で、劣等感を抱いたり自信を失くしたりしている方もいるかもしれません。

そんな方へ、その気持ちを和らげるヒントを3つ、お伝えしたいと思います。


1.その環境で「評価されやすい能力」を理解する

私の所属していたサークルでは、「アクティブさ」や「子どもとのコミュニケーション力」がとても重宝され、評価される能力でした。だからこそ、それらが低めだった私は、そこにいるだけで劣等感を抱いていました。

でももし「一人で静かに活動する」や「大人と1対1で関わる」ことが前提となる環境だったらどうでしょう。評価は逆転していたかもしれません。

その環境で評価されやすい能力は何かを理解しているだけでも、無駄に落ち込まずに済みます。あなたがいま、職場で劣等感を感じているなら、「評価されやすい能力」にばかり注目しているだけかもしれません。「目立たないけれど大切な能力」に気づいていけるとよいですね。


2.HSP気質の特徴=強み

「目立たないけれど大切な能力」は、HSP気質と結びつけて考えてみると具体的にイメージできます。

キャンプの夜、女の子に私がしたのは、本当に些細なことでした。ただ、彼女の不安定な気持ちを感じながら、隣に座っていただけです。そこには専門的な技術も知識も、気の利いた言葉もありません。でも女の子に落ち着いてもらうことができました。

ただ「待つ」ことを選ぶ「慎重さ」。
女の子の不安や戸惑いへの「共感」。
彼女の言葉や仕草の小さな変化への「敏感さ」。

HSP気質の特徴とされる、深い思考や共感性、気づく力などが、功を奏したのかなと思います。

その場の勢いについていけていない人や、プレッシャーに耐えている人、少数派だけど大切な意見……。そういう「目立たないこと」に気づき、心を寄せ、丁寧にかかわっていく。HSPの気質は、こういうときに力を発揮します。

HSP気質は「優柔不断」「感情に流されやすい」「刺激に弱い」など、マイナス面ばかりに目が行きがちです。でも裏を返せば、それは人の気持ちの変化やSOSに気づき、複雑な心に寄り添い、思慮深い判断ができる力でもあります。これは、チームや組織のなかで、きっと確かな価値になり得る力です。


3.頼まれごとは、強みのヒント

でも、こういうHSP気質由来の力は、目立ちません。だから気づくのがむずかしいです。

そんなときには「頼まれごとを思い出してみる」とよいかもしれません。

私は、泣いてしまった女の子に指名されたと知り、「もっと適任者がいるのでは……」と驚きました。でも理由はどうあれ「頼まれた」のは事実です。そしてそこから、自分の強みに気づくことができました。

こういう「なぜか頼られた」という場面、あなたにもきっとあるはずです。「なぜかこんな人に、こんなことを相談されやすい」とか、「そういえば、気づけば任されていることがある」とか。

そんなときつい、「たまたまだろう」「他に頼める人がいなかっただけ」と流してしまっていませんか。でもそれは、自分では気づいていない強みのサインかもしれません。「なんで自分に?」と思った依頼ほど、立ち止まって振り返ってみてください。


🌞🌳🌝



陽の当たらない場所にも、輝く強みがあります。

目立たないから見つけづらいけれど、些細な瞬間や忘れてしまっている出来事の中に、それはたしかに隠れています。

夏の終わり、すこし落ち着いた時間をとり、過去の思い出を振り返ってみてはいかがでしょうか。

もし誰かとしゃべりながら昔を振り返りたい場合は、キャリートのコーチもお相手にもなれます。コーチは話を聴くプロなので、一人ではたどりつけない記憶に再会できるかもしれません。

ご興味が湧いた方は、こちらからご予約してみてくださいね▼

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