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男子が料理を好きになる理由|小4で台所を任せたら自走力が育った

あなたのお子さんに、料理を教えたことがありますか。
私は「教えた」ことがありません。ただ台所を渡しただけです。コロナ禍の春休み、小4の息子に。

きっかけは2020年の春。コロナによる休校でした。

突然始まったオンライン生活の中で、私が選んだのはオンラインスクールへの参加でした。そこに料理レッスンがあったのです。

子どもが一人で安全に作れるよう、包丁ではなくはさみを使い、火ではなくレンジを活用する。そんな工夫が凝らされた内容から始まりました。最初は「まあやってみれば」くらいの気持ちでしたが、長男はあっという間にはまっていきました。

気づけば難易度の高いレッスンにも自ら参加するように。シャルロットケーキ(ヘッダー写真)を作り、飾り切りに挑戦する。すべてオンライン、すべて自分の手で。

バラのようなりんごパイ


2020年、もうひとつの大きな出来事

実はこの時期、もうひとつの大きな出来事が重なっていました。2020年5月、10歳差の妹が生まれたのです。

夫は育休を取得する予定でしたが、コロナ禍の影響で断念せざるをえませんでした。フルリモートで家にはいるものの、朝から夕方までリモート会議が続き、日中はほとんど頼れない状況。夜の家事は助けてもらえましたが、昼間の育児と家事は実質私一人でした。

そんな中、小4の長男を頼らざるをえなかった。料理を「やらせてみよう」ではなく、「やってもらわないといけない」という現実があったのです。

必要に迫られて始まったことが、気づけば彼の大きな武器になっていた。改めて振り返ると、あの怒涛の2020年は、わが家にとって転換点だったのかもしれません。

キットが、自信になった

その後、私がオイシックスのミールキットを与えてみました。食材と手順がセットになっているキットなら、「あるもので何かを作る」という応用力がなくても取り組める。指示通りに動くところから始めて、少しずつ「自分で作れる」という感覚を積み上げていく——これも旅育や受験期の「スモールステップ」と同じ発想でした。

そしてこれが、見事にはまりました。

「あの班になりたい」

中学校の野外学習。テキパキと仲間に指示を出しながら、自分は黙々と野菜をカット。クラスで一番早くカレーが完成したのは、長男の班でした。

その後の家庭科の実習では、「あの班になりたい」と言う子が続出したそうです。

10歳下の妹の遠足弁当に、卵焼きを焼いてくれたこともありました。私が不在の日の夕食を任せられるようになったのも、この頃からです。

そして高校の自己紹介で、彼は言ったそうです。「特技は料理です」と。男子でそう言える子は、ほとんどいなかったと。

コロナ禍が結んだ、画面越しの縁

あのオンラインレッスンの先生とは、今もつながっています。画面越しの縁はその後リアルへと広がり、直接会いに行ったこともありました。高校合格を伝えると、我が事のように喜んでくれました。

思春期男子の本人は、自分からコンタクトを取ろうとはしませんが(笑)。それでも、画面の向こうから始まった料理の縁が、こんなふうに長く続いているのは、コロナ禍の数少ない贈り物だったと思っています。

「生き抜く力」は、キッチンにもあった

旅で判断力を育て、お金の習慣(別記事で)で管理力を育て、そしてコロナ禍のキッチンで自立力を育てた。

どれも、私が「こうなってほしい」と設計したものではありませんでした。ただその時々で、目の前にあるものを与えただけ。

必要に迫られて、ただ目の前のことをやってきた。でも振り返ると、それがすべてつながっていた。「生き抜く力」は、日常のあちこちに種が落ちていたのだと思います。

次回は、そのすべての原点となった旅の話を。わが家の旅育は、フィンランドから始まりました。


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あーさー|旅育×中小企業診断士×3児の母 旅育の糧にさせていただきます。ありがとうございます。