真理の輝き(Veritatis Splendor)による典礼の解放 《ベネディクト16世『愛の秘跡』の正統性・真善美の再統合と「美の道(Via Pulchritudinis)」》 01
第1章: 序論 「真理はあなたを自由にする」
第1節 問題の所在: 使徒的勧告『愛の秘跡』をめぐる論争
1.1 『愛の秘跡』とその神学的意義
2007年2月22日、教皇ベネディクト16世は、使徒的勧告『愛の秘跡(Sacramentum Caritatis)』を発布した。この文書は、2005年10月に開催された第11回通常シノドス「教会の生活と使命の源泉また頂点としての聖体」の成果を受けて作成されたものであり、第二バチカン公会議後の典礼刷新を総括し、今後の方向性を示す画期的な文書である。
『愛の秘跡』は、三部構成からなる。第一部「信じるべき神秘としての聖体」では、聖体の秘跡神学が展開される。第二部「祝うべき神秘としての聖体」では、典礼の適切な祝い方、すなわち「祝祭の技法(Ars Celebrandi)」が論じられる。第三部「生きるべき神秘としての聖体」では、聖体と倫理的生活の関係が扱われる。
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