真理の輝き(Veritatis Splendor)による典礼の解放 《ベネディクト16世『愛の秘跡』の正統性・真善美の再統合と「美の道(Via Pulchritudinis)」》 06
第6章【結論】自由への招きとしての典礼 真理の輝き(Veritatis Splendor)が開く解放の道
本論文は、第2バチカン公会議以降の典礼改革が、「理解可能性」と「司牧的実用性」を追求するあまり、典礼が本来備えていた客観的な「超越性」と「美(Pulchritudo)」を失い、「世俗化」と「自己言及的な親睦会」への変質を招いたことを論証してきた。第1章において、我々は形而上学的・教父学的基礎を確立し、第2章から第4章において、建築・祭具・祭服・音楽・所作という具体的な典礼の諸要素が、いかに「真理の輝き」を体現するかを明らかにした。第5章においては、伝統の継続性と受肉した叡智(ソフィア)の顕現が、現代人を「閉ざされた時間」から「真の未来」へと導くことを論じた。
本章において、我々は論文全体を総括し、教皇ベネディクト16世が提示した「美の道(Via Pulchritudinis)」が、単なる美学的選好ではなく、『典礼憲章(Sacrosanctum Concilium)』と『ローマ・ミサ典礼書の総則(Institutio Generalis Missalis Romani)』の真の精神に基づく「神学的必然」であることを最終的に論証する。そして、「真理はあなたを自由にする(ヨハネ8:32)」という福音の約束が、典礼における美の回復を通じて、いかに現実化されるかを宣言する。
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