ふじこ社長~日本株~260824
まあ、いい金額である。
10,619円。
これは、ちょっといいディナーひとりぶん。 あるいは、居酒屋でしこたま飲んで食べた夜。
もしくは、ものすごく奮発して買うワンピース。
「今日は特別よ」と財布の紐をゆるめるには、ちょうどいい。 そんな金額である。
そして私は思う。
これを誰かに奢ってもらったら、 たぶん私は、ものすごく恐縮する。
「えっ、いいの? 本当に?」 から始まり、 「すみません、ありがとうございます」 を何度も言い、 帰宅してからも 「いや、でも……あんなにしてもらって……」 と、ひとり反省会を開催する。
プレゼントでも同じ。
嬉しい。 そりゃあ、めちゃくちゃ嬉しい。
でも、 嬉しさと恐縮が 同じ皿に盛られて出てくる。
貧乏性とは、 こういうところにも現れる。
ところがっ!!
日本企業からいただく10,619円には、 遠慮がない。
「あざーっす‼️」 である。
ありがたーく、いただきます。
そして、また次の投資へ。 あるいは猫のために。 あるいは美味しいものへ。
つまりこれは施しではない。
日本企業と私の、 小さな経済活動なのである。
……ということにしておこう。
今日も暑かった。
暑い日に働いた自分をねぎらうため、 箱で買っておいたあずきバーを貪る。
一本ではない。
「箱で買った」という事実が、 私に複数本の選択肢を与えている。
すばらしい。
そして猫を腹の上に乗せる。
ひんやりしたあずきバーを食べ、 腹の上には猫。
人間界ではいろいろあるが、 この時間だけは、 だいたいすべてうまくいっている。
明日のことは、 明日の私に任せよう。
今日はもう、 日本企業に感謝し、 あずきバーを食べ、 猫を腹に乗せて眠る。
これ以上の夏の夜が、 いったいどこにあるというのだ。

