【スト6】EVO 2026、MenaRD優勝の裏で「エントリー43%減」──EVO買収問題に揺れる海外の格ゲーコミュニティ
何が起きたのか(3行まとめ)
EVO 2026(ラスベガス)のスト6部門は、MenaRDが優勝
スト6は4年連続で最多エントリーを維持し、王座は健在
しかしエントリー数は前年から43%減。その背景をめぐって海外が議論中
華やかな優勝の裏で、「EVOという大会そのものの今後」が海外の格ゲーコミュニティ(FGC)で大きな話題になっています。
まずは結果から:MenaRDが頂点に
EVO 2026のスト6部門を制したのはMenaRD(ドミニカ共和国)。2位にShigematus(日本)、3位にKilzyou(フランス)と続きました。トップ8には日本勢も複数入り、相変わらず国際色豊かな戦いになりました。
競技シーンとしてのスト6は、依然として世界最大級。EVOでも4年連続でエントリー数トップを守り、"格ゲーの主役"の座は揺らいでいません。
正直なところ、今回のEVOは仕事が忙しくてあまり試合を追えませんでした。それでもMenaRDの優勝は結果を見て「さすが」と思いましたし、こうして世界の舞台でスト6が盛り上がっているのを知るだけでも、いちプレイヤーとして嬉しくなります。
話題の核心:エントリー数「43%減」という数字
盛り上がりの一方で、コミュニティがざわついたのが登録者数です。スト6部門のエントリーは、前年の4,228人から2,414人へと約43%減少。大会全体でも、参加者は前年から3割ほど減りました。
トップは維持したものの、この落ち込みの幅は無視できない大きさ。「なぜこんなに減ったのか」をめぐって、いくつかの見方が交錯しています。
見方①:「日程と旅費」という現実的な要因
EVO運営のゼネラルマネージャーは、減少の理由として主に2つを挙げています。ひとつは開催時期が例年の8月から6月に前倒しされ、参加登録の期間が圧縮されたうえ、多くの参加者の旅行計画と噛み合わなかったこと。もうひとつはラスベガスの旅費高騰です。
つまり「格ゲー人気が落ちたわけではなく、参加のハードルが上がっただけ」という説明ですね。実際、後述するようにEVO Japanは記録的な規模だったので、この見方には一定の説得力があります。
個人的には、大会の日程が多少動くこと自体はそこまで気になりません。自分にとってはいつ開催でも構わない。ただ、実際に現地へ足を運ぶ選手にとっては、時期や旅費が参加を左右するというのは、言われてみれば確かにその通りだなと思います。
見方②:「オーナーシップ問題」への反発
もう一つ、海外で大きく語られているのが、EVOの運営体制の変化です。EVOは2026年2月、サウジアラビアの国家プロジェクト「Qiddiya City」系の企業によって、完全に買収されました。
これに対しFGCの一部からは反発の声が上がっています。著名な解説者・分析者の中には、サウジ系のイベントをボイコットする意向を公にした人もいます。Redditなどでは「大きな大会に頼りすぎず、地元の草の根大会を支えよう」という主張も広がりました。
背景には、「スポーツウォッシング」(スポーツやイベントを通じて国のイメージを良くしようとする動き)への懸念があります。運営側は「EVOの伝統・価値・アイデンティティは変わらない」と表明していますが、その言葉を額面通りに受け取れない、という人も少なくありません。
ただし、エントリー減少がどこまでこのボイコットによるものかは、正確には測れないとされています。日程・旅費といった現実的要因と、オーナーシップへの反発。どちらも影響していそう、というのが実際のところです。
正直に言うと、自分はこの買収の是非を強く判断できる立場ではありません。ただ一プレイヤーとして思うのは、運営が誰であれ、大会そのものがより良くなって、選手が良い環境で戦えるならそれがいちばん、ということ。もちろん、長く大会を支えてきたコミュニティが不安を感じるのも理解できます。
対照的なのは「EVO Japan」の大盛況
興味深いのが、同じスト6でも地域によって数字が正反対だったこと。2026年5月に東京で開かれたEVO Japanのスト6部門は、7,168エントリーを集め、「単一の格闘ゲーム大会として史上最大」としてギネス世界記録に認定されました。優勝は、元EVO王者Punkを破って無敗で駆け上がったYamaguchi(日本)。
「ラスベガスは激減、日本は世界記録」というこの対比は、格ゲー人気そのものが衰えたわけではないことを示しています。同時に、大会が抱える問題が"地域によって温度差がある"ことも浮き彫りにしました。
日本のプレイヤーとして、EVO Japanのあの盛り上がりは素直に誇らしかったです。この熱がこの先も続いてほしいし、欲を言えば、スト6だけでなく他の格闘ゲームにもこの盛り上がりが広がっていってくれたら、もっと嬉しいなと思います。
まとめ:数字の裏側にあるもの
EVO 2026は、「王座は守った、でも足元は揺れている」という複雑な大会になりました。優勝の輝きと、エントリー減少という現実。そのどちらも、今のスト6の姿の一部です。
大会の運営体制をめぐる議論は、正直、簡単に答えの出るものではありません。それぞれの立場に、それぞれの言い分がある。だからこそ、こうして長く語られているのだと思います。
一プレイヤーとしての結論
自分はやっぱり「大会がより良くなること」を一番に願っています。運営体制をめぐる議論に簡単な答えは出せないけれど、この先EVOが、そしてスト6の競技シーン全体が、多くの人に「良くなった」と思える方向へ進んでいってほしい。それが素直な気持ちです。
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