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Apple、MacとiPadを2〜3割値上げ。でも"犯人"はAppleじゃありません

「次のパソコン、待てば安くなる」と思っていませんか??
その常識が、6月25日に静かに崩れました!
「値段はもういいので、とにかく数を確保させてください」
これは今、半導体メーカーと私が交わしている会話そのもの!半導体材料に10年以上携わる現場から、今日はこの話をします。

この記事でわかること

音声でも解説しています!ぜひこちらもお聞きください!👇

第1章|3カ月前に出たパソコンが、もう値上げされました

数字で話します。
Appleは6月25日、MacやiPadなどの価格を世界で引き上げました。日本向けの最低価格は、2〜3割の値上げです。

  • MacBook Neo:11万9800円(20%アップ)

  • MacBook Air:4万円アップで20万円超

  • iPad:7万4800円

  • iPad Pro:20万9800円(2割以上アップ)

  • Vision Pro(VRデバイス):64万9800円(8%アップ)

注目してほしいのは、MacBook Neoです。
この機種、2026年3月に「10万円を切る値ごろ感」を売りに発売されたばかりでした。
それが発売から約3カ月で見直しを迫られた。
廉価版として出したの、もう値上げ!?衝撃ですよね。
これは普通ではありません。
しかも、これはAppleだけの話ではないんです!

  • 任天堂:Nintendo Switch 2を5月に1万円(約20%)値上げ

  • シャープ:7月発売のAQUOS新機種を、従来比1.5倍の直販価格に設定

そして25日の米国株式市場では、アップル株が一時、前日比7%安まで売られました。値上げで顧客が離れるリスクを、市場が織り込んだのです。
各社がバラバラに値上げしているように見えて、実は同じ一つの原因で動いています。

第2章|「Appleが強気だから」は誤解

「Appleがまた強気に値上げした」
このニュースを見て、そう感じた方も多い。でも実態は違います。
犯人は、Appleではありません。「メモリー」という部品です。


メモリーとは、パソコンやスマホが情報を一時的に覚えておくための部品で。机の広さに例えると分かりやすい。机が広いほど、たくさんの作業を同時に広げられる。あの「サクサク動く/重い」を決めているのが、このメモリーです。
代表的なものに、短期記憶用のDRAM(ディーラム)と、長期記憶用のNAND(ナンド)があります。
難しい名前ですが、要は「スマホもパソコンもゲーム機も、これがないと動かない」という、機械の中核部品だと思ってください。
では、なぜこのメモリーが急に高くなったのか。
AIです。

  1. ChatGPTやGeminiのようなAIを動かす巨大なデータセンターが、世界中で猛烈に増加中

  2. AIは大量のメモリーを食べます。とんでもない使用量

  3. だからメモリーメーカーは、儲かるAI向けの高性能メモリーに、工場の生産能力を一気に振り向けた

  4. その結果、私たちのスマホやパソコンに使う「普通のメモリー」に回す分が足りなくなった

この流れです。
品薄になれば、値段は上がります。Appleはこう説明しています。
「AIデータセンターの拡大でメモリー需要が異常に急増し、部品価格がこれほど短期間に大きく上がったことはなかった」
つまり、Appleは値上げした側ではなく、値上げを"させられた"側!
ちなみに今回、iPhoneは値上げの対象から外れました。でも安心はできません。iPhoneだってメモリーを大量に使います。Apple自身が「価格改定を迫られる可能性がある」と認めています。これは時間の問題なんです。

第3章|これは一過性ではない。第二波が来ている!?

ここからが本題です。
「一時的に高いだけでしょ?すぐ戻るよ」


そう思いたい気持ち、よく分かります。でも、数字がそれを許さない。。。
米モルガン・スタンレーの6月時点の調査によると、短期記憶用のDRAMの価格は、1年前と比べて6倍以上になっています。6倍です。1割でも2割でもありません。
そしてメモリー世界大手、米マイクロン・テクノロジーのCEOは6月24日、こう述べました。
「2027年以降も供給逼迫の状況が続くと予想する」
来年で終わる話ではない、ということです。
なぜそこまで長引くのか?
理由はシンプルです。
AIの需要が「構造的」に増加しているからです。
一時的なブームではなく、社会の土台がAIに乗り換えている最中だから、メモリーを食べ続ける
一方で、新しいメモリ工場が立ち上がって供給が追いつくには、何年も。
需要は爆発、供給は数年遅れ。このズレが続く限り、値段は下がりません。
まだ、これからです。

第4章|現場から見えていること

ここからは、ニュースには出てこない話をします。私が今、現場で見ていることです。
私はいま、半導体メーカーに材料を売る立場で、値上げを"提案せざるを得ない"状況が続いています。


理由は3つあります。

  1. AIの普及で、材料そのものの需要が逼迫していること。

  2. ホルムズ海峡(中東の海上輸送の要所)の問題で、物流に影響

  3. 原料価格そのものが高騰していること。

ここまでは、まあ分かる話かもしれません。驚くのはここからです。
値上げを提案された半導体メーカー側の反応が、昔と全く違うのです。
普通なら「高い、もっと下げろ」と交渉が長期化します。でも今は違う。
彼らの第一目標は「値上げを受け入れてでも、まず供給を確保すること」なんです。
値段の交渉より、量と納期の確保。優先順位が完全に逆転しています。
だから今、値上げがある程度通りやすい、異常な環境になっています。
そして、どのメーカーも、今いちばん優先しているのは、たった2つです。

  1. 歩留まり(良品率)の最大化。歩留まりとは、作った半導体のうち、ちゃんと使える良品の割合のこと。

  2. 供給量を、いかに伸ばすか。

需要があまりに大きすぎて、「良品をどれだけ多く作れるか」だけに、業界中が集中している。これが今の現場のリアルです。
過去にも半導体不足はありました。でも、質が違います。
コロナのときの不足は、物流の混乱と一時的な需要が原因で、落ち着けば元に戻りました。
今回は、AIという構造的でずっと続く需要が相手です。「波が引くのを待つ」やり方は、今回は通用しません。

第5章|あなたの「次の1台」に何が起きるか

これ、遠い話ではありません。あなたの財布の話です。
メモリーは、ほぼすべてのデジタル製品に入っています。だから影響は、もう生活のあちこちに出ています。

  • パソコン・タブレット → すでに値上げ済み。

  • ゲーム機 → Switch2が1万円上がりました。

  • スマホ → iPhoneは今回見送りでも、Android勢はすでに1.5倍も。

  • AIサービス → 裏側のコストが上がれば、いつか月額料金に乗ってくる。

待てば安くなる。これまでの常識でした。でも今は、下がる理由が一つもない。
待っても、戻りません。 むしろ、次の値上げが来るかもしれません。
数カ月後の値札に、今この瞬間のメモリー価格が反映されていきます。

第6章|煽らず、最後に一つだけ

ただし、「だから今すぐ買え」とは言いません。

焦って必要ないものまで買うのは違います。大事なのは、焦って動くことではなく、知って動くことです。

今日、ここだけ分かればOKです。

値上げの正体は、Appleではなくメモリー。しかもAI需要が構造的だから、2027年以降も続く可能性が高い。

これさえ頭の片隅にあれば、これからの値札の見え方が変わります。
「なんで高いんだ」とイライラするのではなく、「ああ、あのメモリーの話か」と背景が見える。納得して選べるようになります。
知っている人は、買い替えのタイミングを自分で設計できます。
知らない人は、ただ「高くなったなあ」と払い続ける。
同じ商品を買っても、その差は大きいと思うんです!
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@Kohei127_
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