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犬を前に、魔女化しかけちゃったよ

こんにちは。赤道近くの島国に暮らすMarco(38)と申します。

私は犬が苦手です。
正確に言うと、わんちゃんは好きですが、狂犬病に怯えています。

インドの青い街、ジョードプルで野犬に襲われて以来、
繋がれていない犬のそばを通ると、足がすくむようになりました。

毎年、年始の目標は「今年も犬に噛まれない」です。

この後3匹の野犬に囲まれるなんてつゆ知らず、
「可愛い〜!」と撮影に勤しんでいた。

そんな私が今暮らしている家から最寄りのスーパーまでは、300メートル。

これまではバイクを使っていましたが、
このところ、健康のためにその道のりを歩くようになりました。

でも、たったの300メートルに放し飼いの犬がうろうろ…

この街でも狂犬病が発生していますが、多くはワクチンを打っていません。

犬のそばを通り過ぎる時、周りに現地の人がいる場合は
彼らを盾にするように歩く。(すみません笑)

とにかく背後から犬が忍び寄ってきていないか数秒に一度振り返る。アサシンに狙われてるのかってくらいに。

ある日、大きな門の横を通り過ぎようとした時でした。
門の隙間から、小さな黒い犬が飛び出してきました。

私の目の前に立ちはだかり、全身を使って叫びます。

「キャン! キャンキャンキャンキャン!!!!」

明らかに怒っています。
体は小さいけれど、門番としては十分すぎる迫力です。

「うわぁ!」

私は情けない声を上げて、後ずさりました。
完全なる不意打ちでした。

門番としての役割を全う中

道ゆく人が、その光景を見て笑っています。
犬は、私が門から数メートル離れると、それ以上追っては来ませんでした。

以来、私は門の反対側の端っこを歩くようになりました。
それでも時々あの黒い犬は、勢いよく飛び出してきます。そして吠えます。

ある日、ふと思いました。

『この子、ちょっと大きくなってないか?』

門の隙間を見て、計算する。

『ーーもう少し大きくなれば、通れないサイズになるはず』

不意に、自分の発想が童話『ヘンゼルとグレーテル』でヘンゼルを太らせようとした魔女みたいだなと思い、ちょっと可笑しくなりました。

大きくなあれ。
大きくなあれ。

もちろん人様の犬なので勝手にご飯をあげることはできません。

でも私はたぶん、近所に住んでる誰よりも
この小さな門番の健やかな成長を願っているのです。

大きくなあれ、大きくなあれ。ヒッヒッヒ、と。

最後まで読んでくださりありがとうございました☺︎

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