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Vol.53 コロッケ

私の両親は共働きだったので、
小さい頃は祖母が毎日ごはんを作ってくれていた。

祖母の料理はとてもおいしくて、
肉うどんや、ゴマ鯖が本当においしかった。

ゴマ鯖も大きな鯖を買ってきて、
1本1本骨を取ってくれていた。

中でも祖母が作るコロッケは絶品だった。
俵型でこぶしの大きさくらいあるコロッケだった。

学校から帰ると、
祖母が晩ごはんのコロッケを揚げていて、
私はおやつに3つも食べていた。

揚げたてのコロッケは本当においしくて、
おやつに3つ食べたのに、
夜ごはんにはさらに4つ食べるのだ。

小さい頃はなんであんなに食べることができたんだろうと
本当に不思議である。

祖母が作る料理はどれも手が込んでいて、
でもそれが当たり前だと思っていた。

でも自分が子育てをして、料理を作るようになると、
祖母のすごさを身にしみて感じた。

コロッケを作るのはすごく大変だし、
1本1本鯖の骨を抜くのも、
私にはできない。

毎日子どもたちに手作りのおやつを用意するなんて、
私にはできない。

本当に私は愛されていたんだなと思う。

もう一度祖母に会えるなら、
感謝の気持ちを伝えられるのに…


大事な人ほど気持ちを伝えるのはむずかしい。

でも後悔する前に、
大切な人に自分の気持ちを伝えていきたいと思う。

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