【勝手に読書感想部】豆の上で眠る:湊かなえ
[作品紹介]
結衣子の2歳年上の姉万佑子は、結衣子が小学1年生のときに突然失踪した。
いつもベッドで絵本を読んでくれていた優しいお姉ちゃん。
母親は結衣子より万佑子の方をかわいがり愛しているように見えた。
なんの手がかりも得られぬまま、失踪から丸2年が経過した日、行方不明になった神社で万佑子が発見される。
2年ぶりに目の前に現れた万佑子に対し、結衣子は布団の下に固い豆があるみたいに強い違和感を感じた。
この子は本当に万佑子ちゃんなの?
[感想]
*以下ネタバレ含みますので、まだ読まれていな方はご注意ください
姉の春花と妹の冬実。
姉の万佑子と妹の結衣子。
そして、姉の奈美子と妹の弘恵。
色々なパターンで2人姉妹が描かれていましたが、3組とも親からの愛情がなぜか姉の方に偏っていて、このおぞましい事件を歪ませているひとつの要因になっていたように思います。
新しい分譲地、「スプリングフラワーシティ」なんて名前をつけちゃう春花の親。
万佑子が失踪前と後で別人になっていることを無理やりに隠し通そうとする両親。
姉を守るために自分の人生を投げ出し、生まれてくる姉の赤ちゃんを他人の子どもと取り替えることに何の躊躇もない弘恵。
登場人物全員、自分以外の人の感情に対する想像力が無さすぎて、ゾッとしました。
2年間、猫探しを装って母の変態探しに付き合ったり、それが原因でいじめられたり・・・あんなに苦しい思いをして待ち焦がれた万佑子が明らかに偽物(本当はホンモノ?)って、本当に救われないですよね。
偽万佑子も被害者の1人ではあるけど、「血が繋がってるのに本当の家族になれない」って嘆くのもお門違いって感じで・・・せめて、結衣子にきちんと説明してあげて欲しかったですよね。
本当に誰も幸せになれない、救いがない、後味の悪い読了感でした。
さすがイヤミス女王湊かなえ先生。笑

