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haluwaakebono
抜け落ちた髪の毛、読みかけの付箋、歪んだクリップ
抜け落ちた髪の毛、読みかけの付箋、歪んだクリップ
「……また一人か」
「お前はただ、重力に身を任せただけだろ。俺なんて、ずっとこの128ページに挟まったまま、視界の半分が紙の影だ」
「挟まっているだけマシじゃない。私、いつ掃除機が来るか、それだけ考えてる」
「それを言うなら、俺をひん曲げたあいつの指の方がよっぽど怪力だったぜ。見てくれよ、このS字にもなれない姿を」
「……みんな、必要だったはずよ。物語を止めるためとか、束ねるためとか、生きてる証とか」
「『だった』、な。過去形だ」
「……静かね。あいつ、寝たのかしら」
「ああ。明かりが消えた。これでようやく、俺たちも風景になれる」
暗がりに落ちた、細い曲線。
めくられない紙の端。
鈍く光る金属の歪み。
