プレイヤーから管理職になるとき、いちばん難しいこと
現場で成果を出してきた人が、管理職になる。
ごく自然な流れです。
でも、この移り変わりが、思った以上に難しい。
優秀なプレイヤーが、そのまま優秀な管理職になれるとは限らないんですよね。
その、いちばん難しいところは何か。
自分の経験も振り返りながら、考えてみました。
「自分でやる」を、手放せない
いちばんの壁は、これだと思っています。
プレイヤーとして結果を出してきた人ほど、自分でやる力があります。
だから、つい自分でやってしまう。
部下に任せるより、自分でやった方が早い。
クオリティも、自分の方が高い。
そう思うと、手が出てしまうんですよね。
でも、管理職の仕事は、自分でやることじゃなくて、チームで成果を出すこと。
「自分でやる」を手放せないと、いつまでもプレイヤーのまま。
ここが、最初のいちばん大きな壁だと思います。
成果の「単位」が、変わる
プレイヤーのころは、自分の成果が、すべてでした。
自分がどれだけできたか。それが評価に直結する。
でも、管理職になると、成果の単位が変わります。
「自分の成果」ではなく、「チームの成果」で見られるようになる。
これが、頭ではわかっていても、体に馴染むまで時間がかかる。
自分が動いて出した成果より、部下が育って出した成果の方が、管理職としては価値がある。
この価値観の切り替えが、けっこう難しいんですよね。
「待つ」のが、つらい
自分でやれば、すぐ終わることを、部下に任せて、待つ。
これが、想像以上にストレスです。
やり方が、自分と違う。
時間も、自分よりかかる。
見ていると、口を出したくなる。
でも、そこで手を出したら、部下は育ちません。
多少の回り道や失敗を、ぐっとこらえて見守る。
動くより、待つ方がつらい。
プレイヤー気質の人ほど、この「待つ」に苦しむ気がします。
評価されるポイントが、見えにくくなる
プレイヤーのころは、成果がわかりやすかった。
数字だったり、成果物だったり、目に見える形で残る。
でも、管理職の仕事は、見えにくいものが多い。
部下のフォロー。チームの調整。空気づくり。
どれも大事なのに、はっきりした成果として、目に見えにくい。
「自分は、ちゃんと仕事をしているんだろうか」
そんな手ごたえのなさに、戸惑う時期があるんですよね。
これも、移り変わりの難しさのひとつだと思います。
「できない自分」を、受け入れる
プレイヤーとして優秀だった人ほど、最初は苦しむかもしれません。
今まで得意だったことと、求められることが、変わるから。
マネジメントは、現場の能力とは、別のスキルです。
最初からうまくできる人は、ほとんどいません。
むしろ、「今の自分は、まだ管理職として下手だ」と認めることが、スタートなんだと思います。
できない自分を受け入れて、少しずつ学んでいく。
その姿勢がある人が、時間をかけて、いい管理職になっていく気がします。
最後に
プレイヤーから管理職になるのは、昇進であると同時に、「別の仕事への転職」に近いのかもしれません。
今までの武器が、そのままでは通用しない。
新しいスキルを、また一から身につける必要がある。
自分でやるのを、手放す。
チームの成果で、考える。
待つことに、耐える。
できない自分を、受け入れる。
どれも簡単ではありません。
でも、この切り替えを越えた先に、プレイヤーのころとは違う、新しいやりがいがあるんだと思っています。
*本記事は筆者の経験や職場での観察をもとに書いたものです。すべての職場や状況に当てはまるわけではありませんので、参考程度に読んでいただけると幸いです。
