夏の1コマ、東洋陶磁美術館ラウンジ2からの景色
大阪市の中之島にある東洋陶磁美術館 (Museum of Oriental Ceramics, Osaka: MOCO)が2024年4月リニューアル (Renewal) され2年ぶりオープンしました。最後に行ったのが2021年ですので、5年ぶりの訪問です。
美術品もさることながら、展示室8と9の間にある小さいラウンジ2の休憩室が私のお気に入りです。大きな窓から、木立越しにバラの小路、堂島川の流れなどが見下ろせます。
このラウンジからの眺めは素晴らしい(トップの写真)。人間が造った最高の陶磁器を見た目と心には、自然の景色がことのほか美しいのです。自然の美しさには、なぜか心が癒されます。どちらも美しいと表現するのですが、美術品と自然は違うのだと思います。今回は夏の景色です。季節で変わります。次回はこの場所で違う姿を見てみたいものです。
さてこの美術館は中国陶磁が特に優れているように思います。それは安宅産業の美術部が買い集めた安宅コレクションを引き継いでいます。創業者安宅弥吉の長男の安宅英一(1901-1994)の審美眼 (aesthetic sense) がすごいと思います。
安宅産業という大商社を経営破綻させたのですから、経営者としては安宅英一は失格の人ですが、美術取集家としては大きなコレクションを残したのです。
安宅産業の破綻により、そのコレクションは主力銀行の住友銀行を中心とした住友グループ21社により大阪市に寄贈されたのです。大阪の誇りとなりました。
安宅コレクションでは「油滴天目茶碗」が有名です。私の好きななのは青磁で、「青磁 鳳凰耳花生け」「飛青磁」です。今回新しく寄付された飛青磁が展示されていました。安宅コレクションのものより少し小ぶりです。国宝を寄付する人がいるのです。
そのほか多くの収集家がコレクションとして寄贈しています。寄贈する人の人生はどんなんだろうかと想像します。何らかの理由で大きな資産を持ち、自分の興味と関心で美術品を収集し、そして人生の最後にすべてを寄付するのです。
