天河とTENGAとセクハラ
機織りをする織姫と牛飼いの彦星は、年に一度、7月7日の夜にだけ、天の川で会うことができる。
その理由は、働き者の二人が親密な関係になって、仕事がおろそかになってしまったから。
天の神々が、織姫の織る美しい布が手に入らなくなってしまったという都合があり、これに怒った天の神が、二人を天の川の東と西に引き離してしまった。
わたしたちはみんな、お互いにケアしあって生きていて、神に布を献上するために生きているわけではない。
年に一度の逢瀬だけでは、お互いに共有する時間と経験を積み重ねることはできない。
そして、65歳以上の男性の56%が性欲を感じる(TENGAヘルスケア 2018)、という。
全国でデイサービスの施設を運営する会社の役員をしているF氏が語っている。
その施設で働く女性たちに利用者からのセクハラが増えてきて、介護業界のセクハラの構造って、介護保険制度が施行される前から、受け入れろって言われてた。
それって犯罪の助長じゃないかって個人的には思っている。
セクハラするやつを家族に言って利用停止にする、うちのサービスは使わせないって行政に通報するって徹底したんですよ、そのぐらいしないと止めないんで。
だけど、高齢者側にも性欲ってどうしてもあるし、そこが解決されれば変化が出るんじゃないかなってところ、自身も結婚してるけど自慰行為はふつうにするんで。
そこで、TENGAさんにお声がけして取組みが始まった。
だけど、現場の介護職員から、介護現場のイメージが、さらに悪化するのではとか、事業所に風俗のイメージがつくと考える人もいて、製品を扱うなら辞めると、嫌悪感を示す人もいた。
いまは、売上も伸びなくて自慰行為グッズの販売はしていない。
高齢者に、その存在を知ってもらい、性欲解消のツールの一つとして活用してもらうことで、介護職員に対するセクハラが減ると考えたんだけど、男性利用者にも、性欲解消のためにデイサービスに来ているわけじゃないという人もいるし。
F氏が役員をしているデイサービスは、プライバシーを確保した個室浴なので、ホームヘルパーと同じように、閉鎖空間ゆえに、セクハラ被害が起こりやすいのかもしれない。
性的問題行動は、社会のなかで生活していると起こりにくい。
社会からはじかれてしまった人たちと社会の中で生きている人たちとの関わり方が、全てに通じる問題で、大きすぎて、考えるのを止めてしまう。

熱っついジャスミン茶飲んで、熱中症予防にする。いつも行ってる施設で、大らかなスタッフが辞めてしまって、なんだか寂しい。
