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プロジェクトを管理してもプロジェクトは成功しないー元SEがコーチになって気づいたこと

先日プロジェクトコーチングのセミナーを受けていて、昔の仕事を思い出しました。

私はもともと、システムエンジニアでした。
銀行・保険系のシステム開発に約13年携わり、その後コーチとして
独立しました。

プロジェクトマネジメントの世界には、PMBOK(Project Management Body of Knowledge)という体系があります。スコープ、スケジュール、コスト、品質、リスク、ステークホルダー。プロジェクトを成功に導くための知識が、丁寧に整理されています。

その重要性は、十分に理解しています。

しかし現場を振り返ると、別の疑問も浮かびます。
本当にプロジェクトを失敗させる原因は何だったのだろうか、と。

プロジェクトは技術で失敗しない

もちろん、技術的な課題はあります。
しかし多くの現場で、最後に問題になるのは人でした。

若手が「間に合いません」と言えない。
ベテランが「わかりません」と言えない。
顧客が本音を言わない。
管理職が助けを求められない。
会議で誰も異論を言わない。

そんな光景を、何度も見てきました。

プロジェクト終了後の振り返りには、決まってこんな言葉が登場します。

「コミュニケーション不足でした」

しかし私は最近、この言葉に少し違和感を覚えています。
本当に不足していたのは、コミュニケーションだったのでしょうか。

情報は流れていた

実は、情報そのものは流れていたことも少なくありません。

進捗会議もある。
議事録もある。
チャットもある。
報告書もある。

それでも問題は起きる。

なぜでしょう。

「情報が届いていない」のではなく、「本音が届いていない」からかもしれません。

PMBOKの進化が示すこと

PMBOKも進化しています。

以前はコミュニケーションを独立した管理領域として扱っていました。
誰に、何を、いつ、どのように伝えるか。
いわば情報流通の設計です。

近年は、ステークホルダーとの関係性やエンゲージメントに、
より重点が置かれるようになっています。

「情報を送る」だけでなく、「関係者との関わりをどう築くか」へと
視点が広がってきているのです。

これはとても自然な流れだと思います。
プロジェクトは、人が動かしているからです。

チームコーチングが扱うもの

ここに、チームコーチングの出番があります。

チームコーチングは、誰か個人を変えるものではありません。
チームというシステムを扱います。

「なぜこのチームでは本音が出ないのか」
「なぜ誰も異論を言わないのか」「なぜ助けを求められないのか」

問題を個人の能力不足ではなく、システムのパターンとして見ます。

すると、こんな見方が生まれます。

「報告しない担当者」が問題なのではなく、
「報告すると責められる空気」が問題かもしれない、と。

プロジェクトマネジメントの次の一歩

プロジェクトマネジメントは、素晴らしい知識体系です。
それゆえ思うのです。
計画や管理だけでは解けない課題がある、と。

人と人との間に流れる感情。
言葉にならない違和感。
沈黙。遠慮。空気。

そうしたものを扱う技術も、必要なのではないか。
その一つの答えが、チームコーチングだと考えています。

プロジェクトを管理するだけでなく、プロジェクトの中にいる人たちの
関係性を育てる。
その先に、本当に強いチームがあるのかもしれません。

あなたのプロジェクトで、今、本当に足りないものは何でしょうか。

情報でしょうか。それとも、本音を安心して語れる場でしょうか。


ビジネスコーチ&FP・矢頭聖子|合同会社コーチ・コンパス チームと組織の関係性を育てるコーチングを提供しています。 サービス詳細はこちら → https://coach-compass.com/service

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