見出し画像

禁煙失敗は「意思が弱い」から、という単純な問題ではない。でも、意思に任せず「簡単に止めた」人の話。

いつもの記事とは趣向を変えて、禁煙の話をしてみようと思う。

❏禁煙失敗の原因は


禁煙が続かない・失敗する原因は、単なる「意志の弱さ」ではなく、ニコチンへの身体的依存心理的・習慣的な依存が複雑に絡み合っているためとされる。

これらを理解せずに「意志力だけ」で挑戦すると、成功率は極めて低くなる。

●禁煙失敗の主な原因

1.身体的依存(ニコチン離脱症状)

喫煙を繰り返すと脳内のニコチン受容体が増加し、ニコチンがない状態になるとイライラ・集中困難・不安・強い喫煙欲求などの離脱症状が生じる。
この強烈な不快感に耐えきれず再喫煙してしまうのが、身体的依存によるリバウンド。
調査によると、禁煙に失敗した人の44.0%が「離脱症状に耐えられなかった」と回答している。

2.心理的依存(条件反射・トリガー)
「食後の一服」「ストレスを感じたとき」「仕事の休憩時間」
など、特定の状況や感情が喫煙の条件反射を引き起す。これは長年の習慣によって脳に刻まれた「喫煙の手がかり(キュー)」であり、身体的な離脱症状が消えた後も、この心理的欲求が再喫煙の引き金になる。

3.周囲の環境の影響
禁煙に失敗した人へのアンケートでは、「周りの喫煙者の影響(55.5%)」が最も多い理由だった。喫煙者が近くにいると、ふと吸いたくなる人が多いためとされる。

4.ストレス対処の不足
喫煙がストレス解消に見えるのは、実は離脱症状を「消した」だけであり、喫煙自体がストレスを生み出している。
仕事や人間関係のストレスがきっかけで我慢できなくなり、再喫煙してしまうケースが多く見られる。

5.サポート不足(孤独な挑戦)
禁煙補助薬も医師のフォローもなく「意志の力だけ」で依存症に立ち向かうのは、骨折を固定せずに歩こうとするようなものだ。

研究では、補助薬なしの自力禁煙の1年後成功率は3〜5%程度とされ、また、禁煙に失敗した人200名全員が「離脱症状を抑える治療薬があったら使いたい」と回答しており、治療薬の存在を知らないまま挑戦する人が多い。

禁煙しつつもイライラするパターン

❏簡単にやめた人の話


という訳で、禁煙失敗についての概略を述べたが、
本題は「簡単にやめた」人の話である。

彼は数十年に渡り”喫煙”していた。


さてここで「意思」「考え方」の違いについて述べてみたい。

「意思」「考え方」は、同じ目的を達成するうえで車の両輪のような関係にある。

意思は「なぜやめるのか」という動機付けを提供し、考え方は「どうやってやめるのか」という方法論を提供する

禁煙においては、「意思」だけではニコチン依存症に打ち勝つことはできず、タバコへの誤った認識を正す「考え方」の転換が不可欠だ。

両者を組み合わせることで、禁煙の成功率は大きく向上する。

●禁煙における「意思」と「考え方」の関係

1.意思だけでは不十分
禁煙は「意志の力」が足りない、または”弱い”からという問題ではない。
タバコには強い依存性があり、禁煙に成功できる人は決して多くはない。
意思だけでは、ニコチン依存症という病気に打ち勝つことは非常に困難とされる。

2.考え方が意思を強化する
禁煙に成功する人は、喫煙行為のメカニズムをきちんと理解している場合が多い。
タバコへの誤った認識を正し、「非喫煙者になる」という考え方に切り替えることで、意思がより強固なものになる。


❏すぱっと簡単に止めた「考え方」への転換

タバコは銀幕のスターがカッコイイ必須アイテム

禁煙に成功する人は、「禁煙する」のではなく「非喫煙者になる」という考え方に切り替えている。
そもそも禁煙とは”喫煙習慣”を止めようという考えに始まるけれども、
喫煙自体は一体どこから始まったのかである。

子どもの頃は吸っていないはずだ。
いわゆる生意気な不良少年は中学生で吸い始めたり、大抵は高校生で吸い始めるパターンが多そうだ。

彼の場合も高校生のころ、父親が吸っていて興味本位で吸ってみた。
めまいがして吐きそうになり、とても吸えるものではないと思っていたそうだ。

ところが、やがて社会人になってから周りの喫煙者の影響もあり、ましてや映画の中のスターたちはほぼ全て、煙草をくゆらせることがカッコいいという時代だった。

そして彼は数十年に亘って吸い続けた「喫煙者」となった。

身体によくないことは分かっていたし、”禁煙しなくちゃと考え”、何度か試みた、つまり何度も失敗を繰り返していた。

初めの3日程度は、止めようという”意思”に任せることで吸わなかった。
これならなんとか行けそうと5日、7日、10日と続けたものの、それは「我慢」していたに過ぎず、そろそろ我慢の限界に近づいていたのかも知れない。

という失敗のパターンだった。

喫煙ルームの喫煙者と、元々から「非喫煙者」は喫煙ルームには立ち入らない。

禁煙という概念から言えば、世の中には二種類の人間がいる。
「喫煙者」「非喫煙者」かの違いだけであり、「非喫煙者」は初めから吸っていないだけの話である。

よって、彼が簡単にタバコを止められたのは・・、

「意思」によって「禁煙」を我慢しながら強行しようとして失敗を繰り返していた「喫煙者」側の人間ではなく、吸わない人間、つまり「非喫煙者」側であるという「考え方」に切り替えた結果であった、ということだった。

自分は非喫煙者なんだ、こっち側の人間と思えばいい、
なるほど、そう言うことだったのかと、妙に納得してしまった、という今回のお話でした。

禁煙に失敗続きの方、いかがでしたか?

ちなみに筆者・私も彼の話を聞いて、長年続いていた喫煙習慣を簡単に止めることができた。
そう、こっち側「非喫煙者」なんだという「考え方」をしただけだった。


いいなと思ったら応援しよう!