【教員の基本】電話対応ー学校の信頼を守る、小さな仕事
職員室の電話が鳴る。
そのとき、「誰が取るんだろう」
と一瞬、周りを見る。
電話対応は、
「若手が取るもの」
「管理職や事務職員が対応するもの」
と思われることもあるかもしれません。
でも、学校にかかってくる電話への対応は、特定の誰かだけが身につける仕事ではありません。
・保護者からの連絡
・地域の方からの問い合わせ
・他校や関係機関からの電話
一本の電話を正確につなげられるかどうかは、
学校全体の信頼にも関わります。
【基本①】相手の名前と、誰宛の電話かを確認する
電話を受けたら、まず確認するのは、
「誰からの電話なのか」
「誰に用があるのか」
です。
例えば、保護者からの電話なら、
・誰宛の電話なのか
・児童の名前
・学年や学級
・電話をかけている方の続柄
を確認しておく。
名前は、できるだけフルネームで聞いておく。
苗字だけでは、
同じ苗字の子どもが複数いることもあります。
また、聞き間違いを防ぐためにも、
名前を正確に確認しておくことが大切です。
電話対応では、「誰から、誰への電話なのか」
ここだけは外さない。
【基本②】聞いたことは、その場でメモする
電話の内容を、
「あとで伝えよう」
と思っていると、忘れてしまうことがあります。
・別の先生から話しかけられる
・子どもが来る
・別の電話を取る
・他の仕事を始める
その間に、電話の内容は抜けてしまいます。
だから、電話を受けながら、その場でメモする。
例えば、
・電話を受けた日時
・相手の名前
・児童名と学年・学級
・要件
・折り返しの有無
・連絡先
・電話を受けた人
を残しておく。
そして、担当する先生が、
確実に確認できる形で渡す。
大切なのは、
「伝えた」ではなく、
「伝わる形にする」ことです。
口頭だけで伝えると、
「聞いていない」
「伝えたつもりだった」
という行き違いが起こります。
だからこそ、必要な情報は残す。
これは、小さなことですが、
学校の仕事を円滑にする大切な習慣です。
また、聞いた内容を、
「たぶんこうだった」にしないことも大切です。
分からなければ、もう一度聞く。
聞き取れなければ、確認する。
必要なら、復唱する。
電話では、
相手の表情や資料を見ることができません。
だからこそ、曖昧なまま終わらせない。
【基本③】不在の伝え方に気をつける
電話の相手が、担任や担当の先生を求めている。
でも、その先生が電話に出られない。
そんな場面もあります。
例えば、
「申し訳ありません。ただいま席を外しております」
というように、まず一言添える。
その上で、
・「担任は現在、授業中です」
・「ただいま児童対応中です」
・「他の電話に対応中です。」
・「ただいま会議に出ております」
・「研修(出張)に出ております」
・「本日は不在にしております」
など、状況に合わせて伝える。
ただし、必要以上に具体的な情報を伝える必要はありません。
本人の状況を詳しく伝えることより、
今、対応できるかどうかを丁寧に伝えること。
これが大切です。
【基本④】折り返しを勝手に約束しない
担当の先生が不在だからといって、「4時に折り返します」と、その場で約束してしまう。
でも、本人の予定を確認していなければ、
その時間に電話できるとは限りません。
だから、
・「お電話があったことをお伝えします」
・「折り返しをご希望でしょうか」
など、まず相手の希望を確認する。
そして、担当者に内容を正確に伝える。
電話を受けた人が、自分の判断だけで約束を増やさないことも大切です。
【基本⑤】判断に迷う電話は、一人で抱えない
すべての電話を、
自分だけで判断する必要はありません。
例えば、
・事故やけがに関する連絡
・保護者からの強い不満
・地域からの苦情
・対応に迷う内容
・すぐに判断できない相談
こうした電話は、
「担当の先生に伝えておけばいい」
だけで終わらせず、必要に応じて学年主任や管理職にも報告する。
大切なのは、
一人で正解を出そうとしないことです。
学校の仕事は、
個人で完結するものではありません。
判断が必要なことほど、早めに共有する。
それが、
後から大きなトラブルになることを防ぎます。
「電話を取る」から、「学校につなぐ」へ
電話対応は、単なる事務作業ではありません。
・一本の電話を正確に聞く。
・必要なことを確認する。
・メモに残す。
・適切な人につなぐ。
・必要なら、組織で共有する。
一つひとつは、小さな仕事です。
でも、この小さな基本が積み重なることで、保護者や地域の方は安心して学校に連絡できるようになります。
電話を受けた人だけで終わらせず、
次の対応につなげること。
それが、電話対応で一番大切なことなのだと思います。
電話対応とは、「電話を取る仕事」ではなく、
「必要な情報を、必要な人につなぐ仕事」。
その基本を、一人ひとりが身につけておく。
それもまた、
教員として大切な「基本」なのだと思います。
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